144 seventh heaven
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これは、さっきの礼! 世話になった恩は出来るだけ果たす。 でも、‟義”に合わねーことはしないんでな
…他を当たれよ。
[ 顔を隠すように、ひらと手を振り身を翻す。 そのまま、歩き去ろうとして――。
不意に一歩 踏み出した所で立ち止まる。]
(6) 2014/12/25(Thu) 01時頃
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……あー、 いっけね 名乗り忘れてた。俺、アルヤス・イルヤース。
大体、スラムの奥の岩で蓋されてる廃屋に居るから なんか ‟盗んでほしーもの”とかあれば三回戸を叩け
―――‟命以外”なら受けてやるぜ
[ 後ろを向いたまま、素っ気無い声でつらつらの並べ立てる。いつもならアジトまでは教えねーのに、今日に限った気紛れはなんでかはわかんねーまま。
それだけ告げると、何も無ければ荷を担ぎ 今度こそ場を後にしようとしただろう*]
(7) 2014/12/25(Thu) 01時頃
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― 断章/数年前 ―
『……アルヤス、』
[ 低い、重厚な男の声が響く。 ここは、どこだろうか。
( すごく、あたたかい ? )
ちいさな子供の目からは ただでさえ人を有に超えた背が 更に大きくみえた。 巨人の背から生えた翼が、頬を擽り むず痒い。]
『ひとつ、私の‟願い”を聞いてくれるかい』
……お願い?なあに、それ? …… ‟ الأب ” 、
(22) 2014/12/25(Thu) 01時半頃
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[ きょとん と碧が 巨人が縮むのを捉える。
よく見えなかった顔が、しゅるり、低くなるごとに 子供によく似た褐色が露わになってゆく。
二メートルくらいの大きさに落ち着けば、 それでも子供には十分大きな掌が、頭に乗せられた。 ]
『この先、私の予言が正しければ。 ――お前は、死を覚悟せねばならない試練が訪れる
拒もうとも、それは必ずついて回り――。 運命は、必ずお前は戦地に送り出すだろう』
[ 幼い少年は、‟死”という言葉に怯えの色を示すも それよりも、心地のいい手に微睡む ]
(23) 2014/12/25(Thu) 01時半頃
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『だが、それに怯えずに進んでくれ。 お前の中にある‟鍵”が、きっと救ってくれるだろう
しかし、それは‟罪を犯した天使達の牢獄”の鍵だ。
決して、負の力に呑み込まれぬよう 救いを求める者たちへの、標になってくれ』
分かった!母さんとも、約束したから ―――やるよ、俺!
[ 小難しい話は殆ど理解していない。 けれど、‟救いを求める者”という単語だけで微笑む。 困った人を放っておけない。
それは、ずっと昔から *]
(24) 2014/12/25(Thu) 01時半頃
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あっ ちょっと時系列間違ったが まあ合わせよう
(-9) 2014/12/25(Thu) 02時頃
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― 断章U/昔々のお噺の数日前 ―
[ ウードの、優しい音が 部屋中を満たす。
シンプルな異国の家具達で誂えられた白い室内。 弦が弾かれる度に 一音一音が心に充ちるよう ]
……俺も、母さんみたいに弾けるようになりたいなあ
[ ぽつり まだ声変わりしてない少年の声が零れる。 音に溶けたはずの 呟きを聞き分けたかのように 褐色の指が 銀を弾くのを止めた。 ]
『アルヤスも、練習すればきっとうまくなるはずよ ――そうだ、お父さんからの贈りものがあるの』
[ 母がウードを傍に置いて、 飾り気のない戸棚から取り出されたのは 見慣れた木の色では無く、四色をしていた。]
(53) 2014/12/25(Thu) 03時頃
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……これ、ウード? ――なんだか、変わった色だね
[ 繁々と、手渡された瞬間 それは手に馴染むような感触を覚えると共に じわり と温かさを放っているような そんな気がした]
『ええ、特別なものらしいから。 大事にするのよ?
