9 「静寂の銀猫亭」より
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聖歌隊員 レティーシャは、<<執事見習い ロビン>>は何か知ってるかな…?とも考えてみる。
2010/05/16(Sun) 00時頃
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[和気あいあい、和やか、暖かい空気。 そんなものが流れる内部とは裏腹に、 酒場の周りには厳重に柵が張り巡らされ、 何処のとも知れない宗教の札等すら並べられていた。
日が翳る時間。 名物とも言えるランタンが灯される時間。 レティはソファに身を沈め、ゆらゆら揺れる時計の尾を眺めていたけれど、ふと、立ち上がって]
お風呂、お湯入れてこようか! …今日も、入っていいんだよね?
[返答を求めてカウンターの内側を覗くけれど、マスターの姿は見当たらない。 どこを何で洗うか判らないから、少し困った顔をしてマスターの姿を探しに足を踏み出した。]
(3) 2010/05/16(Sun) 00時半頃
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マスター、何処に居るか知らない?
[どうやら地下に工房と部屋があるらしい、と、聞く事が出来て、足を向ける。 階段を降りる音は、軽いリズム。]
マスター、居るぅ? マスター、聞きたい事が、 わ、
[不意に足を踏み外した。 どがががが!と、派手な音がなり、酒場が揺れる。 ゴロゴロと転がって地下まで落ちると、バン!と降りおろされた足が彼の工房の扉を開いた。 広がったのは、鉄のような鉛のような、喉に絡みつく、血の臭い。]
(4) 2010/05/16(Sun) 00時半頃
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ぃ……ひ、ぃぃ…――っ!!!!
[きゃあ、等と言う可愛らしい悲鳴は出なかった。 声は口の中に張り付いて、外に出る術を失って居て。
工房の中、凄惨な死体が、ひとつ。 ずたずたに引き裂かれたひとだった塊を照らすのは、幻想的なランタンの灯り――。]
(5) 2010/05/16(Sun) 00時半頃
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―― 地下 工房前廊下 ――
[地下への階段の先。 工房に足だけ突っ込む形で床に仰向けに倒れたまま、 肘をついて視線は足の先、赤から剥がせない。
ローズマリーの声に顔を向けようとするも、 視線を、反らせない様子で かちかちと歯だけが、なった。]
(20) 2010/05/16(Sun) 01時頃
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[ぺたりと座り込む、ローズマリー。 エマの声、それにざわめく空気。 カチカチと歯を鳴らしたまま、漸やっと半身を起こし、ずり、と後ろへと後ずさった。 廊下の壁に背をぴったりとつけたまま、レティは声もまだ出せず、眼を赤から離す事が出来ない*]
(31) 2010/05/16(Sun) 01時頃
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怪我、してない。 人狼ってのも、みてない。 …お風呂、洗おうと思って、マスター、探して、て…――
[エマの言葉に、ゆるりと顔を上げ、打ち合う歯の隙間からか細い声を絞り出した。 全身を細かい震えが覆って居る。]
……――、こん、こんな…人の力で、出来るはず、な…――
[ぐ、と顎を上げ息を吸ったが、その生臭い匂いに胃液がこみあげて、ぐ、と喉を鳴らして口を抑え、なんとか飲み込む。]
(50) 2010/05/16(Sun) 02時頃
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[ぐ、と胸倉をズリエルに引きあげられ、 やせっぽちの身体はやすやすと宙に浮いた。 酒臭い息が、近い。]
…――、今、来たトコで…―― ちが、やってな…っ!
[うぇ、と、飲み込んだ吐き気がこみあげる。 ズリエルが手を離さなければ、その胸元に透明な胃液を口からぶちまける事になりそうだ。]
(53) 2010/05/16(Sun) 02時頃
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[ズリエルの手が離れれば、勢いよく地面に尻もちを着いた。 拍子にこみあげた胃液はまた胃へと落ちるが、彼の腕がエマへと向けふりあげられるのを眼にし、咄嗟にズリエルへとぶつかるように飛びついた。]
やめ――っ
[軽い体で止まるとも思えないが、可か不可かなんて思考がきちんと巡るわけもなく。 ただ本能のように、縋りつく**]
(60) 2010/05/16(Sun) 02時頃
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[入り口での悶着が一通り終わると、不意にぶつけた腰や腕、尻が痛み始めたようで、レティは顔を歪めた。 否、痛みが脳に達するだけの精神的余裕が生まれた、が正しい。
ふらふらと1階へ上がると、横たわるソフィアの姿が眼に入った。]
…―だいじょう、
[声をかけるにも、彼女は気を失って居る事が知れたから、続きを飲み込んだ。そのまま、彼女の横たわるソファの彼女の足元の辺り、端へと腰を下ろした。
衛士達が、死体を運びに足音も荒く入ってくる。 それを見る瞳は呆と、どこか焦点を結ばない。]
(62) 2010/05/16(Sun) 13時頃
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…――すごい、酷い、有り様だった…
[ぽつりと呟き、自身の手を見下ろす。 首の後ろや腰、尻が痛んで顔を歪めてから
――人狼になったら、あんな力になるんだ。
続く思考を言葉として口から零す事は、無かった**]
(63) 2010/05/16(Sun) 13時頃
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――1階:酒場兼食堂――
…どうしたらいいの。 ――どうしたら、…
[和やかで暖かい空気が満ちた酒場は、一変して。 未だ、カタカタと膝が笑うのを止める事は出来ず。 見詰めていた手を、きゅ、と握りしめた]
(73) 2010/05/16(Sun) 15時半頃
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だいじょう、…――
[ネイサンの声に、笑みを作ろうとしたけれど、 やはり頬が引き攣れてしまい、失敗。 眉尻を下げて、白金を揺らして顔を横に振った。]
…大丈夫、じゃないかな。 でもきっと、それは、皆。 ネイサンさんは大丈夫?
