人狼議事


42 とある結社の冬休暇

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詩人 ユリシーズは、メモを貼った。

2012/01/08(Sun) 15時半頃


【人】 詩人 ユリシーズ

― 資料室 ―



 なんだか、

 信じられないね。


[額に手のひらを当てた。視線が下に下がる。]

(24) 2012/01/08(Sun) 17時頃

【人】 詩人 ユリシーズ


 ――――……


[自嘲した。
額に当てた手をはずし、ピッパが持ってきた資料へと伸ばす。
手に取った資料の文字を、目で追う。
急いで書いたのだろうに読み易いこの文字は、ピッパのものだろう。]

(25) 2012/01/08(Sun) 17時頃

【人】 詩人 ユリシーズ

 
[持ち込まれた情報の内容に、溜息が零れ出る。
最早、感心の溜息といってもよかった。]
 

(26) 2012/01/08(Sun) 17時頃

【人】 詩人 ユリシーズ

[――――ノックの音が聞こえた。]

(27) 2012/01/08(Sun) 17時頃

【人】 詩人 ユリシーズ

― 資料室・入り口 ―


[資料室の中からは、ピッパの声、ヒューバートの声、ユリシーズの声が、ほんの小さくだが、聞こえてきていたろう。

資料室の扉が開く。

メアリーを出迎えたのはユリシーズだった。
笑みも軽口もなく、真っ先に言ったのは]


 丁度よかった。


[という言葉。
仕事であることは容易に知れよう。]

(28) 2012/01/08(Sun) 17時頃

【人】 詩人 ユリシーズ

 出掛ける準備をして欲しい。


[そこでようやく、小さく笑みを浮かべた。
厚い唇が弧を描き、長い睫毛の生えた目が、細くなる。
メアリーの手に、紙の束を渡した。
さっきまで、ユリシーズが眺めていた資料だ。]


 さあ、お姫様、どうぞ中へ。


[と、メアリーを資料室に招きいれる。
ユリシーズの腕が、資料室のドアに伸びる。
扉は、小さな音を立てて閉まった。]

(29) 2012/01/08(Sun) 17時頃

【人】 詩人 ユリシーズ

―― 地下書庫 未解決事件の書棚 ――


[古い手記。新しい手記が、整頓され、ずらりとならんでいる。
そこに収められているのは、歴史と時間と事実と嘘っぱち。
様々な事象と思い。

22年前、山奥の農村で起きた事件も、その棚に収められている。
犯人の名は、パメラ・ミラー。
ごく普通の村娘だと思われた女が人狼だった。
生存者が、五名。
村一つが犠牲となった事件だ。]

(37) 2012/01/08(Sun) 22時頃

【人】 詩人 ユリシーズ

[農作物と家畜で生計を立てている家が殆ど。
山地なのもあって、隣村ともかなりの距離がある。
村同士の折り合いも悪く、村ひとつですべて回していくことで、なんとか生きているような、寂れた、小さな村だ。

その中で生きる為の独自の掟の中を、互いの目を気にしながら、羽目をはずさず、声を押し殺し、ひっそり素朴に自分の仕事を全うし、村の歯車の一つとなり、その生活に縋りつく。
田舎なりの厳しさの中で、村人達は生きていた。

秋の収穫祭が終わったばかりの秋口、事件は静かに始まった。
村を結社員が訪れた時にも、家々の軒先には、稲穂や、魔よけの意味合いを込めた飾りが、収穫祭の名残を漂わせ、ぶら下がっていたという。

犠牲者が多いせいか、その手記は、長い。]

(38) 2012/01/08(Sun) 22時頃

【人】 詩人 ユリシーズ

[最初の犠牲者は、森の傍に暮らしていた木こりだ。
森へ出掛けたきり、翌朝になっても帰らなかった。

彼は森に慣れていたし、帰りが遅くなることもない。
夕食の支度を、仲のいい妹と一緒にするのが、習慣だった。

心配した妹は、翌日兄を探しに出た。
妹も同様に、村に帰っては来なかった。]

(39) 2012/01/08(Sun) 22時頃

【人】 詩人 ユリシーズ

[失踪した二人を探しに森へ向かったのは、
村に責任も愛着もある村長であり、やはり、帰ってこなかった。

それから数日間。
村長夫人は村の者に協力を仰ぎ、連日森へと夫を探しに行った。
探せど探せど、夫は見当たらない。
村に帰るたび、夫人は泣いた。]

