18 Orpheé aux Enfers
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―F部屋―
[セシルが教えてくれたこと。 其れを伝えるだけでも、きっと凄く勇気の要ることだっただろう。
だからこそ、応えたい。 少しでも彼を助けて、護りたいと思う。 子供みたいに泣きじゃくるのをあやすように宥めながら、 一体何が自分に出来るのかと思案する]
[何故なら、彼は大切な、――――]
(2) 2010/09/06(Mon) 01時半頃
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うん。大丈夫、此処に居るよ。
[零れ落ちる言葉に、何処か小刻みに震えているようにも感じる彼の指先を手で包み込みつつ、出来るだけ彼を安堵させるように言葉を紡ぐ]
…………………、セシル?
[ただ、二度目に彼の音の無い声が零れ落ちた時、少しだけいつもと違う雰囲気を感じた]
セシル、……。そ、それは、―――――…。
[戸惑ったような声で呟く。彼の真意を確かめるように。 でも、彼の手は、確りと包み込んだまま]
[蒼い瞳は、ただじっと、彼の顔を見つめている]
(-3) 2010/09/06(Mon) 02時頃
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/* 頼む、誰か、こいつに夕食の時間だって教えてやって…!
南高校、集団行動、して!
(-5) 2010/09/06(Mon) 02時頃
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―部屋F―
[青ざめて行く相手を見て、我に返る。 慰めるどころか、酷いことをしてしまったのではないかと。 どうしよう、どうしよう、と思考は頭の中で堂々巡りを続けていて。
彼の手を包み込んだ手は、離せないままでいる]
ま、待って。謝らないで。
[謝罪を繰り返すセシルに、とにかくその必要は無いと首を横に振る。 相手は視線を合わせてくれない。 逸らされた視線を蒼色は追いかけて、彼に触れる手に力を込めた]
(17) 2010/09/06(Mon) 02時半頃
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何て言えば良いのか、あの、………。
驚いちゃったから、上手く言えないけど……。
[あわあわと慌てた様子で、何か言おうとするけど言葉に詰まってしまって。 「好き」だとはっきり彼の唇が形作れば、頬が僅かに赤く染まる]
僕も、セシルのことは、好きだよ。大好き。 気持ちを伝えて貰った後も、それは全然、変わらないよ。
でも、僕の「好き」と、セシルの「好き」が、 同じ『好き』かは分からないから……。
少しだけ、時間を、ください。
(-12) 2010/09/06(Mon) 02時半頃
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―部屋F―
――――――……ううん。そんなこと無いよ。
[力なく笑う彼の言葉に、首を横に振る。 握っていた手を離して、彼の両肩に触れるとそっとその身を引き寄せた]
ありがとう。 色んなこと、話してくれて。
[まだ涙の浮かぶ秋色を間近に収めながら、静かに囁く。 その気持ちには嘘が無いこと、彼に伝わってくれると良い。 そっと身を離すと同時、相手の腹の音はどうやら空腹を訴えている様子]
あは。そういえば、直ぐに降りて来てって言われてたっけ。 うかうかしてたら夕ご飯、食べ損ねちゃうかも。
[大変だ―、と冗談めかすのはいつもの調子で。 セシルが食堂へ下りるなら、きっと共に連れて行って貰うのだろう**]
(26) 2010/09/06(Mon) 03時頃
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―食堂―
いやぁ、賑やかで楽しそうだねぇ。
[セシルと共に食堂へ向かい、目の当たりにした惨状を受けての第一声がこれであった。 のんびりと笑いながら首をかしげていると、後輩の鋭い視線が飛んでくる]
………………へっ?
[それは同校のドナルドのもの。恨めしげな眼で此方を見ながら、つかつかと近づいてくる。 『先輩ッ、遅いっすよ!「先輩が遅刻した連帯責任だ」っつって、 俺、唐揚げ食べ損ねたんですから!』]
ええ…!?いや、その、何かごめん…!
[どうどう、と後輩を慰めつつ、遅れて迷惑をかけてしまったことに対して周囲へ謝罪する。…もっとも、食事に夢中な彼らにはあまり聞こえていなさそうだったが]
(60) 2010/09/06(Mon) 20時半頃
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ほら、そんなしょんぼりした顔しないの。 あっちにピザがあるよ…!
