139 【R18】ノスフェラトゥの館【軽バトルRP】
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―昨晩―
不用意? 部屋にいた方が安全ってわけでもないでしょ、この状況。
[声のした方に振り向いて、静かに笑いかけるが、闇に溶けて相手の表情も分からなかった。ハンターの中に吸血鬼がいる、なんて言ってる声もちらほら聞くが、もしかしたら、見えない敵相手にみんなで戦えってことかもしれないじゃない。
きっと戯言で終わるだろう、そんな想像だってさせてほしい。そんな油断があったのは、間違いじゃない。]
ミルフィこそ、手負いじゃなかった? アタシより自分の心配した方がいいんじゃないの?
[軽口をたたきつつも、ふと。――液体が揺れる音と、嗅ぎ慣れた臭いが、響いた気がした。咄嗟に、背中の愛刀――青龍偃月刀に手をかける、が。
まさか、それが友人の方からするとは、気づかなかった。]
(4) 2014/11/10(Mon) 23時頃
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―回想・昨晩―
――……ま、アタシも似たようなものだけどさ。
[小さく呟いたそれは、徐々に距離をつめる相手にも聞こえたかどうか。少しだけ、愁いを帯びた表情で窓の方に目をやったその時。
ヒュン、という空気を切る音に、咄嗟に身を引くと、目の前をククリが――真っ赤なククリが、彼女の髪を数本掠めながら飛んでいった。空気が冷える。]
何なに、…………どういうつもり?
[ふっと頭によぎったのは朝のこと。でも、この張りつめた空気は。確かにあの時とは全く違っていて。キッと彼女を見つめながら、武器を構え――軽く片手で振ると、空を切る冷たい音がした。
でも、相手の表情はやはり、見えない。]
(8) 2014/11/10(Mon) 23時半頃
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吹牛方士 芙蓉は、メモを貼った。
2014/11/10(Mon) 23時半頃
吹牛方士 芙蓉は、メモを貼った。
2014/11/10(Mon) 23時半頃
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友人――ではあると思ってたんだけど。
[突然斬りかかってくる友人……が、いないわけでもないので彼女の言葉を否定しきれないが、それ以上に、]
ちょっと、状況が読めないんだよなぁ
[くるりと威嚇するように大刀を回し、上空を飛ぶククリと叩き落とすように振りかぶると――そのまま、何もとらえずに宙を切る。彼女の能力を知っているからか、驚きは顔に浮かばなかった。
それ以上に、彼女が何を考えているのか。それが読めないのが、どうにも不可解で。……こちらから彼女に斬りかかるには、少し、ためらうぐらいには理解できなかったのだ。]
――――……あれ、話したことなかったっけ。 誰にも譲れない、大事な大事な探し物がある、って。
[すっと、瞳を細めると。強く地面を蹴り、相手に向かって低空で飛びかかると、左下からの一閃の構えをとる。
――こんなことしといて、なぜその問いを。口で聞くより体にきいた方が早いと思ったまで。]
(18) 2014/11/11(Tue) 00時頃
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吹牛方士 芙蓉は、メモを貼った。
2014/11/11(Tue) 00時半頃
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――――愛してるよ?たとえ、人間じゃなかろうと。
[不意に。普段の彼女からは想像がつかないような、艶かしい声色を落とした。]
吸血鬼すらも“愛してる”から。 だからアタシは、奴らを“理解”するために“殺して”――……
[そのあとに続いた小さなつぶやきは、目の前の彼女に聞こえたかどうか。
嗚呼、興が乗ってきてしまった。
牽制を飛んでよけると、そのまま大刀を上から振りかざし――勢い良く下ろす。
隙がうまれるものの。傷を負うことすら厭わない彼女が出す攻撃は、単調で、やはり豪快だ。
あーあ、スイッチ*入っちゃった*]
(26) 2014/11/11(Tue) 01時半頃
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――いつか、殺されたい
[愛しい吸血鬼に。それが彼女の夢であり生きがいだった。]
(-23) 2014/11/11(Tue) 01時半頃
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吹牛方士 芙蓉は、メモを貼った。
2014/11/11(Tue) 01時半頃
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『イラナイ』
[そう言った彼女の声が、まるで彼女のものでないように聞こえて。眉を潜めながらも、躊躇なく振りおろした大刀は阻まれ]
違うって……何がっ
[相手の刃に滑らせた勢いで、そのまま回転し腹部を狙って一閃しようとしたところで