(40) 2012/01/08(Sun) 22時頃

【人】 詩人 ユリシーズ

[疲れ果てた村長夫人は、誰ともなしに喚き散らすようになった。
夫婦仲の事をつつかれて「逃げられたのでは」なんて言われた時には、村人と口論になり、金切り声をあげて斧を振り回すことまであった。

その後、気がふれてしまった村長夫人は、家の中で暴れたり、夫の名をうわごとのように呼びながら、村の中をうろついたりする事が増えた。

ある日、子供達が、心配をして声をかけた。
幼い兄弟だった。

「おばさん、だいじょうぶ?」
「――居なくなるのが、かわりに、お前達だったらよかった」

兄弟は顔を見合わせる。
村長夫人は泣き喚きながら、自宅の納屋へと走り去った。
すぐに納屋から大きな音がした。夫人は、倒れた棚の下敷きになって、死んだ。]

(41) 2012/01/08(Sun) 22時頃

【人】 詩人 ユリシーズ

[村長夫人の葬式の後。
子供達は森の傍につくられた彼女の墓に、こっそり出掛けて献花した。
その子供達も、家路につくことはなかった。

消えた子供達を、農家の夫妻は必死になって捜した。
村長夫人の霊が、子供達を連れていった、なんていう噂も流れた。
必死の捜索も虚しく、消えた子供の両親もまた、居なくなった。
彼らの家は空き家となった。]

(42) 2012/01/08(Sun) 22時頃

【人】 詩人 ユリシーズ

[村人達が、失踪した者達を探して、幾日かが経った。
村人の顔に、くっきりと、疲労の色と戸惑いとが浮かび始める。
山の獣だろうか。野犬、狼、それとも熊か。
まさか本当に亡霊か?
様々な憶測がなされた。]

(43) 2012/01/08(Sun) 22時頃

【人】 詩人 ユリシーズ

[村に長く暮らしている、老婆が叫ぶ。
「祟りだ!狼だ!」

占いに凝っていたその老婆は、村でも変人扱いされていて
まともに話を聞いたものは、一人としてなかった。
彼女は、蝋燭や動物の血や様々な道具を持ち、森に消えた。
やはりそのまま帰らない。
その孫娘が、老婆を仕方なしに追いかけた。やはり、帰らない。]

(44) 2012/01/08(Sun) 22時頃

【人】 詩人 ユリシーズ

[占いに凝っていた老婆の孫娘には、羊飼いの恋人が居た。
羊飼いは、老婆の孫娘に、森に行くのはやめるように言っていた。
彼女は首をふった。

「ここまで私を育ててくれたのは、おばあちゃんよ。
変わった人だけど、唯一の家族なの」

やはり愛しい恋人は帰らず、羊飼いは大いに嘆いた。]

(45) 2012/01/08(Sun) 22時頃

【人】 詩人 ユリシーズ

[牛飼いの友達は、彼を励ました。

「明るくなったら捜しに行こう」
「うん。エリーのこともそうだが、神隠しにあった奴らも心配だ」
「怖くて、森に入れなくなったやつ、増えたな」
「デボラ婆さんが言ったとおり狼が群れているのかもしれないし」
「よしてくれ。狼だなんて。それじゃあエリーは……」
「……、お前の家の羊も無事だろ?どこの家も家畜を食われたって話は聞かん。狼だったら、無事なわけがあるか。お前もいいかげんな事いうな」
「そ、そうだよな。すまない。朝いちで、森へ捜しにいこう。
なぁに心配ないさ。きっと見つかるよ」

次の日の朝、言い出した本人の羊飼いが待ち合わせ場所にやって来ない。
様子を見に行った友人達は、喉がやぶれそうなほど、大声を上げた。
彼は、家の壁に大きな血のしみを作り、壁にもたれかかって死んでいた。]

(46) 2012/01/08(Sun) 22時頃

【人】 詩人 ユリシーズ

[悲鳴をききつけ集まった村の者達は戦慄した。
壁に酷くこすり付けられたらしい顔は、削れて肉や骨が露出し、赤い。
首の骨が砕けて、皮膚だけでは支えきれない真っ赤な頭部を、ぐにゃぐにゃになった首を折り曲げて、片側の肩へ乗せていた。
腿は食い破られていた。