[膝がカタカタ震えるのは、やはり止まらない。]
(75) 2010/05/16(Sun) 16時頃
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感染したら。 …――「コ」なら、人狼になって、そうじゃないなら、死ぬんだって。
[髪を撫でられる手に、眼を伏せて口元に薄く笑みが戻る。 忘れて、にはそのまま頭を横に振って]
やだ。 無しじゃないよ。
[悪戯好きな子供のように、ペロと舌を出した。]
(77) 2010/05/16(Sun) 16時半頃
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うん、そう。 前の騒動の事を他にも知ってる人いたら色々聞きたいけど、 ――その様子じゃ、ネイサンさんは、知らない、かなァ?
[口元で立てられた指に、ふふ、と、引き攣りのまだ消えない笑み。 続いた言葉に、視界の端に掠めたローズマリーを収めつつ、首を少し傾けて]
うん…でも、あの人だけに任せちゃうときっと、大変だから… ―何か、出来る事があるなら…やりたい、んだけれど…
[何が出来るかな、と呟いて。 胸裏に落とす疑問は表に出す事無く。]
(82) 2010/05/16(Sun) 17時頃
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[その時、ソファに眠るソフィアから、声が聞こえた。 視線を移し、その汗滲む額に手を当て、服の裾で汗をぬぐった。]
…魘されてる… [眉尻を下げ、彼女を見詰める瞳に浮かぶのは優しい色**]
(83) 2010/05/16(Sun) 17時頃
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え、ギネスさん、こわくないよ?
[ネイサンの言葉にはきょとり、眼を瞬かせる。 彼と話している間に、随分と顔の血の気は戻って来ていた。]
お話、聞いてみようかな。 ――プリシラさんは、30年前は生まれてないんじゃないかなぁ…
[多分、と付け加えて。 彼がお茶を、というにはうんと頷いて 自分も淹れられないお、と付け加えた。]
(88) 2010/05/16(Sun) 19時頃
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…――「オヤ」を、殺さないといけない。 じゃあ誰が「オヤ」なのか、判らないと殺せない。 …でも、判らない。
[呟く声は低く、白金糸はハラハラと顔に落ちる。 身体を動かすと、ぶつけた腰や背、腕が痛くて、つ、と声が漏れた。]
「オヤ」を探さないと、なんだよね。 …ギネスさんに、前の話聞けるなら聞きたいな…何処にいるのかな。
[先程、工房の前に居た時見た気がした。 レティはギネスの姿を求めて、痛む身体のまま立ち上がった。]
(89) 2010/05/16(Sun) 19時半頃
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[隅からポーチュラカの声が聞こえて、視線を其方へと向ける。 ローズマリーさん、と名前を上げる様子に、ん、と喉を鳴らして]
…ローズマリーさん、かァ。 彼女がもし病気だったら、移ってる男の人、多そう。
[肩を竦めて見せる。 自身が疑いをかける人物の名は、まだ言わない。]
(91) 2010/05/16(Sun) 19時半頃
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え、だって、ローズマリーさんのお仕事…
[ポーチュラカの言葉に、流石に説明するのは不味いかな、と思う顔は、帳面に書かれた年齢を思い出しての事。 ん、と自分の軽い冗談を後悔する表情のあと咳払いをするのは誤魔化しの為]
…感染方法って確立してるのかな。 オヤとかコとかあってややこしいみたいだけど。
…死体みた?大丈夫?
[顔を少し歪めつつ、年下であるポーチュラカの顔を覗き込んだ。]
(93) 2010/05/16(Sun) 20時頃
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うん、…ローズマリーさんのお仕事の事はロビン君に聞くと良いよ!
[丸投げた。 ポーチュラカの顔が近付くと、彼女の髪を撫でようと、そっと手を伸ばす。]
うん、マスター探しに行って、階段落ちちゃったんだ。 …凄い、状態だったね…怖かったでしょう。 すぐ扉を閉めれば良かった。
[ごめんね、と小さく付け加えて]
殴られは大丈夫、こう見えても結構丈夫なんだ。
[にかっと、頬肉を押し上げた]
(95) 2010/05/16(Sun) 20時半頃
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色々は、エマさんに教えてもらったんだ。 聞けば知ってる事は教えてくれると思うよ。
[学校なんて行った事ないから、想像も出来ないけと。 笑顔のまま、付け加えた]
(96) 2010/05/16(Sun) 20時半頃
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うん、看護婦さんだし、もだけど、 前の騒ぎ…30年ちょっと前だっけ? に、居た人だから、色々知ってるみたい。
うん、ありがと、大丈夫。
[痣になりそうな打ち身や擦り傷だが、は慣れないからふると頭を横に振って。 ロビンは、との言葉に眼を瞬いた。]
見て無いなァ。 何処かいってるのかな。…この建て物から出る事は出来ない筈だから、上にでもいるのかな。 …騒ぎ、気づいてないのかな…?