――あなたに、 ≪生命の樹-セフィラ-≫の加護が ありますように』*
(54) 2014/12/25(Thu) 03時頃
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― 現在・貧民街/アジトすぐ傍の小屋 ― [ ぐいぐい、
白い仔虎が、長衣を咥えて引っ張る。 その傍には、‟二通”の封筒。 ]
……はいはい、起きる 起きるから〜… 頼むから揺らすなっての…
[ ふぁ、と大きな欠伸をひとつ 気怠げに、目元を擦りながら開ければ
やっと観念したかのようにアースラは離れてくれた ]
( ……なんか、懐かしー夢を見てたよーな )
(56) 2014/12/25(Thu) 03時半頃
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[ チリ 、
頭の中が炎に灼かれるようだ そう 、 ‟また”。
閉じた記憶≪パンドラ・ボックス≫を開けようとすれば いつも、脳を焼き尽くすような痛みが邪魔をしてくる。
舌打ち一回、
思い出すことを諦めると 毎度のように サァ、 っと炎は鎮まった。 ]
……最近、本当ずっとこうだな
[ 面倒くせーったら、ありゃしねー。 額に手の甲を当てれば、壁に頭を凭れかける その時 下を向いた碧玉に封筒たちが映った ]
(57) 2014/12/25(Thu) 03時半頃
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……うん? 俺に手紙? 二通も……、 めずらしーこった
[ 足元に手を伸ばせば、一通は独特の封蝋が目に入る。 もう一通は、宛名や差出人が一切無い上に特徴も無い。
滅多にこねー手紙が来たと思えば、一体なんだ。 背筋にざわつくような‟嫌な予感”がした。
先に、王宮の紋章が刻まれた封筒を手に取った。]
( ……俺を捕まえる――とか、そんなんじゃねーよな)
[ なら、こんな手紙を寄越すより 人を寄越す方が早い。 胡乱気に封を切れば、三枚の便箋をガサガサと取り出す。]
(72) 2014/12/25(Thu) 09時半頃
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……――――はあ!?
[ 折り畳まれた最初の一枚を目にした瞬間 第一声は複数の感情が織り交ざって
ただただ 驚愕が胸中を満たすばかり ]
くっそ、どうなってやがんだ……!
[ 寝台に苛ただしげに便箋を押し付けると、 アースラがぱちぱち 瞬きをして 同じ色をした碧を向けてきた。
『わりーな』と、ハッとして我に返ると アースラの頭に手を伸ばし、落ち着けるように撫でる ]
……あん時、言ってたやつだよな…?
(73) 2014/12/25(Thu) 09時半頃
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[ 数週間前。 あの、悪趣味な遊戯の噺が頭の中に残ってたのは 振り払ったはずの‟迷い”があるから なんて 認めたくねー 、と 不機嫌そうに頭を掻く ]
しかも強制って、随分と横暴なことしやがる [ ピンッ、と直筆だろう書状の末尾を弾きゃあ、 乾いた音をたてて便箋に皺が寄る。 重なった数枚を持つ手から 力を抜きゃあ バラリ
宙を舞う紙片を見つめながら寝台に大の字になる 丁度、二枚目と三枚目がシーツの上、 手元に戻ってくりゃあ 渋々片手で摘みあげる。]
……――‟美徳”ねー…。 ( ……どーいう人選してんだか… )
(74) 2014/12/25(Thu) 09時半頃
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[ ―――― ‟救恤”
与えられた‟役割”に擽ったさを感じる。 ただ どこか ‟断片”に触れたように 頭の中が 仄かに熱を持ち始める ]
……、
[ 逃れるように 捲った三枚目は見覚えのある名が幾つか。 その内の一、ベネットの名は予め予測出来ていたが ]
…ペラジー…ってあの花屋じゃねーの? ―――それと、‟シノ” ……
( あの、性の悪い貴族の娘が確か――― )
[ そんな名前だった ような。 いっそ、全部が知らない名が良かったのに ―――盗賊と言えど、命まで盗んだ事は一度も無い ]
(108) 2014/12/25(Thu) 13時頃
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……あ〜、どうにでもなれってんだ!! [ 手紙を全て丸めりゃあ、屑籠に投げ棄てる ウードを引き寄せ、気紛れに弦を弾く
‟もう一通”に関しては、完全に蚊帳の外。 それをじっと見ていたアースラが、咥えて寝台の上へ 置き去ると、てしてしと叩いた。 ]
…なんだよ、見ろってかぁ?
