112 ――密猟区――
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[からりと鳴る、グラスの中の氷。 店内に流れるジャズ。 咥えた煙草から、伸びる煙。
うん、これこそ俺だ。 ハードボイルドだな、と思っている。 ただの自己満足だけどな。]
ふぅ
[うん、ちょっと、酒が強すぎたか。]
(3) 2014/02/18(Tue) 20時半頃
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ああ、そうするといい 目の前にあっても、気がつけない奴もいれば 目の前にすら現れない奴もいる 酒が見つかったんだ、男も見つかるさ
[女にそう語り、男はグラスを傾ける>>4 だが、続く言葉>>5には、気恥かしさが残った。]
ち、ハードボイルドな俺のイメージが できれば最初の印象のままでいて欲しかったよ
まぁ、お前さんの為になったならいいさ 機会があったら、また話そう
[そして、席を立つ女を見送って。]
(6) 2014/02/18(Tue) 21時半頃
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[なんだろう、変な感じがする。 変にしゃべりすぎてしまったからか。 それとも、昨日の夜のせいか。
必死に走って、必死に逃げて、やっと引き離したのに。 また、追いつかれてしまったのか。
頭の中に、写真が巡って。 いくら飲んでも、消えやしない。]
タバサ、一番きついの ボトルでくれ
[よって、潰れて、忘れる。 今の記憶ごと、過去の記憶を。 そんな時間が、これから何年続くのか。 だから、太く、短くでいいのだ。]
(8) 2014/02/18(Tue) 22時半頃
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[出てきたボトルを、グラスへ傾けて。 煽る琥珀色は、奥へ消えて。 焼け付く熱さは一瞬。 通り過ぎれば、空いたグラスだけが残る。]
ん・・・
[外を見れば、雪は更に強さを増して。 携帯を開くと、渋滞がどうの、電車が止まってと。 いくつも、ニュースが流れている。 帰宅難民が、と流れるニュース速報。 これは、今日も帰れそうにない。]
タバサ、一晩奥の部屋貸してくれよ 帰れそうにないし
[そう、女主人に声をかける。]
(10) 2014/02/18(Tue) 23時頃
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さっすがだね 今から帰ったら、家に着く前に氷像になるわ
[得られた承諾。>>12 部屋代くらいは、割増で払おうと思った。]
そうだな 多少いじれば、ドラマにでもなりそうだ マドカ辺りは大喜びじゃないか、ネタだって
[そして、ほどほどにと言われる酒。 自分でも、わかってはいるのだけれど。]
ああ、ありがとな ほどほど、のつもりだよ
(14) 2014/02/18(Tue) 23時頃
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[ほどほど、それはどの程度の事なのだろう。 例えば、酒を控えたとして。 何がこれを忘れさせるのだろう。]
じゃ、部屋の鍵一つくれ
[眠れば、それで忘れられるのだろうか。 誰かを抱けば、埋まるのだろうか。]
先に、カバン置いてくるわ
[それだけでは埋まらない事を、知っているからこそ。 いまだに、酒に溺れているというのに。]
(19) 2014/02/18(Tue) 23時半頃
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おいおい
[鍵を受け取って、部屋へ荷物でも置きに行こうかと。 席を立った所に、何かが目に入った。>>20 ガキか、こいつは。 ちょー雪って、それはどう言うレベルの雪なのだ。]
ここで寝るな 曲りなりにも女だろ、お前さんは
[まったく、危ないったらない。]
(23) 2014/02/18(Tue) 23時半頃
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眠れる、ということと 眠っていい、と言うことはイコールじゃねぇよ 何されるかわかったもんじゃねぇぞ
[ほんと、親父さんみたいになってきたな。 歳かな、本当に。>>25]
眠いならベットで、って常識だろう
(29) 2014/02/19(Wed) 00時頃
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[聞こえた自己紹介>>26に、息を吐く。]
南方だ 言っておくがコイツみたいに何処でも寝るなよ 危機意識の欠片もねぇ
[妙なハイテンションの娘を、親指で差して。]
(34) 2014/02/19(Wed) 00時頃
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誰が酔っ払いに手を出すか そういう卑怯な事はせん
[こいつ、そんなに飲んでいたのだろうか。 いや、俺もそうとう飲んだけれども。 ここまでにはならんな。]
タバサに部屋、借りるか? シャワーでも浴びれば、酒が抜けるぞ
[と言って、無理やり引きずっていくわけにもいかんしな。]
(40) 2014/02/19(Wed) 00時頃
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生まれてからずっと男前なの、俺は
[珈琲を飲み干し、立ち上がる様子を見ていたけれど。>>43 ふらふら、すぎやしないか。 まともに歩けそうにないなら、支えるくらいはしよう。]
そんなに飲むなんてのは、お前さんらしくないな
[自分も、人のことは言えないけどな。]
(46) 2014/02/19(Wed) 00時半頃
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[いつも、最近の若い子は、って言葉を使う娘だが。>>48 今日は更に、だな。 呂律が微妙に可笑しい。]
うっせぇ、煙草臭くて悪かったな
[どうせ、煙草の匂いがしなくなった所で。 薬の匂いしかしないのだから。 同じようなものだ、とも思っているけれど。 それでも、転ばないようにと支える腕には力を込めて。]
タバサ、こいつの部屋も一つな 代金は後で払うわ
[笑う様子に、よっぽどだと思って。 部屋を一つ、お願いして。]
(49) 2014/02/19(Wed) 01時頃
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ったく・・・
[小さな声で、ため息をつく。]
そんなに酔って、どうすんだよ
(-8) 2014/02/19(Wed) 01時頃
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その通りだ、青年
[投げかけられた言葉>>53に大いに頷いた。 いや、風邪引いたくらいがいいのか? そうしたら、うちが儲かる?]
