212 冷たい校舎村(突)
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[言ってから、しまったって思った一言。 だけど、時は巻き戻す事は出来ません。 口にしてしまえば、私の心の内の 臆病でいて面倒くさい思いは、無かった事には出来ません。
……でも。でも、そんな風に。 手慣れた調子で、否定を返さないで下さい。 媚びて縋って、男性の様子を窺うみたいな、 面倒くさい女に、なりたいわけじゃないんです。
いいえそれは、 私にとって一番忌み嫌う存在の筈で]
(179) 2017/03/09(Thu) 00時頃
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[……こういう時。 本当に、あいつの血を継いでいると思い知らされます。
父を騙し、私を捨てた母の血は まるで呪いの様に、私の体に染み渡って、]
(-74) 2017/03/09(Thu) 00時頃
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そっか!
……そっか、なら良かった。 まだまだ、解らない所とかあったら、聞いてね。
[からりと、此方だって何気ない口調。 取り繕ったそれは、思った以上に大きくなって。 慌てて声量を落としながら、微笑みます。
成績は、良い方です。 とはいっても、突出した教科というものは無くて 彼と一緒に、教えられる側に回る事も、 そこそこ、あったでしょうけれど。
隠しあった視線は、交わらないまま。 そんな距離感を、ほんの少し、心地よく思いながら]
(180) 2017/03/09(Thu) 00時頃
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/* ウフフくっそわらったwwwwwwww wwwみんなかわいい
(-75) 2017/03/09(Thu) 00時頃
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ん? 誰かいた?
[不意にあげられた声>>127につられて、 私も彼と同じ方を向きました。 視線の先には、ごく普通の自動販売機。
何か買いたいのかしら、と。 何となく微笑ましい気持ちで、それを見守ります。 ……本当は、登下校時の買い食いとか、いけないんですよ。 でも、今日は寒いですから。黙っていてあげましょうね]
……ぇっ
[見守っていれば、手渡されるコーンスープ。 戸惑いに反して、 私の手はごく自然にそれを受け取っていました。 まるで、奢られるのが当然みたいな、]
(181) 2017/03/09(Thu) 00時頃
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…………ぁ、あの えっと …… ありがとう。
[受け取るべきか、断るべきか。 迷って迷って、結局 突き返せませんでした。 だってどんな形であれ、厚意を無碍にされたら、 いい気持ちはしないものでしょう?
でも、どうしても、考えてしまうのです。 彼は男友達にも、こういう事をするんでしょうか。 それともこれは、私が女だからでしょうか。
そうだったら、ねえ。全然、嬉しくないよ。 女の子扱いなんて、本当に、いらないの]
(182) 2017/03/09(Thu) 00時頃
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…………あ、カイロ!もってたんだった! コーンスープのお礼に、あげるね。
[何かお返し出来るもの。必死になって考えてたら、 未使用のカイロを思い出しました。 鞄の底、まだまだ冷たいそれを手に取って 先程ぎこちない動きを見せた、 酷く冷えているだろう彼の手の上に、乗せましょう。
これで、イーブンになるでしょうか。 男性と対等な大和蝶美で、いられましたか?]
(183) 2017/03/09(Thu) 00時頃
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[再び歩き出せば、すぐに校門が見えてきたでしょうか。 その途中、チカって光った、スマホの通知画面。 それを見て、莉緒からの返事>>102を確認して。 安堵の息を吐き出したのは、 目の前の"問題"から目を逸らせたから]
莉緒から返事来たけど、やっぱ連絡来てないみたい。 学校あるか、もそうだけど…… 皆がちゃんと登校出来るかも、心配だな。
[話題を変える目的で呟いた一言は、 後半になるにつれ、本心になっていきます。
転んだ人とか、居ないかしら。 遊び人な理一とか、積極的に迷惑かけていそうだし。 悠なんて、あれでいて不注意な人だから。 つい、心配そうに]
(184) 2017/03/09(Thu) 00時頃
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……あ、そういえば、滑らないで来れたね?
