14 学校であった怖い話 1夜目
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―渡り廊下入口―
[悲鳴は上げなかった。 代わりに足の力が抜けて、へたりと座り込んでしまう。 その為に視界を塞ごうとしたオスカーの手も擦り抜けて]
嘘、嫌、嫌、 何よ、これぇ……
[じわりと涙が浮かぶ。 それでもその光景から目を離せず、動くこともできない。 ホラー映画なら見慣れているけれど、ただの悪戯と言ってしまうには、その挙動は、悲鳴は、あまりにもリアルすぎた。 窓が元の闇を映し、放送が途切れても、すぐに立ち上がることができない程に]
(2) 2010/07/20(Tue) 03時頃
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……みてただけなのに。
[“セシル”の得意げな語り口には、やや不満そうな言葉を零したけれど]
でも、ほんとうかな。 “ひととわけるこ”がいるなんて。
[そう称すのは、彼女の言った“霊能者”のこと]
(*0) 2010/07/20(Tue) 03時半頃
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ホリーは、涙目のまま、震えを抑えようとするかのように腕を*抱いた*
2010/07/20(Tue) 03時半頃
双生児 ホリーは、メモを貼った。
2010/07/20(Tue) 03時半頃
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……あっ。 たいしょー、きーちゃん。
[怯えるホリーの裏側で、ふと思い立ったように無邪気なこえを上げて]
あのこ、こわがってる?
[二人と共にいる筈のメアリーについて、気紛れに*問い掛けた*]
(*1) 2010/07/20(Tue) 03時半頃
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―渡り廊下入口前―
[映像が終わると視線は床に落ちる。 荒い呼吸に合わせて肩を上下させ]
ひ…っ、
[肩を抱く兄の手にすら、一瞬喉を引きつらせた。 優しく背を撫でる手に呼吸は少しずつだが、落ち着いて]
……う、ん。
[掛けられた言葉を深く吟味する様子もなく、こく、と頷いた。 これ程に弱った姿を見せるのは、普段は精々病気になった時くらい。 加えて身体は丈夫な方だから、血を分けた兄ですら、幼少期に数えるくらいしか見ていない筈だ]
(34) 2010/07/20(Tue) 22時半頃
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ほんと? やったね!
[メアリーについて状況報告を受ければ、まるで自分のことのように喜んだ]
えっとね、へいきそうなかおしてるけど、 ほんとは、おびえてるみたい。
[“大将”の問いに返すのは、こちらも楽しそうなこえ]
「ぜったいに、おにをみつけだす」んだって。 ……わたしは、ここだよ?
[面白そうに付け加えたのは、オスカーの言った、聞きようによればただの兄としての強がりとも取れる言葉。 少なくとも聞いた本人はそう捉えたようだが、仲間はどうだったろう]
(*10) 2010/07/20(Tue) 22時半頃
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―渡り廊下前入口―
[美術室に行くというオスカーを追わないのも、普段なら考えられなかったこと。 扉を勢いよく開く音がし、彼の姿が見えなくなって、ひやりとした壁に背中をつけた]
あいつ……、わらって、た?
[手足を失くしたサイモンの表情。 ガラスの映像では一瞬見えただけだったが、赤い目の奥に焼き付いたそれが、何故か離れない]
……もう、ほんと、何なのよ。 わけ分かんな……っ!?
[何かの揺れる音、落ちる音、響いた破砕音に、目を瞠り顔を上げた。 それがオスカーが入っていった美術室からのものだとは、想像に難くない]
(35) 2010/07/20(Tue) 22時半頃
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……へんなこ。
[窓越しなどではない、サイモンの最期の表情を思い起こして、そんな呟きを洩らす。 けれど美術室からの音に、すぐに興味はそちらに移る]
ふふ、 “おともだち”だ。
[誰も見ていないのをいいことに、にまりと笑んだ。 わざとゆっくり、そっちの方へ向かうことにする]
(*11) 2010/07/20(Tue) 22時半頃
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― →美術室前―
[一度座り込んでしまった身体は、なかなか動かなかった。 半ば這うようにして、やっとのことで美術室の前まで辿り着く。 閉める音は聞かなかった気がするが、部屋の扉はいつの間にかぴたりと閉じていて]
オスカー、……大丈夫、オスカー!?