[苦笑しながら大きなテーブルを指し示せば、後輩はぱっと表情を明るくして駆けて行った。 微笑ましげに見送りつつ、隅の席へ腰を下ろす。 友人までピザ争奪戦に混じっていることに気づけば、きょとんとした後くすくすと肩を揺らした]
(61) 2010/09/06(Mon) 21時頃
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[元々、食は細い方だった。それに加えて、誰かと食べ物をとりあうとかそういう経験を殆どしたことのない彼にとって、この懇親会という名の戦場は只管に圧倒されるばかりのものだった]
あはは、怪我しちゃだめだよー。
[お行儀よくオレンジジュースを飲みながら、乱戦する面々へ緩く手を振る。 あの中に混じって行くほどの元気は、自分には残っていないらしい。せめて自分の態度が場の興をそいでなければ良いけれど、と心配しつつ、コップを口へ運ぶ]
えっ。
[ふと、目の前にかっぱ巻きの乗った皿が差しだされた。不思議そうに顔を上げれば、其処には凛々しい顔をしたワットの姿。僕の様子を見かねて、気を使ってくれたのだろう。 「ありがとう」と嬉しそうに告げて、再度戦場へ赴く彼を見送って]
あ、セシルー。見て見て、わーい。
[ピザ争奪戦に負けた友人を慰めてから、かっぱ巻きを見せて無邪気に笑う。空腹の彼におすそ分けしつつ、相変わらずのんびりと喧騒を眺めていた]
(69) 2010/09/06(Mon) 21時半頃
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[喧騒を眺めるようにして、視界に収める彼の姿。 いつもならば、笑いながらその近くへ駆け寄って行くのだろう。
でも、今は、出来ない。 また泣きそうな顔をしてしまう気がしたから。 理由は、自分でも良く分からない。
こんな自分が、本当に情けなかった]
(-65) 2010/09/06(Mon) 21時半頃
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―――――――……んっ。
[ぼんやりとしていた意識は、手に触れる体温で我に返る]
どーかした?
[不思議そうに笑いながら、首を傾ける。 一瞬触れただけの指先は繋がれることなくすり抜けて、一度だけそっと彼の頭を撫でた]
(-66) 2010/09/06(Mon) 22時頃
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サイラスは、思案するセシルを気遣うように彼の頭を撫でてから、静かに席を立った。
2010/09/06(Mon) 22時頃
サイラスは、喫煙所の窓を廊下から叩く。とん、とん、とん。
2010/09/06(Mon) 22時半頃
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/* にゃーん。すれ違った!先生ごめんなさい。
よし、もう、きょうはずっと一人で…!
(これはひどい)
(-71) 2010/09/06(Mon) 22時半頃
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―喫煙所―
[電気の付けられていない室内には、暗闇が落ちている。 それでも誰かが居ると分かったのは、微かに光を発する煙草の火が見えたから。
やがて、光は更に大きくなる。携帯電話のディスプレイの明かりだと気づくのに、さして時間はかからなかった]
――――――とん、とん、とん。
[と、閉まった窓を覗き込むようにしながら、軽く叩く。大学講師の背中の向こうには、白々とした月が浮かんでいた]
あ。
[その景色に気を取られてぼんやりしている間に、講師は部屋を出て行くか。ぼけっとしていた僕に彼が気づかなくても、其れは無理のない話]
(91) 2010/09/06(Mon) 22時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2010/09/06(Mon) 22時半頃
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[開けて貰った窓枠に腕を預けて、髪を正す講師の顔を見上げる。緩やかな笑みに返すように、にこりと笑った]
――――――……気づいたら、此処に。
[哲学染みた言葉を呟く。 ちなみに直訳すると「迷いました」が正解です]
あはは。 先生の前で煙草を強請る程、度胸は据わっていません。
でも。
[子供みたいな不思議そうな眼で、彼の持つ煙草を見つめる]
美味しいんです?