“右肩”に、激しい痛みが走る。]
…………っ
[避けずに突っ込むつもりではあった、が。その尋常でない痛みに、思わず片膝をつく。まるで何かに呼応するように熱くなる“古傷”は、彼女の呼吸を早まらせ
視界を一瞬、くらませた**]
(33) 2014/11/11(Tue) 07時半頃
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――ミルフィーユ、アンタまさか
[この傷がひどく痛むということは。
やっと望んでいた吸血鬼に会えた喜びより、目の前の友人がもう人間でないという事実に。目を見開くしかなかった。]
(-33) 2014/11/11(Tue) 07時半頃
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吹牛方士 芙蓉は、メモを貼った。
2014/11/11(Tue) 07時半頃
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(あぁ――……アタシと一緒だ。)
[自らを殺めるものを探す存在に、彼女も堕ちてしまった。先に堕ちた自分なんかより、もっともっと深いところまで。
痛みを堪えながらも、瞳を寂しげに揺らがせる。]
こっち側は、アタシだけでいいのに。
[その誘惑を知るのは、アタシだけでいい。でもそれは――ただの死への独占欲で、嫉妬だ。
闇に堕ちた相手にできることといえば、自分がさらに深く堕ちてやることぐらいだ。
それだって、自分のため。深く深く闇に身を落とすことが、アタシの望み。]
(63) 2014/11/11(Tue) 19時頃
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(だって、届かない。)
[友人として接していた。その言葉に嘘も偽りも、ない。
ただ、ミルフィーユが囚われた“血の”檻と 芙蓉という少女が魅入られた毒が、大きすぎた。
きっと、それだけの、話。
そしてそれが導き出すのは、吸血鬼に堕ちた女に最も残酷な現実。でもきっと、それはもう、彼女には理解できないほど、深い闇の中の話。]
[少女の口角が、少しだけ上がったような気がした]
(-66) 2014/11/11(Tue) 19時頃
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[上空に舞った相手を目で追うことは出来ず。――別れの声が聞こえた。それが何を意味するのか、分からないはずがない。
傷に沿うように当てられた刃に、意識が飛びそうになった彼女は……笑った。
致命傷を負い、前によろけた体を、大刀と左手で支え。地を蹴り身をよじらせ、相手に体を寄せると]
――――ごめんね、こんな時まで自分勝手で。
[頬を濡らしたのは、自らの血か、彼女の涙か。でも、“友人”の手を握る芙蓉の手を濡らしたのは、確かに彼女の血液で。
鮮やかな赤い液が地に落ちると同時に、首元に赤い華を咲かせた体は静かに崩れ堕ちた]
(64) 2014/11/11(Tue) 19時頃
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(だって、これがアタシの望みなんだもの)
[吸血鬼に殺されたい。
それは既に、呪いのように彼女の体を蝕んでいて。もう、どうしようもないくらいに。]
(嗚呼、やっと。)
[自分を殺したのがあくまで“吸血鬼の牙”であることを疑わずに。幸せそうにほほえんだまま、意識は闇に溶けて
吸血鬼がその場を去った時――古傷が*脈をうった*]
(65) 2014/11/11(Tue) 19時頃
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吹牛方士 芙蓉は、メモを貼った。
2014/11/11(Tue) 19時半頃
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/* 問題ないどころか、素敵すぎます…! のちのち、設定お借りさせていただきます
(-70) 2014/11/11(Tue) 20時半頃
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吹牛方士 芙蓉は、メモを貼った。
2014/11/11(Tue) 21時頃
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[またしても。 その甘美な死は、彼女を飲みこむことを拒んだ。
――――“呪い”だったのだ。
酔狂な吸血鬼が哀れな少女に残した消えない傷は。 少女はその傷をきっかけに、吸血鬼に殺されることを望み――]
[その傷は――彼女が“吸血”という甘い誘惑の中で死すことを禁じてしまった。傷を残した吸血鬼の、死の間際の……小さな気まぐれ。
もしかしたら、その吸血鬼はすべてを見通していたのかもしれない、が。]
(96) 2014/11/11(Tue) 22時半頃
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―今朝・礼拝堂前―
――――どうし、て、
[どうして。どうしてどうしてどうして!!!
