169 きみがおとなになるまえに
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――月明かりの街角――
ごめんなさいね、待たせてしまって。
[芙蓉の姿を認めるなり、きょろきょろとあたりを見渡す。 誰かに見られてはいないか、これから誰かに見られないか。 こんな警戒はめんどうなのだけれど、仕方ない。]
(16) 2015/09/19(Sat) 10時半頃
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一泊追加を払っても、あなたの宿のお部屋におじゃまで きるのが、心配なくていいのだけれど。 むずかしいみたいなら、その酒場でもいいわ。
その店が、こどもも躊躇いなく入れるような、危ない店なら、ね。
[何もかもにも目を瞑る、そんな"ないしょ"のお店は、そうないものだ。 しかも30年のショーキャリア持つこどもの前で、どれだけそれが通用するのか。もしそれが問題なく通るなら、それは逆に危険だと。 警戒を顕に、半ば忌避感を持って告げるも、かと言って代替案もあまり持たない。 結局は、その二択で落ち着くことになるだろう。 夜の外出はまれにあっても、こうした類の嘘はつきなれていなかった**]
(17) 2015/09/19(Sat) 10時半頃
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[酒場か、宿か、腰を落ち着けた場所がどちらでも。 話す内容は、さほど変えないつもり。 どうしても憚られることだけわずかにぼかしながら、基本的には30年の日々を、語り合うつもりだ。]
……いざ、顔を合わせると何を言っていいかわからないものね。
[ただ、その口を切るのは難しく。唯一はじめに言えたのは、謝罪。]
あの日は、ごめんなさい。 もう、覚えているかわからないけど。 一緒に遊ぶ約束、したのにね。
[わたしがうたって、彼女が鞠つき。 テンテン、テンテン、夕顔の花の咲く頃まで。 そういう約束だったのに、わたしは朝顔のしおれる頃合いまでも、サクヤに居ることは出来なかった。]
(18) 2015/09/19(Sat) 13時頃
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[狭い里のこと、わたしと芙蓉以外にこどもはいなかった。若いおとなも、少なかった。 けれど他の地では、数少ないこどもが商品になることや、この里でも子供が売られたことがあったと、聞かされてはいた。 母親を知らずに人の手を渡ることもあると聞いて、母を知り、八つを里で迎えたのは、こども心に幸せなことなのだと思っていた。 別れは、突然だった。理由は聞かされていない。親が売ったのか、それとも夕べまでうたう歌を見初められたのか、聞きたくもなかった。
理解したのは、親を知らぬまま売られる方が、何倍かよかっただろうということだ。]
(19) 2015/09/19(Sat) 13時頃
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いやだ、どうして! 約束があるの、出かけるのなら、謝らなくちゃ。
[家に尋ねてきた、知らない男の人。 かかさまは、この人と今日は出かけるのよ、と静かに言った。 芙蓉ちゃんには言っておくからついていきなさいと、囁くようなのに有無を言わせぬ強さで、言った。]
……はい。
[わたしは頷くことしかできなかった。 かかさまが泣いているのを、わたしはその日はじめて見た。]
(-2) 2015/09/19(Sat) 13時頃
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双子 夕顔は、メモを貼った。
2015/09/19(Sat) 13時半頃
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――月夜、星の下――
あら。 そんなこと言って、ショーを見に来たこともないくせに。
[笑う。軽口を交わす時の、こどもらしさのない笑い方。 キネーンのショーを見たことがあるなら、今日のような偶然でもない限りわたしはうたっている。わたしが歌うたいと知らなかった彼女は、きっとステージを見てはいない。 それでもショーより客扱いがうまいというなら、それを信じようか。]
(35) 2015/09/19(Sat) 17時半頃
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――Bar Papagei――
[バーというものには、この生活をしているととんと縁がない。 なにせこどもなものだから、アルコールを店舗でとることはまず許されないことだ。 家でホットワインを寝酒にするくらいで、慣れない雰囲気に足は縺れるようで少し重い。]
……なにか、ソフトドリンクをもらえる? カクテル用のジュースでも、いいから。
[夜長を過ごすのに、眠りを近づけることはない。 奥の席につけば、心持ち高めのテーブルに腕を乗せてそう注文した。]
(36) 2015/09/19(Sat) 17時半頃