[結構な騒ぎだったのに。 口を少し尖らせてから、ギネスの姿を求めて視線を巡らせればズリエルが視界に入り。厭そうに眉を中央へ、ぎゅうと寄せた。]
(104) 2010/05/16(Sun) 21時半頃
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ソフィア、此処、お家じゃないよ。
[ズリエルへの視線を剥がし、飛び起きたソフィアを振り向き、困ったような笑みを作った。 タバサって誰?という質問は言葉にせず。]
(111) 2010/05/16(Sun) 22時頃
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…ちょっと、うなされてた。 夢…だったら、良いんだけど。
[人狼病、という病気の存在も、此処に閉じ込められた事も、凄惨な死体も、――自身の内に在るむず痒いような想いも。]
お水、淹れてあげる。 ちょっとまってね。
[言って、ソファの端から腰を上げ厨房へと足を向け、水を汲んでソフィアへと差し出す。 一緒に、冷たく濡らしたタオルも。]
(113) 2010/05/16(Sun) 22時頃
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…同じ年頃、って、結構離れてる、よ…?
[ひとまとめにされた事に、肩を竦めてソフィアを見て、 友達、の話に半眼でひとつ水をさした。
沈む声に、レティの表情も曇って行く。 暫く間を開けた後、顔をあげて]
…何か残って無いか、見て来るね。
[立ち上がり、地下への階段へと足を向けた。 ギネスの姿が先程、チラリと見えたから、が実の所。]
(117) 2010/05/16(Sun) 22時半頃
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――地下への階段入り口――
[ギネスの疲れたような顔に、困ったように笑みを浮かべる。 粗末に、との言葉に、ううん大丈夫、と頭を横に振って]
大丈夫。 ソフィアは、
[大丈夫、と言葉を残して来たソファへと視線を戻すと、また座り直した彼女は大人しくソファに座って居たかのように見えた。 それから視線をギネスへと戻して]
下、何かあった? 証拠になりそうなものとか。
[尋ねつつ、カウンターの椅子を引いてすすめる。――勿論、ズリエルからは離れた位置で。]
(122) 2010/05/16(Sun) 22時半頃
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[た、とフットワークも軽く、一度厨房へと行くと水をもう一杯汲み、ギネスの前へと置く。 自身はその横の椅子に座り、カウンターに肘をついた。]
あの、何か、何でもいいから、教えて欲しいんだ。 前回の事知ってる人って、後、ギネスさんだけだと思うから。 [後、の一言で、エマから何らか聞いたのだと判るだろう]
おおかみ、の事――。
(126) 2010/05/16(Sun) 23時頃
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[長い溜息の後、ギネスの口元をじっと両目を大きく見開いて見詰め、言葉を零さぬよう聞く。 それから、うん、と頷いて一度眼を伏せ、ゆっくりと開いて]
「オヤ」と「コ」が居るって話を聞いたよ。 「オヤ」が居なくなれば、被害は出ないって。
「オヤ」が誰なのか、知る術は、無いのかな。 マスターは、「コ」でも「オヤ」でも無かった、って事なのかな。
…――、
[零す言葉は、独り言のような声音の疑問。 続く言葉は小さく小さく口の中で、ギネスにすら届くかどうか判らない程]
――人狼の爪とか牙で襲われると、やっぱり、痛い、のかな…
(131) 2010/05/16(Sun) 23時頃
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そっか。 …――図書館でも行ければ、いいのにね。
[ギネスが思い出せない、というなら先を促す事はしない。 肩を竦めて、眉の尻を下げて頭を横に振った。 そして続く言葉に、視線を釣られるようにバーナバスの方へと向けた。 ゆらり、火が灯されたランタンが幻想的に辺りを照らす。 瞳の中で揺れるそれは美しく、少しばかり、うっとりとする。]
そうだね。 ――燈し続けられたら。 …マスター、いいひとだったのに。
[呟きは宙へと掻き消え、溜息へと変わった。]
(154) 2010/05/16(Sun) 23時半頃
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聖歌隊員 レティーシャは、御者 バーナバスに、頂戴、とグラスを向けた。
2010/05/16(Sun) 23時半頃
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あれはネイサンさんだよ。 あれ、素敵だったよね。 ――何時か、――あの伴奏で、歌ってみたいなァ。
[ギネスの問いに答える声は、少し元気を取り戻した風で。 バーナバスから酒でも入れて貰えば、いっきにあおる。
それから幾らか会話を続けたか。 レティは酒精を纏ったまま、いつしかうとうと船を漕ぎ始めた*]
(166) 2010/05/17(Mon) 00時頃
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