死んだ羊飼いが背中をよりかからせている壁には、頭を叩きつけられたか何かした時に出来たと思われる大きな血の痕の他、模様が描かれていた。
トランプにおけるスートの一つである、ハート。それが血を絵の具代わりに、壁にでかでかと描かれているように、村人達の目には、見えた。]

(47) 2012/01/08(Sun) 22時頃

【人】 詩人 ユリシーズ

[無残な、姿だった。
この亡骸の発見により、村はさらに混乱の色を強める。

「化物が居るに違いない」「デボラ婆じゃあるまいし……」
「じゃあ村のやつがやったとでも?誰がだ?有り得るもんか」
「そういう事を言いたいわけじゃないけど……」
「あの有様をみたろう、すごい力だぞ。」
「じゃあ、熊か?壁に顔をこすりつけたのだって、もしかして……うっぷ……」
「まだ出るのかよ。俺の胃袋にも分けてほしいね。熊がそんなことするか?」
「じゃあ何がやったっていうんだ」
「だから、化物だよ!それ以外に考えられるもんか。……そういえば、脚が食われていたな……」
「牛や羊もやられるのか!?」「一体何がどうなってるんだ……」

人間がやったとは、思えぬ風体だった。捜しに出れば殺されるかもしれない。
村一番逞しい者は、最初に居なくなったきこりだった。
怯えて家に篭る者。恐る恐る村の見張りをしてみる者。女は子を見ながら家を守り、男は集会を開くなど、反応は其々だが、皆、一様に怯えて、必死だった。]

(48) 2012/01/08(Sun) 22時半頃

【人】 詩人 ユリシーズ

[―――争いごとも増え、死人まで出た。
そういう話もあれど、生存者は一様にしてこの事に関し口が重かった。記述は少ない。]

(49) 2012/01/08(Sun) 22時半頃

【人】 詩人 ユリシーズ

[羊飼いの友人二人は、連れ立って隣村へ助けを求めに出ようと決めた。しかし、村の近くで息耐えていた。

二人とも死んでから、土の上を引き摺られていた。
体から溢れ出る二人の血で、大きなハートが描かれていた。

彼らの母親達はその死を知ってすぐ、似たような方法で殺されている。
今度は、彼女が逢引をしている、と噂のあった男が殺された。
彼の寝室のベッドには、滴る血でやはりハートが。
次に、その妻の心臓がえぐり出されて死んだ。
彼女の赤ん坊も同様。
二つの心臓は、テーブルの上に仲良く寄り添うように並べられていた。

使えていた一家の全員が死んでしまった故に、暇を出される他なくなった使用人は、財産を盗んで村から逃げ出そうとしたが、逃げる途中で殺されてしまった。]

(50) 2012/01/08(Sun) 22時半頃

【人】 詩人 ユリシーズ

[使用人が死んだ日。
森の鳥が騒がしいことに気付いて村人達は、数日ぶりに森へ向かった。
森の奥には、深い沢がある。
沢の傾斜にひっかかっていたのは、子供を捜して消えた農夫たちだ。
腐って、獣に齧られたそれは、見られたものではなかった。

沢に下り、死体を捜し、弔うのには、ひどく骨の折れた。]

(51) 2012/01/08(Sun) 22時半頃

【人】 詩人 ユリシーズ

[まともに弔ってやっていると、一日が終わってしまう。
家の仕事も、葬儀も、おろそかになっていった。
殺されたわけでもなく、病で倒れた年寄りの死にも気づけず、遺体が腐っていたこともあった。

それでも、慎ましやかな今までの村の生活も、積み上げてきた少ないながらの財も、なにもかも、大切で、離れる決心がつかない者も、多かった。]

(52) 2012/01/08(Sun) 22時半頃

【人】 詩人 ユリシーズ

[恐ろしがって逃げた者達も、村の為に助けを求めようとした者も死んだ。

上半身と下半身がわかれた状態で見つかったものや、獣に食われているように見えるもの。
豚小屋の餌箱の中で、細切れにされて入れられ、うっかり豚に食われていたもの。

亡骸でそれぞれ、血をペンキがわりにハートが残されていく。
人間ばかりが死ぬ。わけが、わからなかった。]

