233 冷たい校舎村5
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子守り 日向は、メモを貼った。
2018/02/21(Wed) 00時頃
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/* おかーさん、何渡したんだ。ないふ?なんで? まぁ、なんでもいっか!の構え。 おしごといってくる。 きゅーけーちゅーに書けたらいいなぁ
(-3) 2018/02/21(Wed) 00時半頃
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/* いつもだけど、また遅刻しそうになってるから面白すぎる ねみゅい
(-6) 2018/02/21(Wed) 00時半頃
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[ 決断を覆すことの何が悪いのでしょう? 人は往々にして悩むもの。 其れを悪とはしませんでしたので、 理解があるようなフリをした、>>4:284 彼の言葉に、薄く瞳を覗かせるだけ。
さて、物語は中盤を超えていたのでしょう 返ってきた音を拾い上げたなら、>>4:286 あたしは、ほぅと息を吐きまして。 ]
それじゃあまるで、 手品をしてるみたいだねぇ
[ と、微笑みを浮かべました。 ]
(11) 2018/02/21(Wed) 04時頃
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[ ─── 秘密、というのは誰にも 識られないからこそ秘密であるからして、 ─── 秘密、というのは誰かに 識られるからこそ七色を持つのでしょう。
つまりは、秘匿であることを、 誰かに知られなければ、 其れは存在しなかったことになり、 表面上の事象ばかりが、 真実として浮き彫りになる。
ですから、現状の一見無意味に思える 意味の見出せないやり取りも、 何らかの意味を確かにもっている、 …… そう、言ってもよいと思うのです。 ]
(12) 2018/02/21(Wed) 04時頃
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[ さて、探るような瞳は、>>4:288 あたしと彼を級友ではない何か、 まるで別の糸で繋いだかのように。 濡れた唇を隠すように、 掌を口許へ添えましょう。 ]
─── 時計の針を、進めただけ
[ 名探偵でもない安楽一記の前には、 種も仕掛けもない古守日向が、 そおっとそおっと、微笑んでいるだけでした。 ]
(13) 2018/02/21(Wed) 04時頃
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[ 安楽一記、その人物と離れた後、 あたしは花瓶を抱きしめてお水を替え、 家庭科室へと向かって、 お芋の煮っころがしを作りましょう。
ただ、作って持っていったときには、 食べさせたい相手はもう夢の中。>>0 丁寧にラップで封をして、 あたしも、その後は 保健室にて休むことを決めました。 ]*
(14) 2018/02/21(Wed) 04時頃
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『 ひなちゃん、幸せになるんだよ 』
[ おばあちゃんは、そう笑ったのです。 ]
(15) 2018/02/21(Wed) 04時半頃
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── 終演 ──
[ その想いは永遠に変わらない。 あたしの想いだって変わらない。 でも、魔法は自然解けてゆく。
知ったかぶる声も、>>4:59 きつく握られる掌も、>>4:60 ただ一つの事象に過ぎません。 ]
だって、まだ見せられるような 答えを作れてなかったから、
[ そうだ、このときのあたしは、 間違いなく救い≠求めていたのです。 穴埋め問題の答えを見つけようと、躍起になって。 継ぎ接いで。それで、ようやく──── ]
(16) 2018/02/21(Wed) 04時半頃
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[ 正解を、求めたわけじゃない。>>4:61 欲しい言葉も、何にもない。 あたしはきっと、ただ、 ]
へへ、聞いて欲しかっただけ どうもしないし、何もいらない でもね、あたしは何にも苦しくないよ、
[ むしろ、解放された気すらしていたのですから 選択肢は、二つだけではありません。 どちらかひとつ? 気にやむことなど、ないのです。 嘆きを口にできる彼は強いのでしょう>>4:62 古守日向は、嬉しそうに笑います。 ]
(17) 2018/02/21(Wed) 04時半頃