確かに堕ちたはずの意識が戻ってきて。それと同時に首筋と肩口の傷が深く、深く痛んだ。少しずつ――戻ってきてほしくもない聴覚が、視覚が、徐々に徐々に戻ってきてしまう。
少し、体を持ち上げてみると案の定、床は自らの血で塗れていた。と同時に、鋭く焼けるような痛みが右肩を走り、思わず呻き声を小さくあげる。]
(あぁ、もう駄目だろうな、これ。)
[右肩の破れた布の隙間から見えたのは、あまりにも深い傷だった。自分でも、何故生きているのか――なぜ、死なせてくれなかったのか、分からないぐらいの傷だった。]
ちくしょ……
[痛みに、感覚すらなくなりつつある上半身を無理やり起こすと。目の前にあった――礼拝堂への扉を、開いた。
このまま。このまま、戦いの中で死ぬこともできずに。望みをかなえることもできずに。1人死んでいくなんて。 ――――そんなの、*あんまりだ*]
(97) 2014/11/11(Tue) 22時半頃
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吹牛方士 芙蓉は、メモを貼った。
2014/11/11(Tue) 22時半頃
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―回想・廊下―
――――どうして?
[そう疑うのは、分かる。この館の自分以外全員が吸血鬼だって何ら可笑しくないのだ。こう問うてきている少年が違うと、だれが証明できるのだろう]
逆に聞こう アタシが違うと言って、アンタは納得できるの?
[そう言って放つのは、冷たい視線と殺気。先程まで口元に浮かべていた笑みは消え、相手を見定めるように目を細めた、が。]
ま、違うけどね
[それも一瞬のことで。あっさりと問への答えを投げると、残念だったね坊っちゃん、と軽口を叩いた。
さっきのは、警告。そういうの、ハンター相手に聞くってことは、殺されても文句言えないよ、という、彼女なりの警告
だってこの館には血の気の多い奴が多すぎる。引き止められなければ、そのまま去って*行っただろうか*]
(149) 2014/11/12(Wed) 07時半頃
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吹牛方士 芙蓉は、メモを貼った。
2014/11/12(Wed) 07時半頃
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―回想―
[ 初めはただの好奇心だった。
木の実を採るために渡した刃物で兎を狩ってきた幼い娘をみて、母親は手を打って喜んだ。
うちの子には才能がある。そう言われて得意になった娘は、森のあらゆる生き物を調べあげ――――一番手ごわいそれを、たった1日で仕留めてきたのである。]
『ま、せいぜい暴れておいで。』
[獲物が狼から吸血鬼に変わったとき、母親はそう言って娘を送り出した。今思えば、娘をブランシュフルール――白い花と、そう名づけたその時から、もう全てを知っていたからかもしれないが、それにしても豪胆な母親だった。
そんな母に女手1つで育てられた娘も、例外ではない。彼女は吸血鬼狩りを心底楽しんでいた。]
(162) 2014/11/12(Wed) 17時半頃
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[否。幼さ由来の好奇心をこじらせた少女は、戦えば戦うほど吸血鬼を、不可解で不可思議な――神秘的な彼らの魅力に取り憑かれてしまった。
戦いに戦いを重ねても、到底理解できそうにない彼らの存在は、幼きハンターの心に、あるひとつの炎を灯した。]
――――奴らの全てを、理解したい。
[慣れない社交界や協会に忍び込むようになったのはこの頃だろうか。あらゆる方面から手段を問わずに集めた情報は、少女を名を広まらせるには十分過ぎる量だった。
でも、まだ。まだまだ、全然足りない。
その時だ、奴に出逢ったのは。]
(163) 2014/11/12(Wed) 17時半頃
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[気を失った少女>>1:280>>1:276>>1:277が目を覚ましたとき、最初に感じたのは激しい痛みと、あの甘美な感覚への憧憬だった、
どうしてあの死は自分を連れて行ってくれなかったのか。茫然と座り込む彼女の間に現れたのは目の紅い、一匹の黒猫。]