(53) 2012/01/08(Sun) 22時半頃

【人】 詩人 ユリシーズ

[手遅れに近い状態で、ようやく心を決めた村人達は、家も家畜も畑も捨てて、荷物を纏めて一斉に村をあとにすることにした。
天候が悪化したのも、不運の一つだった。
晩秋の雨は、皆の体温と思考と様々な形跡を奪っていく。
この時になってはじめて、旅の助けをしてくれるはずの馬も殺された。

化物が、一緒に旅をしているようだった。

道の途中で無残に殺された者。
言い争いの果てに、殺し合いという形になった者。それによる怪我人。
諦めて自害した者も複数。未遂で済んだものは数に入れていない。

逃げ出した意味も隠れる場所も無かったと、
化け物が嘲笑っているかのように人が死んだ。

さて、事件は、犯人の自供で終わりを迎える。]

(54) 2012/01/08(Sun) 22時半頃

【人】 詩人 ユリシーズ

[既に残った人間はたった六人。
皆旅慣れていない者ばかり。ろくに食べていなかったし、女や子供が一緒に行動していたとあって、山間を徒歩で移動するには時間が要った。
全員が絶望に疲れ果てて、なにをする気力も失ったころのことだった。

村から一緒に旅をしてきた娘が、自分の荷を背負って、立ち上がった。
先ほどまでぐったりと眠っていたように見えたが、その足つきはしっかりとしていた。
その場に居て、起きていた者が、呆然と彼女を見上げた。

「パメラ、一人でいくのか。どうせ殺されるのに…。」

 掠れた声で、家族を失った男が、諦めたような、暗い声をかけた。]

(55) 2012/01/08(Sun) 22時半頃

【人】 詩人 ユリシーズ

[すると、娘は男を振り返る。

「あなた達には…」

先ほどまでの、疲れたような表情は嘘だったのだろう。
年相応の、花もほころぶ笑顔をみせながらこう言った。

「なにもない。
愛がないんじゃ、食べる意味がないから」

冗談であるかのような明るい一言だった。]

(56) 2012/01/08(Sun) 22時半頃

【人】 詩人 ユリシーズ

[村娘は駆け出した。
その表情に、その言葉に、意味を理解して立ち上がり追いかけようとしたが、遅かった。
皆、追いかける体力なんて、とうに残ってはいない。
それに何より、娘の足は、獣のように早かった。
それがパメラ・ミラーである。

残された五人は、村でもろくに口を聞いたことのない者達。
酷な状況と、お互いへの疑念と、冷え切った諦めと疲れにより、仲間という意識すら芽生えず、どうしようもないから、という理由で、隣村を目指していた五人。

全員が、ばらばらに、それぞれ、ひとりぼっちだった。]

(57) 2012/01/08(Sun) 22時半頃

【人】 詩人 ユリシーズ

[生存者の名が、手記の最後に書かれている。
一名一名のフルネームが書かれた横に、事件の後、死亡した日にちと、理由が追記されていた。

一人は、21年前の10月に、貸りた家で自害。
一人は、14年前の1月に流行病で。
一人は、10年前の9月に、肺病で。
一人は、5年前の4月に、発作で。

死亡日の書いていない五人目は Ulysses=Bush とある。

手記に追記をしたらしい文字は、子供の字から大人の字へと、
*年を経るごとに、少しづつ、変わっていた。*]

(58) 2012/01/08(Sun) 22時半頃

【人】 詩人 ユリシーズ

―資料室―


[ぺちんと頬を叩いて気持ちを切り替える後輩の様子に、]

 もう蕾とは呼べないね。

[と、一つ零す。
新年の挨拶に「ああそういえば」といった調子で、応じる。]

 おめでとう。
 僕のお気に入りの鉢植えにも、素敵な祝福がありますように。

[ユリシーズが、鉢植えと喩えたのは、メアリーのことだ。
結社員として赴いたとある事件の生存者であるメアリーを、結社に紹介したのはユリシーズであり、以来指導にあたっているのもまた同じく。
要らない遊びやサボり方を教わっているのは、今はさて置く。]

(76) 2012/01/09(Mon) 00時半頃

【人】 詩人 ユリシーズ

 これでも可愛がっているつもりなんだよ。
 まぁ、美しい花を咲かせてくれればそれで。

[と、鉢植えって、と繰り返すメアリー>>91に、そう返し]

 残念ながら、水の遣り過ぎも花にはよくないから。

[酒はあとでとお預けもしておく。]

(101) 2012/01/09(Mon) 02時頃

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ユリシーズ
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