214 春霞の向こう側
情報
プロローグ
1日目
2日目
エピローグ
終了
/ 最新
1
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
|
[ 『不入虎穴,焉得虎子』とはよく言ったものだが、この男に至っては目の前に下げられた誘惑に向かい駆けるかのようであった。と、改めてそう思う。それは決して侮蔑の意でなく、ただただ抱いただけの感想であった。 果たして毒物や異物への懸念は取り払われた。>>38意識せずとも感じられる気配や人の声から察するところ、自分や長髪の男、目の前の彼以外にも人はいるのだろう。何かしらの異常があった際彼らが手を貸してくれるとも限らないが、……無視は、されないだろう。希望的観測。]
…………ありがと。
[ なんにせよ体調に不良が生じても真っ先に食らうのはこの彼だろう。どうやら連れる人がいるようだ>>45し、同じ症状が起こったとしたら放っては置かれないはず。これも希望的観測。]
(70) 2017/05/05(Fri) 01時頃
|
|
[ どぉん
おおきなおおきな太鼓を叩いたような音がして、その心臓を苦しくさせるほどの響きに一瞬肩を震わせた。誰、と声を上げた男に返事をする前に、音がしたであろう方向を見る。最初に目を覚ました時視界に入った、あのよるとあさの寄り添う空の向こう。そこで光の華が散っていた。 夜空に浮かぶ星々に挨拶をして、刹那瞬いて消えていく――なんて、詩的な表現を思い浮かべられるほど、情緒に溢れていない。暗色の瞳にその輝きをひとつ受け止めて瞼の裏に飲み込んだ。
……花火なんて見たの、いつぶりだっけ。 ふと思い起こすのは家族が三人いた時の最後の記憶。 右にかあさんの優しい手、左にとうさんの大きな手。 両手に幸福を携えて、提灯の薄明りに導かれた。 ぼくは大輪を見上げていたけど、 とうさんとかあさんはぼくを見ていた気がする。
徐に手元の唐揚げに嚙みついて引きちぎった。]
(71) 2017/05/05(Fri) 01時頃
|
|
[ 想像していた通りその唐揚げはとても美味しかった。普段給食で出てくる――殆ど奪われるから食べられることは少ないけど――無機質な味のものじゃない、スーパーの総菜のように人の気配が感じられない冷たさでもない。暖かく、柔らかく、工夫の施されたもの。 人が近くにいたからだろうか。それとも薄暗い蛍光灯の明りの下じゃないからだろうか。 とても、とても、 おいしかった。]
(72) 2017/05/05(Fri) 01時頃
|
|
[ 一個の塊を腹に収めれば、ちっとも満たされていない場所に気が付いた。全く以って馬鹿らしい話だ。過去に思いを馳せてノスタルジーに浸るだなんて、どうかしてる。
――――いつもこうだ。いつからこうだった?おいしい、だとか、たのしい、だとか、そういったものが馬鹿馬鹿しく思えるのは。 どうせ明日にはいつも通りの退屈でくだらない、馬鹿と馬鹿と馬鹿たちに囲まれる日々に逆戻りなんだ。温度差で風邪をひくくらいなら温まらない方がましだろう。
そう思っているのに、どうも落ち着かないこの胸は何だ。 そう思っているのに、逃げ出したい気分になるのはなぜ。 そう思っているのに、寂しさが止まらないのはどうして。 ]
(80) 2017/05/05(Fri) 01時半頃
|
|
[ ぐぁん、ぐぁん、 サイレンが鳴るみたいに頭がぼうっとする。 収束させてくれたのはいつの間には近くにいたひとの声>>79。だけど油断していたもんだから、あ、と変な声が一つ落ちた。]
…………え、えっと…… 行かないよ。たぶん、一人で行っても寂しいだけだし。
[ 先ほどの異人とは違って、こちらは日本人に見えたから幾分か警戒はしていない。世間話でもするかのような気軽さが少し身を緩ませた。]
それに、さっき光る猫みたいなのもいたから、ここで見てるのも悪くない、ないかなあって。 おにいさんは? 行かないの?
(84) 2017/05/05(Fri) 01時半頃
|
1
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報
プロローグ
1日目
2日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トップページに戻る