シメオン、風邪ひいたらうちに来いな 代金はきっちりいただくけどよ
[という事で、風邪をひきそうらしい男にも声をかける。]
(55) 2014/02/19(Wed) 01時頃
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酔っぱらいの看護をしろってか
[尖らせる口に、盛大なため息をつきながら。>>57 とりあえず、部屋まで連れて行こうと促して。 部屋に、灰皿あったっけな。 そんな事を考える程度には、ある余裕。 まだ、記憶が飛ぶ程は飲んでいないらしい。]
はいはい、こっちだよ
(59) 2014/02/19(Wed) 01時頃
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[そして、部屋の中。 とりあえず、この更に面白くなった娘をベットに置いて。 シャワールームの明かりをつけてから。]
はぁ、なぜ俺がこんなことを
[更に盛大なため息をついた。]
(60) 2014/02/19(Wed) 01時頃
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あるある、じゃねぇよ お前が待ってるっつったんだろうが
[人の事、言えたものじゃない。 自分も気恥かしさと、思い出したいくつかの事から。 逃げ出そうと、琥珀色に染まった口だ。
とりあえず、隣に腰を降ろしながら。 一杯の水を差し出して。]
(-13) 2014/02/19(Wed) 01時頃
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おい、シャワー・・・は
[横になる様子に、頭を掻いて。>>63 何があったのかは知らんが。 暫く、見ててやろうか。]
まったく
[父親の気分というのは、こういうものなのだろうか。]
(64) 2014/02/19(Wed) 01時半頃
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[手を貸して、彼女を起こして。 もう一杯、と言う言葉に苦笑い。]
青汁か
[といいつつ、もう一杯水を汲んで。 差し出しながら、首をかしげる。]
何を考えたら、そうなるんだい
(-16) 2014/02/19(Wed) 01時半頃
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お、おい・・・?
[突然、飛んできた小さな女性を抱きとめて。 何が、どうして、こうなったのか。 わかりはしなかったけれど。
その声は、いつもと違って。 とても、不安そうに聞こえたから。]
俺はまだ、マドカのほんとの所 見せてもらってないがな
[そっと、背中をなでてみる。]
十分可愛いよ、マドカは
(-19) 2014/02/19(Wed) 01時半頃
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[人に触れるのは簡単で。 心に触れるのは難しい。
裸にするのは簡単で。 裸になるのは難しい。
嘘をつくのは簡単で。 息を吸うかの如く、流れ出るものだけれど。 語る言葉に、ほんの少しだけ。 混じった本気を感じてしまったら。
嘘をつくのは、男じゃないと。 本能がそう、囁く。]
(69) 2014/02/19(Wed) 02時頃
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[見下ろす目と、見上げる目があって。 何か言葉を返そうと、開こうとした唇が。 伸び上がった女性に、塞がれて。
短いキスは、突然に。 強気な顔は、いつものそれだけど。 本能が囁く言葉は、甘い言葉でも。 誘い文句でも、遊びの言葉でもなくて。]
そういう女で、いたいのか? 本当に、お前は
[本当に、心を脱がすのは難しい。 ただ体をあわせるよりも、何倍も。]
あと幾夜、その言葉を繰り返すつもりだ
[きっと、大人なのは俺の方で。 少なくとも、俺は男なのだから。 手を伸ばすのは、俺でなくてはならない気もして。]
(-29) 2014/02/19(Wed) 02時半頃
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[そっと伸ばしたこの手が、彼女の頬に触れたなら。 噛み付くようなキスではなくて。 伝える為に、唇を合わせよう。 ほんの少しだけ、長く。]
俺は、逃げてばっかりで 男らしさなんてもんは、見せかけのもんで そんな俺が、何を言う資格があるのか わかったもんじゃ、ねぇんだけどな
[離れた唇から、紡ぐ言葉は真剣に。 だからこそ離せない目は、彼女の瞳を覗き込む。]
