人狼議事


237  それは午前2時の噺。 

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【人】 地下鉄道 フランク

助手席のドアが開く音で、浅い眠りから目を覚ました。カーナビに表示されている時間が見える。午後11時56分。助手席に入ってきた女性は雑にレジ袋を置いた。

「まだ動かないんですか〜?」

レジ袋から眠気覚ましの栄養ドリンクを一気に飲み干すと、六掛紫乃は仕事帰りに一杯引っ掛けた中年のような声を漏らした。

脳裏に焼き付く映像。生々しい感触。鳴り響くクラクション。車に圧迫され骨が砕ける感覚。肉の塊と化した自分の身体。外に出た。不快感。胃の中が逆流し嘔吐する。ねっとりした胃酸だけが口に残る。六掛の霞むような声が聞こえたが、三割方は見向きもせず駆け出した。
斗都良町の土地勘はない。三割方は酒気の帯びた繁華街を出鱈目に走った。酔っ払った会社員と肩がぶつかる。後ろから舌打ちが聞こえた。路地裏の野良猫達が逃げ出していく。アドレナリンが分泌している。逃走。息が小刻みに切れる。靴の結び目がほどけたまま、とにかく遠くへ走った。日付が変わったことなんて、気付きもしなかった。

(8) 2018/03/23(Fri) 10時頃

【人】 地下鉄道 フランク

繁華街から大通りに出る道沿いには、終電を逃した客を乗せるためにタクシーが待機している。三割方の目の前にも一台のタクシーが停まっていた。女性の乗客が降りる直前で、会計の途中だった。
窓に張り付くように運転手へ声をかけた。運転手は緊迫した三割方の姿に顔が引きつっていたが、小さく頷いた。女性は会計を済ませ、タクシーから降りた。レザーの手袋にロングブーツ。モデルのようにスラリとした体格。キチンとしたスタジオでカメラに収めたら、下手なアイドルより映りが良さそうだった。唐突に、身体から熱を感じた。同時に激痛が走った。脇腹には鋭利な刃物が突き刺さっていた。すれ違いざまに、女性は刃物を三割方の脇腹に音もなく刺した。全身の力が抜けていく。電池が切れた玩具のように倒れた。タイル張りの地面が赤く染まっていく。霞んでいく視界。ロングブーツの足音が遠くなっていく。それが最期だった。

(9) 2018/03/23(Fri) 10時頃

【独】 地下鉄道 フランク

デスループものは文字数を稼ぐのが楽

(-0) 2018/03/23(Fri) 10時半頃

【人】 地下鉄道 フランク

助手席のドアが開く音で、浅い眠りから目を覚ました。午後11時56分。六掛を無理やり助手席から降ろした後、三割方は半ば錯乱状態で車を走らせた。メーターの針が跳ね上がり、何度かガードレールに車体を擦り付けながら斗都良総合病院にたどり着いた。

「幻覚を見ているんだ、助けてくれ!」

救急外来の受付に話を通す。幻覚の中で自分が殺されている。何度も同じ日を繰り返している。頭がおかしくなりそうだ、と。しかし、返事は事務的なものだった。

「診察の順番通常の外来診察とは異なり、緊急度の高いお客様が優先しますので……」

「こっちだって緊急なんだよ!!!」

辺りは静まり返った。冷ややかな視線が三割方に集まる。院内を巡回していた警備員が「どうかしましたか?」と駆け足でやってきた。三割方は舌打ちをして病院を後にした。車に戻り、キーを回す。引っかかるような妙な音がした。瞬間、車は火柱を上げて爆発した。

(32) 2018/03/24(Sat) 17時頃

【人】 地下鉄道 フランク

助手席のドアが開く音で、浅い眠りから目を覚ました。午後11時56分。六掛を見向きもせず、交番に駆け込んで洗いざらい事情を話した。夢を見ている。これが現実なのかもわからない。誰かに殺される。助けて欲しい。決死の訴えだった。だが、センテンススプリングのカメラマンだと知った瞬間に、中年警察官の態度は一変した。

「そりゃあ、人のケツ晒し上げるアンタらなら恨みも買うでしょ」

まるで自業自得だとばかりに、三割方を嘲笑った。結局、本部には一応連絡しておくとの事だけで帰された。挙句に最後は、

「少しはまともな仕事したら?」

と、知ったような口ぶりだった。交番に停まっている自転車を蹴り飛ばしたが、怒りは収まらなかった。数分後、後頭部を強く殴打されて三割方は死んだ。

(33) 2018/03/24(Sat) 17時頃

【人】 地下鉄道 フランク

助手席のドアが開く音で、浅い眠りから目を覚ました。午後11時56分。三割方は錯乱していた。これは夢なのか、現実なのか。ただ、生ぬるい血の感触だけがこびりついて離れない。指を立てて強く髪を掻き毟り、頭をハンドルに打ち付けた。情けないクラクションが鳴った。

「三割方さん、一体どうし……」
「降りろ!!」
「え、でも……」
「降りろって言ってんだろ!!!」

六掛は震えながら車から降りる。
やがて窓を叩く音がした。

「ああああああああああ!!!」

行き場のない苛立ちをを全てぶつけるように、アクセルを踏んだ。商業ビルの壁に衝突し、フロントガラスが網目状に割れて車に押し潰された。何秒か、何分か。意識が飛んでいた。目を覚ますと破片が身体中に突き刺さっている。歯を食いしばり、歪んだドアをこじ開けた。血まみれの身体を引きずりながら外へ出る。辺りには騒ぎを聞きつけた人々が集まっていた。彼等は手短にスマートフォンを取り出して、シャッターを切る。助けようとする者は、誰一人としていなかった。絶命寸前の最中で、三割方は自嘲するように笑った。

