250 ─ 大病院の手紙村 ─
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[あれは小学校中学年の頃だろうか、 国語の授業の為に辞書が必要になった。
大切に使うようにと買い与えられたのは一冊。 クラスを分けられてしまう双子には、それで充分だった。 真新しい沢山の言葉が詰まった本は、 まだ幼い子供にとってはとても魅力的で。 隣に座って覗き込む君と顔を並べ、 私たちの名前を探して頁を捲ったことをよく覚えている。
類は似たもの、まとめられたたぐい 怜は賢い人、聡いこと
そっくりな二人の名前の意味は、大きく違う。 ▇▇▇▇▇なのにって、なんだか嫌だって 君は自分のことみたいに拗ねていた。]
(25) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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[その顔を眺めながら頭を撫でる私は、 少しも気にしていなかったのに。 むしろ、相応しいとすら思ったのに。]
(26) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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[私はきっと、君の為に生まれてきたのだろう。 切り離された君の一部なのだろう。 私も僕も、本当は同じ人間だったのなら 何よりも愛するのは当然のことだ。
だから、▇として、個を持たない半身として いつだって君を守り続けた。 大きな虫から、絵本のおばけから、 父親に去られ荒れた母親からも、
必要の無い異物は、全て排除した。]
(27) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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[今日も男は白い部屋で片割れに思い出を語り聞かせる。 冬にこの病室に初めて足を踏み入れてから、 春が来て、夏が来て、秋が訪れ。 何度でも、何度でも、楽しい記憶だけを いつでも、何処でも。幾度もループさせながら。
気づくことは出来ない。 複雑に混ざって、まるで同じものにしてしまったから。 いらないものは捨ててしまったから。 片割れは、何も語らないままだから。]
(28) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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あっ、そうだ…… うん、やっぱり今日も来てるな。兄さんへの手紙。
[楽しい話をしていると、時間と日課を忘れそうになる。 もしかして、と引き出しを覗けばやはり今度はそこに。 相変わらず送り主ごとに違う姿で手紙は届き、 なんだかわくわくしてしまうけれど、 今日はまた多い気がするな。]
(29) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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……あれ、そうなんだ。
[最初に開いた一通に、少し気が落ちる。
確かにそうだ、いつまでも続くわけがない。 医師や看護師ですらこの地に腰を据えるとは限らず、 患者や見舞い客ならやがて去るのが喜ばしいこと。
そうでなくとも、不可思議な手段だ。 当たり前のように紙が消え、 不本意なものすら届ける怪奇現象。 私たちにとっては不可視同然の郵便屋は 期限なぞ教えてもくれないのだろうし。
だからこの手紙たちを、 私はもっと大切にするべきなのだろう。 全てを最初に開封するのを止めて、 一つ一つ読み返事を書いていくことにした。]
(30) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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おはよう、こんにちは、こんばんは。今はどれかな? 誰とも知らないあなた、再びの返事をありがとう。
まずはあなたの不幸せを笑ってしまったことを 誠心誠意お詫びしよう。 正直なところおじさんかおばさんだと思っていたから、 なんだか可愛く見えてしまった。
僕の幸せといえば、こうやってリ・ジアン様が 病室に手紙を届けてくれることくらいだよ。
でも、あなたとはもうすぐさよならなんだね。 折角こうやってやり取りも出来るようになったのに。
でも、それが正しいことだ。 その理由に悲しみが無いのなら、 僕は健全な毎日に戻るあなたを祝福しよう。
(-25) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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声は掛けてもらいたいけれど、 残念ながらそんな愉快な服は持っていないんだ。 この便箋を貼り付けて練り歩くしかないかな?