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……ありがとね、 あたしはね、これが最善だったと思うんだ
[ 彼ならの出ない答えを追求はしません。 しかし、興味がないわけではないので、 答えが出たら、教えてね?と、 約束を翳したでしょう。 ]
(18) 2018/02/21(Wed) 04時半頃
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[ ─── 答えを探して、 あたし自身の幸せを探して、 彷徨う時間は、もうおしまい。 ]*
(19) 2018/02/21(Wed) 04時半頃
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── 目覚めの朝 ──
[ あたしの朝は、はやい。 まだ眠る寝顔を覗き見て、>>9 起こさないように小さな声で、 おはようを告げましょう。
お芋の煮っころがしは 教室に置いてきてしまっていて、 メモも、黒板に丁寧に書かれた文字しかない。
『 たべていいよ 』
と、整列した綺麗な文字で。 ]
(20) 2018/02/21(Wed) 05時頃
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[ 休む前に、シャワーを浴びる。 それが古守日向ですので、 寝覚めに熱い湯を、 浴びることはしませんでした。
ただ、ひとつ。 目的地は決まっているかのように、 その足を伸ばしましょう。 ]
たのもー
[ 其れは、3年3組の教室でした。 ]
(21) 2018/02/21(Wed) 05時頃
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[ 古守日向は、まだマネキンの姿を、 ひとりもこの瞳に映してはいませんでした。 其れは、逃避によるものなのか、 それとも、偶然によるものなのか。
しかし、漸く彼女は、 級友たちであった筈のものへと、 その眸を向けることにしたのです。 ]
(22) 2018/02/21(Wed) 05時頃
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[ 本来の色を失った、 黒く酸化し始める血濡れのカーディガン。 チョークの粉をつけたままの指先で、 軽く、髪を梳こうとするけども、 血で貼りついた其れは、 真っ直ぐにはいきません。 ]
……蘭ちゃん、ごめんね
[ 折れ曲がった四肢を捉え、 あたしはぽやんと名前を呼んで。 あの直前を、───…… 後悔しました。 ]
(23) 2018/02/21(Wed) 05時頃
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[ 後悔から始まった其れは、 まるで美術館に並べられる作品を ひとつひとつ順繰りに巡るよう、 マネキンの姿を確かめるように、 まあるい瞳をひとつひとつへ 向けるようなそぶりを見せていました。 ]
(24) 2018/02/21(Wed) 05時頃
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[ ジャラリ、とする鎖の欠片はあったでしょうか? 本来の繋ぎ目は、引き千切られたよう。 バラバラに解放された身体を見下ろして、 あたしは、 ]
黒岩くんぽくないなぁ
[ ……だ、なんて。 くだらない呟きを落としたのでしょう。 何から逃れたかったのか、 何によって引き千切られたのか、 そんなものは知りませんし、 こんな姿を、ずるいとも思いませんでした。 ]
(25) 2018/02/21(Wed) 05時頃
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[ ただ、当たり前の姿ばかりを浮かべます。 ]
(26) 2018/02/21(Wed) 05時頃
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[ 縊頸。索状痕にも見える、 首筋のいろを瞳を細めて見詰めましょう。 掌から取り上げられた一冊の台本。 其の結末を、後日こっそりと、 読ませてもらったことは秘密です。 ]
……しんじゃったあとは、 物語はどうなるの?
[ まるで探偵物語の結末のよう。 役者魂は何時迄続くのでしょうか? 塗り潰された顔は、役者の務めを果たし、 台本には描かれていない、 双子探偵の物語。死の先に在るものは── ? ]
(27) 2018/02/21(Wed) 05時頃
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[ やさしい、きよしくん。 まだ、おかえりを告げられていないのに。 と、すぐに赤くなる頬に軽く触れます。 ほかのみんなとは違うとても綺麗な姿。 控え目で一歩後ろに引いた其れは、 美しい≠ニ捉えることができるでしょう。 ]
やさしいなぁ、 ……残ったみんなの為?