[半ば悲鳴のような声を上げながら、がたがたと扉を揺らす。 手が震えていた為か、それとも別の力が掛かっているのか、なかなか開かない。 やっとの思いで開いた時、半ば転がり出るようにして片割れが廊下へ。 その背後で、闇に浮かぶような白い貌がす、と消えた]
(40) 2010/07/20(Tue) 22時半頃
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もういいよ、ありがと。
[その子が消える間際、にこりと微笑みかけた]
(*14) 2010/07/20(Tue) 23時頃
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―美術室前―
[一瞬だけ見えたそれにホリーは少し身を強張らせたけれど、勢いよく扉を閉めた。 後に残るのは静寂と、オスカーの荒い呼吸音]
何があったの、オス……、
[尋ねようと振り返りかけて、はっとしてその顔を見た。 頬に走る一筋の赤い線]
怪我してるじゃない! 手当しなきゃ……。
[不意にサイモンの声が蘇って、口を噤む。 彼の言っていた通り、保健室だってどうなっているか分からない。 少し俯いて、はっとしたように顔を上げた]
(43) 2010/07/20(Tue) 23時頃
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……あ、 教室に、鞄あるかも。
[絆創膏ならいつも持ち歩いている。 それだってこの世界にはないかも知れないけれど、窺うようにオスカーを見る。 承諾が得られるなら、後で1年棟に向かうつもりで]
(44) 2010/07/20(Tue) 23時頃
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アイリス先輩は……、まだ、来てないわ。 連絡もまだ。
[彼に倣って薄青の携帯を確認し、首を横に振ったのはその後。 彼女を迎えに行く提案に、少し躊躇するように間が空いて]
……そうね。
[やがて決心したように口を引き結び、頷いた。 目は闇を見つめていたから、聞こえない呟きに気がつく筈もなかった]
(45) 2010/07/20(Tue) 23時頃
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いんてり?
[“狐”の言葉の意味は分からなかった。 作戦云々は幼子にとって、きっとそれ以前の問題だ]
わたしにできるのは、“ほりー”をやることだけ、だけど。
……あ、“おともだち”になったこなら、わかるよ?
[それでもそんな風なことを言ってみせた]
(*15) 2010/07/20(Tue) 23時半頃
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双生児 ホリーは、メモを貼った。
2010/07/20(Tue) 23時半頃
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/* 動きが悪くてごめんなさいと仲間にも。 だって智狼とか想定外だったんだ…! 村人でお気楽にぎゃーぎゃー喚き散らすという夢が…!orz
あ、いまさらだけど独り言中発言よかったんでしょうか。 その辺の記述が見つけられなくて。
[と言いつつ発言ボタンぽち]
(-14) 2010/07/20(Tue) 23時半頃
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― →4階廊下―
[オスカーのポケットに隠れたパレットナイフの存在にも、また気がつかなかった。 立ち上がる時には彼の手を借りたかも知れない。 来た時と違って、アイリスと別れた場所へ戻る足はなかなか進まなかった]
どうしよう、先輩に何かあったら。 さっきのだって、まだいるかも知れないし……。
[常になく弱気な発言の中には、これを悪戯だと言い張る気概はもう残されていなかった。 目を伏せて、とぼとぼと歩いて行く]
(47) 2010/07/20(Tue) 23時半頃
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うん。 じゃあ、わかったらおしえるね。
[掛けられた期待に、嬉しそうなこえが返った]
(*17) 2010/07/20(Tue) 23時半頃
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―4階廊下―
[その後も幾らか言葉を交わしたか。 やがて元の場所まで戻ってくると]
あ、アイリス先輩。
[アイリスの姿が見えて、オスカーと顔を見合わせる。 ここからでは、彼女が今どのような状態にあるかは分からない。 近くまで行こうと、少しだけ足を速めた]
(53) 2010/07/21(Wed) 00時頃
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んぅ。
[“狐”と“大将”の言葉に、困ったように唸る]
“ほりー”がだいじだからじゃ、ないのかな。 ……すぐにころして、ちがったら、もったいないし。
[安心させてから、という思いは幼子にもあるらしい。 すぐに殺すことは渋る言葉を紡いで]
しんぱいなら、ようす、みとくよ?
(*22) 2010/07/21(Wed) 00時頃
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―4階廊下―
[近づくと、何かの臭いが鼻につく。 少しばかり眉を顰めたが、足は緩めなかった]
アイリス先輩。
[その近くに落ちているハンカチや、もしくはデッサン人形があったとしても今は気に掛けず、もう一度呼びかける。 彼女に名前で呼ばれたなら、少しばかりの瞬きを返して]
……ええ、何とか。
[向けられた笑顔に、ぎこちなく笑みを返してみせた]
先輩も、無事……って言っていいのか、分からないですけど。 とにかく、よかった。
(61) 2010/07/21(Wed) 00時半頃
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はぁい。
[少し安堵したように返事をし]
なにか、おもしろいことあったら、おしえてね。
[楽しげに話す二人に、そんなことも言った]
(*26) 2010/07/21(Wed) 00時半頃
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ばばぁ?
[一人の人物を思い浮かべるのに、少しばかり時間を要した]
……ああ。いないよ。 ここにいるのは、おすかーと、あいりすだけ。
[拙い言葉で、二人の名前を挙げた**]
(*28) 2010/07/21(Wed) 01時頃
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―4階廊下―
……ええ。 あれは、いくら何でも……。
[アイリスの微妙な視線には気付かないまま、サイモンのことを出されて目を伏せた。 冗談めかした言葉にも、笑うことはできなかった]
確かめには、……行きたくないです。
そうですね。 でも、誰に連絡しましょう。
[番号は教えて貰ったものの、それ程親しい者はいなくて、しかも「鬼」のこともある。 迷うようにオスカーとアイリスを交互に見るその首には、先程貰った御守りが掛けられている。 オスカーがしていたように服の下に隠れているから、今は紐しか見えないけれど**]
(71) 2010/07/21(Wed) 01時半頃
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双生児 ホリーは、メモを貼った。
2010/07/21(Wed) 01時半頃
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―回想―
……え?