もし出会うことは無くても、 僕を覚えていておくれ、名も知らない猫舌のあなた。
[別れを意識する文章も、変わらずにあの封筒の中。 あなたの元に密やかに届けられるのだろう。]
(-26) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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[見舞い相手が退院するのだろうか? 互いに名すら語らないやり取りでは、 そこまで聞くのは野暮というものだろう。
毎日通う喫茶店だ、これを送った誰かとは 本当に会っていたのかもしれない。 万が一来なくなった客に気づければ、それが答え。 叶ったとしても寂しいことだ。
次に手に取るのは見覚えのある果物柄の封筒。 少しの間手描きの蜜蜂を眺め、開く 便箋を抜いても質量のあるそれの中を覗き、摘んでみると。]
(32) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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これはまた。
[可愛らしいものを貰ったものだ。 似たような形を昔彼と作ったような気もする。
ひとまずはテーブルに置いて、手紙を手に取り 私はそれからすぐ、表情を変えることになった。]
(33) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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[変えた姿を保って再び届く手紙。
星空には賑やかな落書きこそ無いものの、 一際大きな星、宛名を書く為のスペースには 「今日のメイちゃんへ」と書かれていた。
中にはやはり、紙片と便箋が一枚づつ入っている。 乱れの無い文字の書き出しは────]
(-37) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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あの日を知らないあなたへ
こちらこそ、忘れてしまった手紙に返事をありがとう。 僕はメイちゃんの言葉を読んで、正直なところ 最初は悪いことを聞いてしまったのかと思いました。
でも、やっぱり素敵なことを言うから 昨日が無くてもそんな風にいられるあなたを尊く思うから 謝るよりもそれを受け入れてお話します。
きっと簡単なことじゃ無いのだろうけれど、 いつか昨日が見つかるといいなと僕も思います。 その時、メイちゃんはどんなメイちゃんになるのかな。 昨日より、今日より、素敵になれるといいですね。
(-38) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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明日がどうすれば来るのか、僕にも分からない。 本当は少しだけ、今のままでも幸せだから そんなところが良くないのかもしれない。
でも、あなたにそう言われると 道はいつか見つかるのではと思えてきました。
伊政 怜
(-39) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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[絵の中の男の子は、今度は一人だけ 星を大切そうに抱き締めている。 傍には太陽を指差すセーラー服の女の子。
近くに立つ二人の視線は、別々のものに注がれる。]
(-40) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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[未だ星は開かれていない。 知らないだらけの無邪気さを見ることは無く、 少女の無垢なお願いに気づかないまま。 少し前より上手く描けた気がする、なんて 一人で得意げになっていたんだ。]
(56) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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[私が彼女の気持ちに何を感じるのかは、 知った時の私だけが知るのだろう。 今はただ、面会時間に追われるように その中で少し惜しむ気持ちを抱きながら、 次を引き出しなら取り上げて、開くのだ。
「八国 メイ」の次に手にした手紙は 彼女と同じく、自身との共通点を覚えた相手のものだ。]
(57) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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メモ書きの君へ
実のところ、僕もそのことを考えていたよ。 手紙をくれた一人がもうすぐ病院に来なくなるそうだ。
いつまで続くか分からない中で、 その少しを向けてもらえて光栄だ。
人間なんて幸せな人のほうが少ないんだよ。 世界には色んな不幸があると思う。 だから、共感されないこともあるかもしれない。 それでも、そんな時くらい他人を気にしなくてもいい。 君が受け入れることが難しいのなら、 少なくとも君にとっては大きな不幸で違いないだろう。
たまには辛いって思いっきり泣いてみたら、 すっきりするかもしれないね。
(-47) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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奪われないように頑張っていたつもりだけどね。 何が悪かったのか、未だに分からない。 けれど、きっとそういうものなんだ。
続けるしかない毎日の中で、 君の傍に誰かがいてくれたらいいのだけれど。
新しい大切が生まれますように、 僕からのお祈りはこれにしておくよ。
君に似ているポケットの僕より
[代わり映えのしない手紙の中で、 最後の一文だけが他より色濃く書かれているようだった。]
(-48) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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[僕たちは「ポケットの僕」と「メモ書きの私」 名前も知らなければ、どんな風に笑うのかも分からない。 だけど、この手紙を綴る「君」の文字は、]
きっと、大丈夫だね。
[四つ葉のクローバーを指でなぞり、呟く。]
(60) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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[さて、と視線を向けた先 中身を半分以下にした引き出しには、 なにやら変わった形が二つ残っている。 内の一つ、一見丸まった紙にしか見えないほうを そっと皺を伸ばし広げてみれば。]
……みゃお?
[僅かに口元が緩むも。 何やら難解な問い掛けをされているな、これ。]
(61) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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主観とは、正しくないものの代表格だ。
人間の視覚には脳の想像が紛れ込むように、 それぞれの世界にそれぞれの正答がある。
私が思うそれらの区別もこれに繋がることだ。
静かに死を迎えたいものには、 苦痛の朝を届ける眠りになる。 毎夜毎に息絶え、新しい自分が朝に目覚めると信じるなら それは当人にとって、死で違いないだろう。
己の主観すらも定められない存在ならば、 人間として未完成であると思う。
あなたが私の答えに不満を抱くのならば、 苦情はリ・ジアン様に向けるべきだ。
(-58) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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[星が彩る夜空を描いた封筒に、揃いの便箋。 子供向けのデザインに対し、綴られる文字は大人のもの。 差出人の記名の無い手紙には、 代わりに最下部に幼い男児が二人描かれていた。 あまり、上手くない。]
(-59) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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[随分と考え、それでも思うままに綴った。 相手が呆れてため息でもつかなければいいのだが。
そして、私は対峙する。 残った緑色、手紙とも言えなさそうなそれに。 まるで枝に縋る最後の一枚の葉を攫ってしまうみたいに。]
(76) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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[瞬間、目を見開いて。]
(77) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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[ひゅっ、と 喉から木枯らしのような音が漏れた。]
(78) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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しあわせに、 なってください
(-64) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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[君に返るのは折られてもいない星空の柄の便箋だ。 ほんの一言の文章は、何故か文字の大きさはまちまちで。 震えて、真っ直ぐ書けてすらいない。 君の見覚えはない筆跡であり、 まず誰のものか読み取れるようなものでも無かった。]
(-65) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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[木の葉の主には、確かに返事が届くだろう。 だが、それを読んだ時の私は直ぐにペンを持つことも無く 綴られたのはずっと後のことになる。
私は────]
(79) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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