80 あの日、僕らが見た空は
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――所長の一日:ホットドッグの屋台にて――
[受け止める術もなかったマスタードの黄色が白衣の裾に付着した。着ている本人は、眉間のしわを微かに深めただけで特段口にすることはなかった。 『おいおいお客さん、うちの気に入ってもらえるのは ありがたいが、毎度毎度、食べにくそうじゃないか。 服ァ汚して帰っちゃあ嫁さんが可哀想だろ』 口にしたソーセージを咀嚼しながら、男は唇に残ったマスタードを親指で拭う。汚れた親指が白衣に到達する前に屋台の店主が差しのべたペーパーナプキンに救われた。]
『嫁さんはいねェな』
[買うのも手か、とミナカタが続けて呟けば、店主は片眉を挙げた。]
『まあ嫁は要らんよ。 うまいホットドッグが食えりゃあ十分』
[とんだ無欲だな、と店主がもう一方の眉を挙げている間に、滑り落ちたマスタードがまた、白衣を汚した**]
(@1) 2013/04/23(Tue) 03時頃
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――所長の一日:ホットドッグを食べ終わり――
[ファストフードの最後の一欠けらを放り込み、ミナカタはペーパーナプキンを屋台脇のゴミ箱に突っ込んだ。 屋台から離れようとした刹那、大通りの清潔さからは、少し、外れたような衣服の女の子を見た。ミナカタの足は止まる。 ミナカタは目利きの能力はあると自負していた。階層にそぐわない装いであったり、その顔に浮かんだ好奇心であったり、もしくはただの勘であることもあったが。とにかく、目を止めた少女が恐らくは“上がってきた”人間であろうと、ミナカタの鼻が告げた。]
『おい、嬢ちゃん』
[屋台脇から声をかける。]
『取って喰いやしねェから、ちょっと来な』
[煙草を口から離し、少女を、眺めた]
(@6) 2013/04/24(Wed) 00時頃
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――所長の一日:少女に声をかけ――
[近寄るか、寄らないか、それを待つ間にもミナカタは服装と挙動との観察を続ける。 平たく言うと、彼が考えていたのは「売り物になるかどうか」それだけだった。
売り物。 その言葉が去来した時、ふと思う。先ほど屋台で買っていた組み合わせの内、一人は、確かブローカーではなかったかと思い、ミナカタは首筋を引っ掻いた。連れていた子供はそれなりに成長済みのように見えたが、器量が良ければそれでも売れる。あれを連れ込んでいたとなると、他の仲買人に先に買われているかもしれないな。などと、思考を進め、眉をひそめた。 彼の目に、真に売られるはずの小さな男の子は、人影に紛れて見えていなかった。]
(@8) 2013/04/24(Wed) 01時頃
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――所長の一日:ホットドッグ屋台――
[>>@15見ず知らずの男の視線に、ミナカタは片眉を上げた。自身の愛想がよろしくないものだと認識しているからこそ、子供に話しかけてるところを見られるのは、いささか面倒臭い――などと感じたが、見てきた男の興味も視線も、自身には少しも重ならなかったらしいことを知る。彼が別の、先ほど通り過ぎた女の方に話しかけたからだ。ミナカタのあずかり知らぬところで、他人の日常は重なっていく。 では、話しかけた少女の日常は、どうなるか。ミナカタの日常と重なるか、掠るか、それとも。]
――――……?
[気配が増えた気がして、ミナカタは上げた眉を戻し、顰めた。 気配の増えた、ホットドッグ屋台。けれどそれ自体は、不思議じゃない。不思議なのは、その気配が、怯え潜むように、ぶれたことだった。]
(@18) 2013/04/25(Thu) 00時頃
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――所長の一日:ホットドッグ屋台――
[やはり愛想の無さか。 脳裏に浮かんだ結論に、ミナカタは人知れず、深く息を吐いた。道連れなく階層を降りてきたことに、多少なりとも後悔を覚えていた。確かに、ミナカタよりも愛想のある道連れならば、子供の警戒心を解くのも少しは楽だったろう。結論の次に浮かんだ、事務所に残した顔。気の抜けたピースなんぞをしている所員の顔面を、ミナカタは瞬間的にぶん殴りたくなった。
それもあたわず、ミナカタは首筋を撫でながら、どこにいるとも知れない気配にも聞かせる目的で口を開き]
『……あー、友達と一緒なら、一緒でいいんだが。 なんだその。 痩せぎすに、見えたから。あー。 ――……これ食うか。』
[訥々とした口調で、ホットドッグ屋台を指差した。 商品としての検分をする時間稼ぎ、のつもりであったはずが、口下手が災いしてか、雑談よりも餌付けを選んでいた。]
(@19) 2013/04/25(Thu) 00時頃
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――所長の一日:ホットドッグ屋台――
[屋台を指差された少女の反応はどうだったかを見るより先に、ミナカタの視界に、先ほど感じた気配の正体が入ってくる。 ミナカタは、微かに息をついた。それから、イ、と笑みの様な形式を顔面に浮かべかけ、やめた。それを恥じてでもいるように、一層乱暴に頭を掻き]
『……友達かい、嬢ちゃん。 これ、食うか』
[少しだけ勢いの落ちた口調で、出てきた少女に向かってもミナカタは問いかける。 真黒の二つの視線が、検分するように長髪と、それに縁どられるかんばせを眺め]
(@20) 2013/04/25(Thu) 01時頃
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