『あーあ、あの人に魅入られちゃったのね――……可哀想に。』
[愛猫が喋るその声を聞いたのは、それが最初で最後だった。
黒猫を連れた情報屋が“愛ゆえに”求めたのは ――――“自分を殺す吸血鬼”]
(164) 2014/11/12(Wed) 17時半頃
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[特に、彼女は真祖――ノスフェラトゥと関係を持つ吸血鬼を探した。真祖に近い奴ならば、より強い力を持っているだろうと。
皮肉にも、彼女に傷を遺した吸血鬼もまた――真祖に親しい者であったことを彼女は知らない。]
(165) 2014/11/12(Wed) 17時半頃
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―回想・また別の話―
[とある日の夜。
町の酒場で、噂を耳にした。
『吸血鬼のせいで隣り町の飲み屋が潰れたらしい』『どうやらそいつは既にハンターを何人も喰っていて』『しかも』『真祖の直接の血子だと』
1日。たった1日で、全てを調べ上げた彼女が――――やっと、吸血鬼の元にたどり着いたときには、すでに相手は灰と化していた。]
[それを殺った人間を調べ上げるほど、暇を持て余していたわけではなかったが……自分を“殺してくれる予定”だった吸血鬼を討った、男と出会ってしまった時
その強さに、少しだけ惹かれたのは――――また、*別の話*]
(166) 2014/11/12(Wed) 17時半頃
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吹牛方士 芙蓉は、メモを貼った。
2014/11/12(Wed) 17時半頃
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/* 本日の夜、更新までは時間あります。が。 芙蓉だとちょっとこんがらがってしまうので、もしあれだったら……猫ちゃんと一戦交えちゃいますか?というお誘い。
芙蓉相手でも、多少のにらみ合いぐらいなら応じられますというかむしろ大歓迎です
(-132) 2014/11/12(Wed) 18時頃
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―回想・3日目/廊下―
[少年と別れた後。芙蓉は、彼の言葉に首を傾げる。
彼が、彼女と言った時。睨みつけたのは確かに、自分ではなく愛猫の方だった。怖れているのも――アタシじゃなくて、ニュイの方だった。]
ねぇ、アンタ。あの子に何したの?
[そう問うても、黒猫は素知らぬ顔で尻尾を揺らすだけ*]
(182) 2014/11/12(Wed) 20時頃
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―礼拝堂―
[真っ二つに割れた祭壇に、体を預けることしかできなかった。]
――――マーゴ、
[力なく、でもいつも通りの強気な笑みを浮かべて。彼女の問いから、少し遅れて呟く。でもどうにかこうにか、大刀を握れるだけの力は残ってるみたいだということに気づいて、心の中で笑った。]
ちょっとやらかしちゃってさぁ、アタシとしたことが。 …………情けないよ、ホント。
[――――もう、長くないかなぁ、なんて。 自分の傷の具合と、痛みと、寒気から……らしくない言葉が出かけて、飲みこむ。
そんなの、自分が一番わかってる。]
(190) 2014/11/12(Wed) 20時半頃
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吹牛方士 芙蓉は、メモを貼った。
2014/11/12(Wed) 20時半頃
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――――嗚呼、待ちくたびれたよ。マーゴ
[彼女の嬉々とした言葉に。ほぼ、本能というのだろうか。生気を失いつつあった手足を奮い立たせ、立ち上がる。]
今更謝ることでもないでしょ ―――――あはっ、約束を破るのはいつもアタシだったのに
[大刀を構え、軽く空を斬った。不思議と、痛みがどんどん和らいでいく気がした。戦いを前にして、刃を構えない理由などない。しかも目の前で牙を煌めかせるのは
……“吸血鬼”として目覚めた、“愛しい”友人なのだから。]
まぁいいよ。 最期の約束――守ってくれるなら?