ホントのマドカ、俺はまだ見せてもらってねぇ そういう女だなんて、言うな
(-30) 2014/02/19(Wed) 02時半頃
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[さぁ、どうだろう。 宝探しは嫌いじゃないが。 一つ一つと、見つけた後に。 それが大事に思えてしまう事を、一番恐れるこの俺が。]
さぁ、どうかねぇ
[本気でそれを、探そうと思えるだろうか。 いや、答えは知っている。 ずっと前から、知っている。]
だが、一つ見つけたものがある
[小さく笑って、一つ頭でも撫でよう。 欲でもなくて、逃げでもなくて。 歩き始めるきっかけを、見つけるために。]
今日のマドカの方が、昨日のマドカより俺は好きだ 探してみるのも、悪くないと思っている
(-34) 2014/02/19(Wed) 03時頃
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[ただ誘って、誘われて。 それを楽しんでいた時期も、確かにあって。 それでいいと思っていたし、それでいようと思ってもいた。
一夜限りの夢を見て。 一夜限りに啜った蜜が。 喉の渇きさえ癒してくれれば。
何が変わった、何を変えた。 いいや、何も変わってはいない。 ただ、ホンの少しだけ。 錆びた歯車が、ずれただけ。]
(72) 2014/02/19(Wed) 03時頃
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そうか?
[思い返せば、自分もそんな言葉を使った記憶がない。 寝物語に、囁く言葉でも。 名を呼ぶ事ですら、稀だというのに。]
嫌か、言われるの
[気恥ずかしいから、多分もう言わない。 そう思いつつも、聞いてみる。]
はにかんでみたり、頬を染めてみたり そういう顔が、自然でいい
[作ったどんな笑顔より。 今の顔が可愛らしいと。 口に出すのは、少し恥ずかしかったから。]
(-37) 2014/02/19(Wed) 03時頃
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確かに、悪い気はしねぇな くすぐったいけど
[寄る顔に、一度胸が跳ねた。 なんだかいつもと違う気がするのは、きっと。 慣れない言葉なんて、いったせいだ。 もう少しだけ、と思ってしまう分。 いつもより、たちが悪い。]
知らないぞ、もっと好きになっても
[といって、逆らえる類の感情でもない。 言葉を投げるその唇を、塞いでしまおうか。 優しさとは違う、それで。 ただ、本能のままに。 少しだけ芽生えた興味は、胸の奥にしまって。 いつもよりは、丁寧に。 普通と比べれば、乱暴に。]
(-40) 2014/02/19(Wed) 04時頃
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[もし唇が重なったなら。 そのままベットに押し倒してしまおうか。 シャワーを進めるのが、マナーだろうし。 大人の男というものだろうけれど。]
いっとくけど、こっちの俺は 優しくねぇぞ
[愛のない行為に、あるのはただの欲で。 幾度も交わした夜の盃は、ただ満たされる為だけの物。 自分の胸の空白が、一瞬の快楽で忘れられればいい。 壊してしまえとすら、思う事もあったけれど。
今日は、ほんの気まぐれで。 こいつを満たしてやっても、いいかなとも思う。]
(-41) 2014/02/19(Wed) 04時頃
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[本当に欲しかったものは、なんだったろう。 あの日、あの夜、あの瞬間に。 本当に望んだものは、なんだったろう。
壊れてしまえばいいと思った。 何より、俺自身が。 消えてしまえばいいと思った。 何より、俺自身が。
本当に、そうだったろうか。 酒に酔って、煙草に逃げて、女に溺れて。 そうしてでも忘れたかった感情は。 本当に、そんなものだったろうか。
違うと言うことは、わかっている。 ただ、そういう事にしておけば。 弱い自分を認めずに済んだ。
心の奥で、小さな子供の声がする。]
(74) 2014/02/19(Wed) 05時頃
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[あの時自分はなんと言ったのだったか。 思い出すのは、まだ少し**]
(75) 2014/02/19(Wed) 05時頃
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