[たんっ。 開け放たれた校門へ、始めの一歩。 静まり返った校舎への感想は、未だ抱かずに。
戯けた風に言った一言と、傾げる首。 もうそこには、揺れる髪も何も、無いけれど*]
(185) 2017/03/09(Thu) 00時頃
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— 回想:文化祭のささら —
[学校という集団生活の環境に放り込まれて、 ようやくわたしは、わたしが自由気侭な日常を好むことを自覚する。
クラス委員。なんだか分からないけど、面倒。 立候補する人はすごいなあ。 文化祭の準備。なんだか分からないけど、時間かかりそう。 責任重大な役は、やだなあ。
そんな、ふわふわした思考を抱いたまま過ごしていた秋の頃。 スクールだのカーストだのも知ったことではないわたしは、 適当に人付き合いをして、人との距離を測らずに動く。 “知り合い”と“友達”と“親友”の境目を、よく知らない。
切っ掛けが無ければたぶん、関わらなかったかもしれない、文化祭の喫茶店。 水野つばさに声をかけられたのが、始まりだった気がする。]
(186) 2017/03/09(Thu) 00時頃
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[衣装作りの人手が足りないから手伝って、と、 季節限定マロンクリーム餅ショコラを餌にされて、二つ返事で食らいついたわたし。 つばさ氏の補佐として、仕事から逃げられなくなったのはそんな切っ掛け。
まあいいか、と気軽に考えて、衣装作りに没頭した思い出の日々。 後悔とかはありません。楽しかったしね。
>>80例の、古辺げきおこパンケーキつまみ食い大会にちゃっかり参加できちゃったりもしたので、 誘ってくれたつばさ氏には、今となっては感謝してる。
そうそう。 チョコレートソースの減りがやけに早いと不思議がっていた皆さんに、心の中で懺悔します。 わたしがちょっとつまみ食いをしすぎました。ごめんね。]
(187) 2017/03/09(Thu) 00時頃
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[衣装の仕事内容としては、当日の喫茶店で接客をするスタッフの着る衣装の作成。 これがまた本格的で、デザインから考える緻密な作業の連続だった。
つばさ氏のデザイン案を見せてもらったら、 女子のウエイトレス衣装と、男子のギャルソン衣装が、丹念に考えられていて。 なんとまあ、力の入ったことでしょう。
ミシンをまともにいじれないわたしは、つばさ氏の指示通りに手を動かすだけだったけど。 >>116庶務の元賀くんが時々様子を見に来てくれて。 彼にも生地の切り出し作業なんかを手伝ってもらったのでした。
元賀くんの大柄な体の背中から、彼の手元を覗き込めば、 見た目からは想像もできないほど、手際が良くて意外に感じたものだけど。 すごいねと一声かけるだけで、気に留めなかったのです。 器用な人はよくいるものだと思っていたし。]
(188) 2017/03/09(Thu) 00時頃
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どう? これ。元賀くん。 もっとフリフリつけたほうがかわいくない? つけよう?