[何故、友人がこちらの剣を向けてるのか。そもそも、これはなんのために戦っているのか、何故、彼女は吸血鬼になってしまったのか。
――そんな理屈など、関係ない。刃を相手に向け、構える。愉しそうに、口元が緩んだ。]
(198) 2014/11/12(Wed) 21時頃
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―屋根の上―
[そこで、黒猫はたたずんでいた。
尾を優雅に揺らし、月を――月があるであろう場所を見上げていた。その瞳の色は、静かな翡翠色で。
彼女は何を考えているのだろう。
“彼女の――猫たちの空間”に足を踏み入れた少年を、黒猫は瞳の色を変えずに見つめた。]
(201) 2014/11/12(Wed) 21時半頃
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―礼拝堂―
アタシだって。 ――やっとこの時が来たんだもの、嬉しくないわけない
[この時、は。果たして彼女と戦えることを指すのか、それとも“愛しい吸血鬼”に殺されることを指すのか。どちらにせよ、彼女は高らかに笑った]
決まってるでしょ、こんな生き生きとした美女の血 他の奴のなんて飲めなくなっちゃうよ、きっと。
[軽口をたたきながら、大刀を地に突き刺し。それを支えにして、銀槍の穂先が落ちてくる寸前に。体を、真上に飛ばすと――空中で向きをかえ、さらに上空から彼女に飛びかかる様は、まるで猫の様。
マリアを象ったステンドグラスに、月の光が煌めいた気がした。]
(211) 2014/11/12(Wed) 22時頃
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―屋根の上―
[一方屋根の上では。黒猫は優雅な姿で視線を月に戻し。薄い月明かりに照らされたその瞳が
――――やっと、赤く染まった。]
――――また会ったわね、坊や
[少年の問いには答えず。妖艶な“声”でそう告げるのは、確かに黒猫だった。]
(213) 2014/11/12(Wed) 22時頃
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吹牛方士 芙蓉は、メモを貼った。
2014/11/12(Wed) 22時頃
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―屋根の上―
――――嗚呼、あのお嬢ちゃんの息子、ね。
[彼の目の色が変わったのを、見逃さなかった。彼が狼の血を受け継いでることなど――馨りで、すぐに分かるのだが。]
あの娘――……何を吹き込んだのやら。
[ふふ、と怪しげに笑う彼女の目は、すべてを見透かしているようで。もちろん。彼が自分と戦おうとしていることならもう、とっくに。
彼が狼として突っ込んできたのと同時に、タッと後ろ足で地を蹴ると、高く――高く、舞い上がり、その鋭い爪を月明かりに煌めかせると、彼の背後に優雅に着地した。
と同時に。背後から彼の首元を狙い、今度は低く舞って、飛びかかる。]
(216) 2014/11/12(Wed) 22時頃
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―礼拝堂―
十八番だしねぇ?
[にんまりと口角を上げながら。腰に差した匕首を逆手に持ち、飛んできた彼女の足を避けきれないと判断すると、刃で止め――地に叩きつけられた。血の味が滲む。]
まだまだ……ぁっ
[そのまま、低い体勢で下から相手を切り上げようと、彼女の懐に潜り込もうと地面を蹴った。痛みは殆ど感じないのに――時間がない。その意識だけは、ずっと背後にあった。]
――――もう、ちょっとっ
[お願いだから、この子と戦わせてよ……神様。]
(225) 2014/11/12(Wed) 22時半頃
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―屋根の上―
[キィンと冷たくも鋭い音が響く。その勢いに押され、後ろに飛び退くと体を宙で回し、狼から距離をとって地に足を付けた。
体格差もパワーの差も、見ての通りだ。それでも、黒猫は余裕のある表情で微笑んだ。]
――やるじゃない、坊や。
[尻尾を揺らすと、相手の出方を見極めるように赤目が光る。勝敗も生き死にも、自分には関係ないとでも言いたげに。]
(229) 2014/11/12(Wed) 22時半頃
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