30 こちら輪廻転生管理局転生一課
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―相談室―
[テッドは既に受付を済ませてしまったのだろうか。 周囲が明るくなった時、既に彼の姿はなかった]
おや、ようやく明るくなったようだねぇ。 それにしても、ここまで来るのに随分手間取ってしまったよ。
[書類の記入もそこそこに、まずは相談室へと通される。 担当の職員が、早速質問を開始した]
名前? アイリスよ。
――え? 生前の本名? ああ……こっちにも戸籍があるのね。 そういえば鬼籍なんて言葉があったのう。
(+1) 2011/05/06(Fri) 21時半頃
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…………山本あやめ、です。
[無論、こちらの声が外へ筒抜けである事を、知る由もなかった]
(+2) 2011/05/06(Fri) 21時半頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2011/05/06(Fri) 21時半頃
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[職員は当然鬼籍上の名前を知っていただろうが、改めて名乗るとどうにも気恥ずかしかった。 若い娘の仮面の下に隠した素顔を覗かれているかのようだ。 そうしてしばらく目を逸らしていたが、職員に促されて、面談の続きを始める]
転生の動機はー……こっちでも10何年かのんびりと過ごしたし、そろそろ生まれ変わっても良いかと思って。 こっちに来たら若い頃の姿になっておったから、最初は喜んでたけれども、そのまま変わらないってのもどうにも味気なくてねぇ。 もう一度、赤ん坊からやり直してみたくなったんじゃ。
[瑞々しく張りのある両頬に手を当てながら、かつての人生を思い出し、くすぐったそうに微笑んだ]
来世の希望は特にはないよ。 出来れば平和な国が良いが……そうでない人生だって、生きる価値はあるじゃろ。
(+3) 2011/05/06(Fri) 22時頃
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[アイリスが入った部屋は、相談室A……だったような気がする。 特別問題となるような箇所もなく、面談は和やかに進んで行った。 その中でふと思い出したように、職員へ問う]
そういえば、ここに呼ばれたのは、本当にあたしとテッドくんだけなのかのう? なんとなく、もう一人……ドナルドくんも来そうな気がしてたんじゃが。
[と首を傾げて見せたが、職員の方も事情はわからないのか、確かにその二人だけだと答えるのみであった]
(+5) 2011/05/06(Fri) 22時半頃
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ああ、そうなの。 ……じゃ、あたしの気のせいじゃな。 気にしなくて良いわよ。
[困惑した様子の職員に笑い掛ける]
フフ、この歳になってまで、そんな予感を感じる事になるなんてねぇ。 下界とこっちと合わせたら、もう100歳を超えてるくらいなのにね。 やっぱり、見た目と一緒に気持ちも若くなるものなのかの。
[どこか照れ臭く感じて頬を染める。 そういえばテッドと共に呼び出されたのも、通常の呼び出しとは違った形で、どこか運命的なものを感じないでもなかった]
(+8) 2011/05/06(Fri) 23時半頃
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ま、これからもっと若くなるんじゃがの。 面談はこれで終わりかい?
[二、三細かい確認程度のやりとりをしてから席を立つ。 これから転生の時間が来るまでは、待合室で過ごす事になるらしい]
他の人らは何時来るのかねぇ。 ま、そんなに長くはかからんだろうけど。
[のんびりした歩調で待合室へ向かう]
(+9) 2011/05/06(Fri) 23時半頃
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アイリスは、テッドの方にまで声が漏れていた事も勿論気付かない。
2011/05/07(Sat) 00時頃
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―待合室―
――――!?
[スピーカーから聞こえて来た声に、思わず顔を上げて周囲を見回した]
今の声、テッドくん!? でも、どうしてスピーカーから……?
[彼はまだ相談室から出てきていないはず。 まさか相談室の声が外に漏れているとは―― いや、それよりも]
ま、守ってみたい? って?
[誰に対しての言葉かはわからなかったが、何故か胸の鼓動が早くなった]
(+14) 2011/05/07(Sat) 00時半頃
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