[女子の衣装を仕上げる頃には、わたしはそんな提案をしていたかな。 それくらい、楽しんで仕事をしていたんだと思う。 つばさ氏も元賀くんも巻き込んで、最後に少し手の加わった衣装の出来映えは、いかがだったでしょう。
>>170>>171ギャルソン衣装を身に着けて、くるくる回って笑っていた橘くんを、スマホのカメラに収めようと。 シャッターを切った瞬間につばさ氏の右ストレートが炸裂したので、 その一瞬がきっちり切り取られてしまい、この世に二つとないベストスナップが生まれたよ。
写真はもちろん連絡先を知っているクラスメートに拡散しておきました。]
(189) 2017/03/09(Thu) 00時頃
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/* 天ケ瀬さんかわいい すぐかわいいしか言えなくなる言語力
(-76) 2017/03/09(Thu) 00時頃
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/* 拡散wwwwwwwwwwうぇwwwwwwwwwww
(-77) 2017/03/09(Thu) 00時頃
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[期待は裏切るためにある。 そう誰かが言ってたっけなァ。
滑るなって那由多は言ったけど、 まあ滑ったな。ド派手に滑ったな。
「あとは熱い油に入れられたら 理一の天ぷらが揚がりますよ!」
って、雪塗れのコートにそんな事を思いながら 那由多の叫び声をBGMに空を仰いだ。>>154 でも、吹雪いてきた雪が睫毛に掛かったから、 それを腕で払って、眺めた空を消して、立ち上がる。
差し出した手は、取られなかった。 それでも、気にせずに引っ込めて、笑う]
(190) 2017/03/09(Thu) 00時頃
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[——服装、って、すごい。
人の体を保護する役割を持つ。 着飾ることで人の魅力を引き立てる。 作って身に纏うだけで、楽しい思い出も生まれる。
人間社会の、貴重な発明。 それと同時に、ヒトが野生を捨てた証。 役割。立場。時と場所。公私。それらを意味するもの。
どうしてだろうね、先生。 わたし、可愛い服は大好きなのに、お洒落するのも大好きなのに、
全部全部、脱ぎ捨ててしまわないと、息ができなくなってしまいました。*]
(191) 2017/03/09(Thu) 00時頃
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ひひっ、かっこわりィ。
[那由多の濡れたズボンを見ながら、 天ぷら下準備済みは思いっきりブーメラン投げっけど 気にしなーい、気にしなーい。>>161
それでも。こんな事しても。 気遣ってくれる那由多は優しいなって思うのサ。>>162 ゆるゆると白い息を吐いて、ニィ、と笑む]
あ、バレた? もう、律儀だよなァ。那由多くんは。
[>>162 野暮なツッコミに、洒落っ気のない、 無地の紺の傘を差してホールドアップ。 怪我してないかって言わんばかりの言葉に、 大丈夫って返事の代わりに、ひらひらと手を振った]
(192) 2017/03/09(Thu) 00時半頃
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[コートの雪を払って、車通りの少ない道を、 それでも端を連れ立って歩いていく]
に、してもさァ。 人通り少なくね?英戸生もいねェし。
学校ついて実は休みでしたー! とかだったら笑えねェよなァ。
[いや実際はきっと大爆笑するんだろうけど。 何て事を話している内に、 校舎は雪の向こうに見えてきたかな?]**
(193) 2017/03/09(Thu) 00時半頃
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/* 通が可愛い>>173
そしてみんなの俺の扱いが上手すぎない?? ありがとう。ありがとう。楽しいです。
(-78) 2017/03/09(Thu) 00時半頃
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/* そういえば、なゆたはだいたい困った顔とかむっとした顔をしていますね ちょっと理一くんにわけてもらおう
(-79) 2017/03/09(Thu) 00時半頃
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─ 回想・私から見た、莉緒について ─
[三星莉緒。彼女を知ったのは、いつの事だったでしょう。 もしかしたら、彼女が私を すごいと思ってくれる>>141ずっと前から、 陸上部として練習に打ち込む彼女を見た事が、 あったかもしれません。
勉強はそこそこでも、運動はあんまりで。 誰に強制されるでもなく、朝練に打ち込む彼女に、 羨望の眼差しを送った事も、あったでしょう。
「ちよちゃんはすごい」 莉緒がそう言ってくれたのなら、私はきっと 当然みたいな顔して、いいえ、事実当然だからこそ。 「莉緒もすごいよ」って 言ったでしょう。
貴女がすごいって言ってくれる私は、 貴女が居るから、頑張れるんです>>145。 ──── だから、私がすごいなら、貴女も一緒]