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[そして、グラスが来る前に静かな謝罪をする。 気にしなくていい、と言われて、胸にすっと風が通った思いだった。]
そうね、うたうことができたのは、よかった。 だからこそ、わたしが選ばれたのかもしれないけど。 芙蓉じゃなくてよかったって、芙蓉にはサクヤでずっと、おとなになっても静かに生きてほしいって、思ってたのに。
[言葉だけを取るなら、責めるような。 けれどそうした色は声音に乗らず、仕方なしの諦観を交えて、バーの空気に溶けた。]
(37) 2015/09/19(Sat) 17時半頃
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[グラスがテーブルをこつりと叩き、バーテンの低い声がワインとグレープフルーツジュースの到着を告げる。 そこで話のイニシアチブが芙蓉へと変わったか。]
そうね、聞きたいことを聞いてくれる方がいいし、話したいことを話してくれる方が、ありがたい。 答えられないことは、そう言う。何でも、聞いて。
わたしからは、そうね。 芙蓉は、どうして物書きになったのか、聞かせて。
[それは、きっと里のあれからと、芙蓉の心の中身が関係しているのだろうから、何かを順番に聞くより、一番ちょうどいいと思った。 言葉を待って、グレープフルーツジュースに口をつける。 舌先にほろ苦く、これから語られる言葉たちの想いを表したみたいだった。]
(38) 2015/09/19(Sat) 17時半頃
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――Papagei>>63――
静かな生活ほど、羨ましいものはないわよ。 何も知らずに、ただ生涯を慎ましく過ごす日々が来れば、どれほどよかったか。
――贅沢すぎる願いなのは、わかってるけれど。
[世界を、世間を知って、いや知った気になって、嫌気が差して嫌がる。 見た目通りのこどもじみた感情に、おとなの我慢で蓋をして、今までをやってきた。 事実蓋がしきれているかは別として、けれど選択肢があったはずの芙蓉に、選択肢がなかったこどもとして、やりきれない思いがふつりと湧く。]
(109) 2015/09/20(Sun) 03時半頃
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ふぅん。 あの頃から、そんな話を聞けたらよかったのに。
[出る前から物書きのきっかけを抱いていたというなら、知りたかった。 散った花が咲く理由、なんて、春が来たからとしか思えない自分には、難しかったかもしれないが。 差し出された原稿を、手にとる。薄暗い灯りの中で、文字に目を通した。 摘まれた祝福の子。その題名だけで誰のことを言っているのかありありとわかって、こそばゆいような、少し泣けてしまいそうな気にすらなってくる。]
(110) 2015/09/20(Sun) 03時半頃
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[原稿をめくる。文字を目で追う。その間は、バーテンのシェイカーの音すらなく、無音。 グラスの上下くらいはあるかもしれないが、あとはあまりに、静。 読み終えて、息をつき。本になっていない理由を聞けば、頷く。]
そうね。 いけすかない。
[きゃらと笑う顔は、幼少の頃の、顔見合わせて笑いあった顔そのまま。]
そもそも、勝負を挑んでどうするの。せっかく手にとってくれたお客様に。 しかも、お客様の負けだなんて。
[謝礼どころか、勝利宣言を突き付けてくる読み物なんて、見たことがない。 原稿を束ねて返し、それからの里の話を聞いた。]
(111) 2015/09/20(Sun) 03時半頃
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そう言ってくれると、うれしいけど。 穏やかに、土いじりでもして過ごせるほうが、いけすかないおとなに「いけすかない」なんて言われなくて済むし、そんなに粋がって香水臭くならなくて、済んだのよ。
わたしはもう、そんな生活叶いやしませんが。
[皮肉めいて、締めくくる。 退屈かもしれないが、それでも何も知らず生きてほしかった思い、まだ僅か。]
(112) 2015/09/20(Sun) 03時半頃
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こんな風に、見せてくれたんだもの。 わたしも見てもらわなくちゃぁ、いけないわね。
[とはいえ、歌をうたうだけなら、もうすっかり聞かせてしまっていたし、それ以外に出来ることも少ない。 今までの自分を見せるにはあと何があるかと、思考辿れば答えはひとつ。]
じゃあ……よかったら、明日のショーのステージを、見ていって。 口利きはしておくから。
[ステージ付近が騒がしい、という話の時に、このよく目立つ朱色を見ていたから。 ショーを嫌うようなそぶりを見せながら、案外ステージが見たかったのだろうかとも、邪推した。]
(113) 2015/09/20(Sun) 03時半頃
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それで? わたしに聞きたいことは、なあに?