[ ううん。無残な姿すらも見られるのが、 恥ずかしかったのかもしれません。 壊れる程に繊細であるのは、 繰り返しやさしくしていた所為で、 心がどうにも痩さしくなってしまっていたから、 ……なのかもしれませんね。 ]
(28) 2018/02/21(Wed) 05時頃
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[ 遠くに倒れる上着を背に掛けた姿。 隙間から乱れる衣服が覗いて、 女の子≠フ側面が強調されます。 触れることができなくて、 掌をぺたんと窓ガラスにくっつけるだけ。 ]
……香里ちゃん、 そんなとこにいちゃ、声が聞こえないよ
[ どうやって、外に出られたの? 出られても、死んでちゃ意味ないよ。 あなたがいなきゃ、 みんな纏まらないじゃない。 …… キィ、と嫌な音を鳴らして、 爪を立てた窓硝子から、手を放しました。 ]
(29) 2018/02/21(Wed) 05時頃
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……あたしなら、 ─────
[ ぽつり。 雨音が落ちるよう、 小さな声で呟きました。 精神世界、答え合わせの時間は何処? 体感時間としては、 恐らくチャイムが鳴る時も近い。 ]
(30) 2018/02/21(Wed) 05時頃
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こんな死なせ方、しないのに
(-13) 2018/02/21(Wed) 05時頃
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[ それは、あなたの願いを乗せて、 それは、あなたの嘆きに流されて、 それは、あなたの流れる時を止めて、
──── 物語は佳境を迎える。 ]
(31) 2018/02/21(Wed) 05時頃
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『 キーンコーンカーンコーン 』
[ 幾度目かの、終わりへ近づく音 ]
(32) 2018/02/21(Wed) 05時頃
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……まだ残ってるや、 はは、 次は誰かなぁ
[ ──── チャイムの音。 もう驚くことはありません。 あたしは、平静のままに、 廊下へともう一度足を踏み出したのです。 ]*
(33) 2018/02/21(Wed) 05時頃
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── 階段の踊り場にて ──
[ 何かが罅割れる音がしました。 其れは、単なる空耳かもしれませんし、 現実にあったことかもしれません。 ただ、この異空間に於ては、 気にしたら負けということも言えましょう。 ですから、古守日向はその音の出処を探り、 ]
……なぁに、アレ
[ まるで、宝探しをするかのように、 瞳をまあるくとさせました。 ]
(34) 2018/02/21(Wed) 05時半頃
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[ 視界に視えるのは、何かの塊。>>4:314 導かれる儘に階段へと足をかけて、 てててっと昇りゆきます。
さて、其処に見えたのは何でしょう? とくとくと流れる赤いいろ。 あたしはこれがあまり好きじゃない。 けれども、恐れて逃げ出すほどでもありません。
出どころ探るように、 下から視線で追いかけましょう。 ]
(35) 2018/02/21(Wed) 05時半頃
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[ 嗚呼、このひとは、 ]
……下手くそな笑顔だねぇ あたしじゃ、この難問を 解決できる気がしないのに 先に帰るなんてひどいなぁ、安楽くん?
[ 歪な笑みを作ろうとする、 切り込みに瞳を薄くして、 彼に見合わぬ小さな形の頭を、 ぽんぽん、と撫でてあげましょう。 ]
(36) 2018/02/21(Wed) 05時半頃
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[ さて、例に則って運ぶとしても、 マネキンと言えど安楽くんサイズ。 あたしは力が強くはないもので、 階段を下ろす内に壊してしまいそう。
どうしたものか、と腕を組んで 視線を巡らせましょう。 ]
んー……う、ん? これは、
[ 手に握られる、一枚の紙切れを>>4:315 その視界の内に捉えたでしょう。 ]
(37) 2018/02/21(Wed) 05時半頃
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