(194) 2017/03/09(Thu) 00時半頃
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[私の髪が長かった、あの頃。 文化祭で、皆ではしゃいで。 その中には勿論、我らが書記である彼女の姿も>>149。
混ぜてと言ってくる彼女を、拒むわけがありません。 その場に他の女子がいたなら、彼女らも誘いましょう。 大切な思い出は、皆で共有した方が良いんですから。
……そんな風に、思っていた癖。 私は、髪の長い私が映った写真を、消してしまいました。 あの時は良かったって、笑う事も出来ません。
私が棄ててしまった記憶を、 彼女が掬い上げる事が出来ない様に。 私もまた、彼女の放り捨ててしまった記憶を、 掬い上げてあげる事は出来ないのでしょう。
それは少し、悔しいけれど]
(195) 2017/03/09(Thu) 00時半頃
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[がんばるよと言ってくれる、彼女>>151に。 私は何か、報いる事が出来るでしょうか。
髪を切った理由も、傷付き隠した顔の理由も。 何一つ、伝えられやしないのに]
……ありがとう。 莉緒にはいつも、助けられてばっかり。
[声は、想いは、受け取りました。 だけど私に出来るのは、助けを求める事じゃなくって その言葉を大切に、大切に、しまい込む事だけ*]
(196) 2017/03/09(Thu) 00時半頃
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──── 莉緒の方こそ。 困った時には、私を頼ってね。
[帽子の下の顔は、もう、 貴女にだって、見せるつもりはないけれど。
私と貴女は、変わらず 親友です*]
(-80) 2017/03/09(Thu) 00時半頃
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/* うおおおありがとうちよちゃん……!
>>195 ぶっちゃけると紙媒体分は全部燃やしちゃったことにしようと思ってるので復元はできないッ ヒーローバッジ的なものは残そうかなとは思ってるけど
(-81) 2017/03/09(Thu) 00時半頃
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――回想:文化祭当日――
[うまそー、という呟き>>150を聞いて隣に視線を向ければ、そこには文化祭準備でよく時間を共にした安田の姿。 彼は自分と同じように、遠巻きに賑やかな輪を見つめていた。 『な』、と同意を求められて、もう一度、パンケーキとそれを囲む輪に目を向ける]
……ああ、確かに、美味しそう、だな。
[何処か躊躇うようにそう返答した。 パンケーキを作るのが得意な能久が作ったものなのだ。美味しそうじゃないわけがない。こんな俺でも、美味しそうだと 思うことは別に間違いじゃない、なんて、難しいことを考えながら。]
……だが、……
[混ざれば、と言われても。自分がそこに混ざるのは、なんだか、似合わないような、不釣り合いのような気がして。 それに…そう言う安田自身は、混ざらないのだろうか。]
(197) 2017/03/09(Thu) 00時半頃
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[そんなことを考えていれば、輪の中にいた能久から声がかかり>>152。隣からは再度見上げられる>>177。 二つの視線を向けられて、どうにも、困ってしまった。 声をかけられたことだし、あの場に向かっても、あの輪に混ざってもいいだろうか、と思えてきたが――自分だけここから離れてあの輪に向かうのは、なんだか安田を一人にしてしまうみたいで。 文化祭準備で、仲間意識、というものが芽生えたからだろうか、彼を一人にしていくのは、どうにも抵抗があった。]
……安田は、行かないのか?
[疑問をそのまま返してしまう形になったが、隣に居る安田にそう問いかけた。安田があそこに混ざることに抵抗があるようならば、自分もここに居ようと、そう思いながら。 幸い、我がクラスの会計が何やら厳しい目をあの輪に向けているようだから、混ざらない言い訳には困らないだろうし。
もしかしたら、そんな風にぐずぐずしている間に、その会計……古辺が平手打ちという形でその場に乗り込んでいってしまったかもしれないが。]
(198) 2017/03/09(Thu) 00時半頃
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―回想:文化祭の一幕― [そういえば、 お客の子が――と、理一が行ったとき。>>90
「そうかな、そんなこと無いと思うけど」
能久は困ったように笑うばかり。 こんな様子だから、 奥手だとか謂われるのだ。
「えっ、……なんと」
声真似に驚いたのか 内容に驚いたのか、 瞬き二つ、それから困ったように首傾げ。眼を伏せたのは一瞬で。
「声真似あんまりかわいくない」
と、笑ったのだった*]
(199) 2017/03/09(Thu) 00時半頃
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