(96) 2010/09/06(Mon) 23時頃
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―喫煙所>>@15―
月を仰ぎながら煙草を吸う先生の姿は、絵になっていました。 ――…とても美味しそうに煙草を吸うのだと思いました。
[困ったような顔に返すのは、邪気のない笑顔。 ただ、思ったことを告げているといった態で]
お身体だけは、労わってくださいね。
[煙草代が馬鹿にならないという講師へ、呟きを挟んで]
…………深い息を吐く…?
[意外な言葉に、きょとんと瞬きを零した。 その場で大きく息を吸って、吐いて、深呼吸。夏の夜の空気は、何処か生温い]
(104) 2010/09/06(Mon) 23時半頃
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―――――――……。
[吐いた息の先、落とす視線は一瞬だけ色を失って]
(-74) 2010/09/06(Mon) 23時半頃
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[質問へは悪びれない笑みを浮かべる。相手がこちらを気遣う風なことに、申し訳なさを感じつつ]
少し、散歩していただけなんです。
[彼を知る者ならば声をそろえるだろう。 「ああ、なんという無謀な!」]
何となく、一人で物思いに耽ってみたくなる夜。 そういう夜って、あるでしょう。
なんちゃって。
[のんびりとした声色で告げた言葉。 其処に付け足される、冗談めかした言葉]
先生。どんな音楽、聞いてたんですか?
[ふと、彼の携帯電話から伸びるイヤホンに気づき、自分の耳を指さす動作付きで尋ねてみた]
(107) 2010/09/06(Mon) 23時半頃
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―喫煙所>>@16―
大人になると、ストレスがたまって大変、ですね。
[相手の言葉に感心したように呟きながら、もう一度だけ深呼吸。 ―――――深い息を、吐く]
疲れたときにまで周りを気遣うんだから、……なおさら大変だ。
[しみじみとそう言って、小さく笑いながら肩を竦めた]
………………。
[「煙草を吸う奏者」は誰の事だか、直ぐに検討がついたけれど。知らないふりをして、眼を伏せる]
そうですか。その人も、疲れているのかもしれません。 でも健康も大事です。音も大事。 先生、今度その人を見つけたら、やんわり叱ってあげて。
(117) 2010/09/07(Tue) 00時頃
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―喫煙所>>@17―
はーい。気をつけます!
[講師の苦笑に元気の良い返事。 しかし、草の跡の残る高校指定の革靴は、既に近くも遠くも相当彷徨ったことを示していた]
………Ain't NO EASY WAY。
[告げられた曲名を、反芻する]
恋の歌。何だか少し、意外だな。
[興味深々と言った様子で、じっとイヤホンを見つめた]
――――――……先生、聞いてみても良いですか?良いですかっ?
[今度こそ、「強請る」]
(122) 2010/09/07(Tue) 00時頃
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―喫煙所>>@18―
お、大人の言うことの方がよく聞きますよ。多分。
[「誰か」について敢えて触れないでいてくれる相手の優しさに、気づいているのかいないのか。 ちょっとだけ焦ったように付け足してから、少々口を尖らせる]
うん、でも。誰が言っても、止めないのかも。
先生もそうなんでしょう?