(35) 2018/03/24(Sat) 18時半頃

【人】 地下鉄道 フランク

皮肉なもんだな、と三割方は思った。人様にカメラを向けて来た男が、カメラを向けられて死ぬとは。
シャッターを切るのが虚しくなったのはいつだろう。
親父から借りパクした一眼レフ。金がなかった学生時代に、よくカメラを片手にアテもなく歩いていた。随分前に、この斗都良町にも1度だけ来たことがあった。閑静な住宅街、のどかな公園。大きなテラスのある珈琲店。路地裏の野良猫。ヤクザの名前みたいな葬儀社。何処にでもありそうな山。この目で見える何気ないものが、フィルムに収めると特別なものになる。それだけで満足だった。けれども、金にならなかった。三割方は写真家にはなれなかった。代わりに声がかかったのが、今の仕事だった。人のケツを晒し上げて、金が貰える。人道的に正しいことと報酬はイコールではない。三割方は人道に背き、世論の反響に媚び続け金を稼いだ。

(36) 2018/03/24(Sat) 18時半頃

【人】 地下鉄道 フランク

その末路がこれだ。

『……じゃあ私達の仕事って何の意味あるんですか?』

幾つものフラッシュに包まれながら、朦朧とする意識の中で不意に六掛の言葉を思い出した。

「……ねえよ、オレには何にも」

三割方の頬に雫が落ちた。
ふと顔を上げると、そこには六掛がいた。目一杯に涙を浮かべ、鼻水を垂れ流しながら不細工な顔で泣きじゃくっていた。その涙が、三割方の頬に落ちた。光によく透き通る、綺麗な涙だった。

(37) 2018/03/24(Sat) 18時半頃

地下鉄道 フランクは、メモを貼った。

2018/03/24(Sat) 19時頃


【独】 地下鉄道 フランク

皆さまの語彙力に感服してる

(-10) 2018/03/24(Sat) 21時頃

【人】 地下鉄道 フランク

助手席のドアが開く音で、浅い眠りから目を覚ました。午後11時56分。助手席に入ってきた女性は雑にレジ袋を置いた。

「まだ動かないんですか〜?」

レジ袋から眠気覚ましの栄養ドリンクを一気に飲み干すと、六掛紫乃は仕事帰りに一杯引っ掛けた中年のような声を漏らした。
三割方は先ほどの出来事を思い返して、六掛から目が離せなかった。

「何見てるんですか。ははーん。ついに私のダイナマイトボディにセクハラしたくなりましたか」

六掛は無い胸を張り、三割方の逆水平チョップが直撃する。うぐぅ、と小さく呻いた。

「……お前。何で泣いてたんだよ」
「へ?」

六掛は首を傾げる。

「そりゃ、逆水平チョップは痛かったですけど、泣くほどじゃないですよ」

三割方は気まずくなって、何でもないとだけ答えた。六掛はレジ袋から冷えピタを取り出す。バックミラーを見ながら髪をかきあげておでこに貼った。

(41) 2018/03/24(Sat) 23時頃

【人】 地下鉄道 フランク

「私が泣くのは、大切な人とお別れする時だけですよ」

六掛は月刊マーのページをペラペラ捲る。
三割方はぼんやりとその姿を眺めていた。
心は不思議と満たされていた。

「六掛、車降りろ」
「ええ!? 何でですかぁ?」

我儘で生意気でオマケに仕事も出来ない新人。

「今から誰かが俺を殺しに来る」

それでも、こんな自分を大切だと思ってくれる。今はそれだけでほんの少し、勇気が湧いた。カーナビの時計が0に変わる。

「行け!早く!」

助手席のドアハンドルに手をかけ、六掛は不安そうな顔で、何度か振り返りながら外へ出た。それでいい。三割方は久しぶりに笑った。

(42) 2018/03/24(Sat) 23時頃

【人】 地下鉄道 フランク

窓を叩く音がする。外ではサングラスをかけた男が立っていた。サイドミラーを確認すると、やはり、サングラスの男は窓の下に金属バットを隠し持っている。アクセルを踏み込もうとしたその時、

「ぉぉぉおおおおりゃぁぁああああ!!!」

サイドミラーに、信じられないものが映っていた。六掛がサングラスの男に飛びかかったのだ。手に持っていた金属バットが転がる。サングラスの男は襲いかかってきた六掛に殴りかかろうとしていた。三割方は咄嗟に運転席のドアを思いっきり開いて男の顔にぶつけた。男が怯んでいる隙に六掛の手を取る。

「こっちだ!」

繁華街へ走る。後ろから男の怒号が聞こえる。2人で息を切らして曲がり角に差し掛かった時に、六掛は手を振りほどいた。三割方にくるりと背を向ける。

(43) 2018/03/24(Sat) 23時半頃

【人】 地下鉄道 フランク

「ダメだ! そっちは……」
「大丈夫です」

瞬間、追ってきた男が商業ビルの壁にぶっ飛ばされた。無駄のない動き、洗練された技術。目にも留まらぬ速度で何度も拳を食らわせ、最後は鋭いアッパーで顎を突き上げたのだ。男は身体が伸びて、完全に意識を失っている。

「私、大学で北斗神拳愛好会に入ってたんで」

呆然と立ち尽くす三割方を前に、六掛はふぅーっと息を吐いて片腕で額の汗を拭った。

「……北斗神拳関係ないだろ、その動き」

(44) 2018/03/24(Sat) 23時半頃

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