[アイリスの願いに一度瞬く。 その意図は掴めなかったようで、戸惑いを見せながらも一つ頷いて]
パティさん、って……あの人よね。 いつの間に仲良くなったのよ。
[オスカーが電話の相手に挙げた名前に、訝しげに眉を寄せた。 部室で見た時の彼女は、噂で聞いていたより随分可愛らしく見えたものだけど。 だが勿論反対する理由はない]
(131) 2010/07/21(Wed) 22時頃
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じゃあ、あたしは見張ってる。 マリアンヌさんは、番号聞いてないし……そもそも携帯持ってるのか知らないけど。
[アイリスが副会長に電話するなら、部室で別れたグループ2組には電話が行き届くはず。 はぐれたりしていなければ、だが]
そうね、後で。
[図書館に行く提案には頷いて、それから先に言った通り、廊下の闇に目を凝らした]
(132) 2010/07/21(Wed) 22時頃
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[だから2人が何かをしている時、その様子は視界に入らず。 振り返ったのは、アイリスに声を掛けられた時。 床に座り込むオスカーが目に止まる]
ちょっと、無理しないでよ、オスカー。 電話なら、
[自分が引き受けるからと言う前に、制する言葉はあったか。 ともかく彼は電話を掛け始めてしまい、口を噤んだ。 困ったような、少し睨むような目でオスカーを見てから、ホリーは周囲の見張りに戻る。 幸いながら電話中、何かが襲ってくるということはなかった。 そうして2人について、階下に向かうことになった**]
(133) 2010/07/21(Wed) 22時頃
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双生児 ホリーは、メモを貼った。
2010/07/21(Wed) 22時頃
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[それからの時は目まぐるしく過ぎた。 オスカーの呼びかけに答えるテッドの声。何かの潰れる音には身を竦め。 確かめるような目線には恐る恐るながらも頷いて、そろりと階段を降りて行き。 途中に転がる丸いものの正体に気づけば、短く悲鳴を上げたか。 漸くテッドに会えたかと思えば、白い手の襲撃の最中で。 テッドやオスカーの戦う姿を、自分はと言えば呆然と見ているしかなかった]
……マリアンヌ、さん。
[包丁を持つ手の主の正体を知れば、小さく息を吐いた、けれど。 今まで誰からも目撃されず過ごしていた彼女を相手に、完全に警戒が解けた様子はなかった。 包丁の譲り合いには軽く呆れたような視線も混じっただろうか]
(147) 2010/07/21(Wed) 23時半頃
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―現在・1年C組教室―
[そうして現在、再び三人になり]
……ん。
[開け放たれた教室の扉。 オスカーの後ろから、その中を恐る恐る覗きこんだ。 見慣れた筈の教室、昼間には友人と食事をして、授業を受けたばかりの部屋]
あたし、行ってくる。
[こくりと唾を飲み込んでから、そう言った。 2人がついてくると言うなら厭うことはない。 だがもし代わりに行く、などと言われたとしたら、頑として首を縦には振らなかった]
(150) 2010/07/21(Wed) 23時半頃
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双生児 ホリーは、メモを貼った。
2010/07/21(Wed) 23時半頃
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[少し前。 オスカーが術を行使するところは見ていなかった。 けれど、何となく感じるものはあったのか]
やなかんじ、する。 おすかー、かな。……あいりす、かも。
[二人のうちどちらかに何かありそうだ、ということは、仲間には既に囁いてあった]
(*39) 2010/07/22(Thu) 00時頃
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[そして現在]
んー、……まりあんぬは、ながいあいだ、だれもあってないよね? そしたら、ひとにも、うたがわれてるかも。
[“狐”の悩むようなこえに、幼子なりに考えたのか、そんな言葉を。 その後のテンションの上がり具合には、きょとんとした気配が伝わったか]
かっぽー?
(*41) 2010/07/22(Thu) 00時頃
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―1年C組教室―
[中に入ると、空気は外よりもひやりとしていた。 思わず両腕を抑えながら、そろりと辺りを見回した]
あれ。 あたしの席……、は、こっちか。
[いつもの教室と雰囲気が違うためか、一瞬何処だか分からなくなったと呟いて、改めてそちらに寄る。 その机の上にも、整然と並ぶ他の机にも、鞄のようなものは見当たらない]
やっぱり、こっちにはないみた――
[言いかけながら扉の方を振り返った瞬間、真上で何かがきらりと光った、気がした]
(154) 2010/07/22(Thu) 00時頃
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