[テーブルに両手で頬杖ついて、言葉を待つ。 夜は、それの繰り返しで次第に更けていくだろう。 空の白む頃に耐えきれず、こくりと船を漕ぎはじめるまで、ずっとそうしていた**]
(114) 2015/09/20(Sun) 03時半頃
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双子 夕顔は、メモを貼った。
2015/09/20(Sun) 03時半頃
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――Papagei>>158――
――タリン。 そんなの、……まさか。
[お伽噺のような、というよりもまさしくお伽噺としか、認識していない。 時折、ぽつぽつと、夢見がちな少女が歌にうたうのを聞いたことがある程度の、理想郷。 憧れは自由だし、空想は誰に止められるものでもないから、こんな現実に晒されれば、そうした歌が生まれるのは自然なこととは考えていた。 ただ、まさか、それが実際の土地を、うたった歌だなんて、夢にも思わない。]
(192) 2015/09/21(Mon) 00時頃
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そんな、奇跡みたいな場所、ある訳、
[芙蓉の言葉には物書きの誇張があるのだろうと、そう捉えないと困惑で頭が満たされてしまいそうだった。 こどもが、こどもでいられて。 こどもが、自由である土地だなんて。 いまさらそんな話をされたって、素直にうなずけるほど、自分はもうこどもになれない。]
(193) 2015/09/21(Mon) 00時頃
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連れ出して、って、どうやって。 ショーも、あるの。わたしはひとのもので、商品なの。 買われなければ、別の人のものにはなれない、のに。
うたえるのは、幸せなことよ。 わたしに許された、唯一なの。
[それなのに、胸のうちから熱い感情が込み上げそうで必死に飲み込んだのは、なぜか。 自分でもわからないまま、表情を隠すように顔を覆った。 原稿を一蹴される物書きが、買える値段でないことくらい知っている。 法外な手術料金がかからないぶん、今でもわたしが元手を稼ぐくらいは出来ようが、手付金すらないのでは、現実問題話にならない。 けれど、自分ですら無意識下の話、芙蓉には伝わっただろうか。 わたしは"行けない"というだけで、"行かない"とは一言も、口にしていないこと。]
(194) 2015/09/21(Mon) 00時頃
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[夢うつつのうちに聞いた、本音が知りたいという言葉。 それにその場で応えることはできなかったけれど、芙蓉が今の言葉の、本心を読んでいれば、或いは。 そうでなければ、強情な夕顔は空が白んでも蕾綻ばすことないままだ。 宿に連れられたことも理解しきれぬまま、朝の目覚めを迎える。]
(195) 2015/09/21(Mon) 00時頃
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[朝は、いくつか言葉を交わしたろうか。 ありがとう、は何度か。昨夜時間を取ってくれたことと、ここに連れてきてくれたこと、そもそも眠ってしまって迷惑をかけたこと、伝えたい思いはたくさんあった。
それでも、こどもたちの踊るショーは朝から準備をするもので。 想いはショーに込めるからと、足早に宿を出た。]
(196) 2015/09/21(Mon) 00時頃
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