[ 黒い弦から手を離すと 仕方なく封に指の跡を付け ビリ、と破れば一枚の白い羽根が ひらり 舞い落ちる。
先程の脳内の熱が、一層増す。 歯を食い縛りながら、訝し気に 白を指先に触れさせた 、 ]
(109) 2014/12/25(Thu) 13時頃
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……الأب(父さん)?
[ 駆け巡る、天上にまで届きそうな巨人のヴィジョン ぐわんぐわん 毀れた音に頭が揺さぶられる ]
……ッ、は… なんだ今の……ッ
[ 幻視 呟いた言葉 二重に驚きを示しながら 疼く頭は視を邪魔してくる それでも、碧が目を離す事を由としない ]
『御言葉の示す時が来た。 ――‟救い”の心を忘れず 掬われず どうか お前の道を歩んで欲しい
‟鍵”と‟予言”、そして‟音”。 ≪最後の剣≫と共に、既に託してある 全ては、聖なる音が導いてくれるだろう
סנדלפון 』
(110) 2014/12/25(Thu) 13時頃
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……サンダル、フォン…?
[ 靄が掛かったような視界は、 手紙の意を理解する事が出来ねーで
ただ、黒いインクが滲む 記憶の微かにある異国語 末尾に記された送り主の名に
更に ‟記憶”は 焔のように揺らぎ 熱す ]
(112) 2014/12/25(Thu) 13時頃
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ロルの一人称三人称はあえて混ぜつつ
(-27) 2014/12/25(Thu) 13時頃
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[ もう一度 躍り出た羽根を見ようとして
既に其処には無く、代わりに
指先から腕にかけて 炎とも 羽根ともつかない刻印の姿。
暫し、それを食い入るように見 手を伸ばしたウードは ‟いつか” のように熱を放っていた。* ]
(115) 2014/12/25(Thu) 13時半頃
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/*
メモ:マルクトについて
基本は鋼糸形態だけど 一度死んだら『最後の剣』で 剣形態になる想定
(-29) 2014/12/25(Thu) 13時半頃
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― スラム街 ―
……――居ねー間のこと、考えねーとなあ
[ 暫く休めば、いつもよりも後の余韻を残したものの 眩むような痛みは引いていって。
はー、と短い吐息の後に出たのは 足りない頭が導きだした 今後の見通し ]
( わかんねーことは、色々あっけど )
テメーも預けてやんねーとダメだしな
[ アースラの鼻先を撫でてやりゃあ、 擽ったそうに目を細めたのを見、フッと口許を緩める。
兎にも角にも、一週間あるとは言え何があるとも限らねー ウードを担げば、時計を一瞥して外へ。]
(131) 2014/12/25(Thu) 21時頃
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まだ、さっすがにはえーよな〜…
[ アジトに人が集まりだすのは、夕刻を過ぎてから。 ただでさえ、‟仕事”の日でもねーと人も疎らだ。
それでも、いつも一番居心地が良いから 大抵は溜まり場として居座っていたけども 今日はそんな気分でもねーで 外に出て気でも紛らわしたい気分だった。
アースラは、今日は大人しく後ろを着いてくる いつも、そーしときゃ可愛らしーのに、と 苦笑して、頭ん中で反芻するのは‟二通目”のこと
見慣れた、今にも朽ち掛けそうな家々の前を通り過ぎ 足取りは、少し中央を外した通りへ]
(134) 2014/12/25(Thu) 21時半頃
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( ……サンダルフォン、だっけ? )
[ 普通に考えりゃあ 贈り主が天使ってなら、 あの羽根の持ち主は贈ってきたヤツ自身。
腕に現れた刻印を、繁々と見つめ ]
……託したって言われても、分かるかっつーの!