[くすくすと笑いながら、彼を見上げた]
(127) 2010/09/07(Tue) 00時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2010/09/07(Tue) 06時半頃
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―喫煙所―
あは、先生、ありがとう。
[携帯電話を受け取ると、かちかちと操作して曲目の所へ。 慣れない機種でボタンを押し間違えて、一度画面はメールの着信履歴を映してしまったか。 他人のプライベートを覗き見てしまったような、そんな申し訳ない気分になりつつ、慌ててかちかつと画面を元に戻した]
――――――――――…♪
[家でよく流れているのはクラシック。父はそれ以外の音楽を、何処か低く見ているきらいがあったから。 でも、高校では色んな曲目を演奏したし、友人からも色んな曲を勧められたし…。彼自身に関して言うならば、どんな音でも好んで聴いた。 曲を聞きながら頭の中で楽譜を思い浮かべてしまうのは、もはや職業病に近いのかもしれないが]
良い歌ですね。何だか落ち着きます。リズムが心地良い…。
[静かに目を閉じながら、しばし音に聞き入る。音を辿るように時折口から零れる旋律は、何かを呟いて其処で終わった]
(187) 2010/09/07(Tue) 07時半頃
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誰かを好きになるのって、難しいね。
[独り言のようにも、相手へ語り掛けたようにも聞こえる声。何処か淡々とした声ではっすると、相手を見上げてにこりと笑った]
(-143) 2010/09/07(Tue) 07時半頃
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[スティーブンが去った後、一人で月を眺めながら、先ほど聞いた歌を口ずさむ。 ―――――…酷く静かな夜だった。
やがてメールの着信音に気づけば、驚いたように瞬いて。 自分の居場所を書いた内容のメールを友人に送信すると、全ての感情を押し隠すように自分の携帯電話を強く握りしめた**]
(188) 2010/09/07(Tue) 07時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2010/09/07(Tue) 07時半頃
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―回想・喫煙所 >>@42>>@43―
誰かが好きになる音楽は、きっと良い音楽です。
[講師の言葉に同意を示すように、子供っぽい笑みを浮かべた。 父が今の台詞を聞いたらきっと嘆くだろうとか、心の中で少し思ったが気にしない]
ありがとうございました、スティーブン先生。 僕はもう少しだけ、此処で月を眺めています。
[講師の柔らかな笑みに、自然と表情を緩ませて。深く頭を下げて、彼の姿を見送った]
It's easy to fall in love――――…
[夜風に乗るのは、静かな旋律]
(225) 2010/09/07(Tue) 21時半頃
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先生も、好きな人がいるんですか……?
[思わず零れた声。 きょとんとして呟いてから、はっと我に返る。 目上の相手へ失礼な質問だったかと反省したらしく、慌てて頭を下げて苦笑した]
(-197) 2010/09/07(Tue) 21時半頃
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――――――――――…♪
[月を仰ぎながら、僕は待っていました。 約束などしていないのだから、会えなくて当然のことです。 まして連絡すらしていないのだから、 僕が何処で何をしているのかなんてきっと彼は知らないでしょう。
それでも、彼が煙草を吸いにふらりと現れてくれないかなとか。
そんな我儘な空想を乗せた歌声は、風の中に溶けて行きます]
(-198) 2010/09/07(Tue) 21時半頃
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[星が道を照らすことが無いとしても―――――…]
[それでも、きっと僕が望んでいたのは、]
(-199) 2010/09/07(Tue) 21時半頃
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―回想・喫煙所―
[どれくらいの時間が経っただろう。 届いたメールを確認すれば、それは友人からのもの。 部長のスコアが盗難されたということを知らせるものだった]
………………。
[不安げな面持ちで一度携帯電話を握り締めると、かちかちと返信を]
(226) 2010/09/07(Tue) 21時半頃
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from:Cyrus sub: ---------- スコアの盗難……? 交流イベントのどっきり企画、…という感じでもなさそうだね。 分かった。教えてくれてありがとう。
僕は、少し散歩していたんだけど。 今は喫煙所に居ます。煙草は吸ってないよ。大丈夫だよ。
落ち着いて、セシル。僕は此処で待っているよ。 いなくなったりしないから。 呼んでくれれば、ちゃんと返事するから。
いつもありがとう。頼りなくて、迷惑ばかりかけてごめんね。 ……本当にありがとう。
(-200) 2010/09/07(Tue) 21時半頃
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―回想・喫煙所―
[遠くから足音が聞こえてきた。 携帯電話をぎゅっと握る手はそのままに、セシルへと振り返る]
…………大変なことになったみたいだね。
[表情が優れないのは、事件のことを聞いたから]
ごめんね。走らせちゃった。
[息を切らす彼の様子を申し訳なさそうに労わりつつ、軽く相手の背をさすって]
――――――…んっ。
[声無く、最後に彼に差しだされた腕。 にこりと何処か頼りない笑顔を浮かべながら、それでもそっと相手と手を繋ぐ。 彼が感じた寂しさを、知ることはなく―――――]
(227) 2010/09/07(Tue) 21時半頃
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