[ 半ば八つ当たりみてーに吐き捨てて叫ぶも 傍の通行人が吃驚して通り過ぎてくだけ
周囲にゃあ気にも止めず、入り込むのは細い闇。 ガラクタが放棄された、昏い路地に座り込み 薄汚れた煉瓦造りの壁に凭れて ウードを弾こうと 横向きに倒して構え、 黒い弦に 刻印が触れた瞬間 ―――バチッ 、と 紅蓮の火花が散った ]
(139) 2014/12/25(Thu) 22時頃
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……ッ…、 !? なんだぁ、今の……っ!
[ 飛び散った火花に吃驚して 思わず手を振るう。 けど、不思議と‟痛い”‟熱い”とは思わなかった。
但し、あまりの事に吃驚して その事に気付く余裕は無い。
まず それより先に >>141頭上から振ってくる声に見上げれば 身に纏う衣よりも 深い緋が目を引いた。 ]
……なんだオッサン、楽器に興味でも?
[ 見た所、スラムの住民じゃなさそーじゃねーことに多少の警戒を籠めて、相変らず不躾な態度と視線を送る。それでも昨日より警戒が緩いのは、音色に寄ってくるヤツは少なくねーから。]
(142) 2014/12/25(Thu) 22時半頃
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黍炉チップがくそ好きで 今回も悩んだんだけど 前王子様でやったからやめたんだよね
自分以外で動いてるの見れてぐう嬉しい
今回はジェフで貧しい人を救いと称してころころする殺人鬼か、テッドで希望やろうかとおもったけど埋まったから
ジェームス・ケイイチあたりでニンジャか(ネタ) ヴェラで風来坊か って悩んで全然違うとこに行きついた が、割とカオス寄りのキャラが多いからこれでよかったかな いや、ヤニクもカオス寄りだけど基本カオス寄りのニュートラルだし
(-49) 2014/12/25(Thu) 22時半頃
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しかし 最近思いっきり 殺し屋で義賊と思いきや純粋バトルジャンキーとか ゲームマスターとか その協力者とか 悪の幹部とか 殺しを兼任してる医者とか
そんなんばっかだったから 久しぶりにこういう系のキャラできてたのしい(しろめ)
(-50) 2014/12/25(Thu) 22時半頃
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ドナルドかわいい
(-51) 2014/12/25(Thu) 22時半頃
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ふうん?
[ >>143見下げたまま喋るようなヤツなら追い払ったが 音楽を聞きたい、と言うヤツを無碍にする気は どんな身分であろうと する気は起きなかった。
それでも深部を探る 射るような視線を向けながら
感じ取ったのは、動作こそ似れど 対等以下に下げられた視は 数週間前にあった、ベネットとはまた‟別種”。
ただ どう違うかまでは分からず
無意識に、背が強張る程度――― 。 ]
(146) 2014/12/25(Thu) 23時頃
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……いいぜ。 生憎、火花は出ねー…と思うけどな
[ 小さく頷き、少し自信無さげに白金の髪を掻けば 刻印のある右手を伸ばそうとして 何となく引っ込め 今度はウードの向きを変え 左手で黒弦を弾き始めると
―――深みのある、柔らかな旋律が流れゆく]
(147) 2014/12/25(Thu) 23時頃
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あっ アースラの反応入れ忘れ
(-56) 2014/12/25(Thu) 23時半頃
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