39 幻想第四次―銀河鉄道2―
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
エピローグ
終了
/ 最新
1
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
|
[―――…夜の焔の色の瞳に小さな星が降る…。]
(+0) 2011/11/02(Wed) 00時頃
|
|
[真っ白な部屋の中、 真ん中に置かれた簡素なベッドの中で 眠る少年の姿があった。
ベッドで眠る少年の頬に 星を砕いて喜んでいた時のほんのりとした紅の血色はなく、 何人かが撫ぜてくれた黒髪は 今は多くの白い包帯ですっかり隠れてしまっている。 白い包帯は少年の夜の焔の色の瞳も全て包んでしまっていた。]
(+3) 2011/11/02(Wed) 00時半頃
|
|
[事故が、あったのよ。
誰かがそう口にしていた。
とても痛ましい、事故。 馬車が崖から落ちてしまったんですって。 その馬車には子供も乗っていたんですって。
声は白の部屋の前を通り過ぎていく。
助かってももう目は駄目らしいけれども。 残念だけれど助かることも、きっと…。
声は燐光のように部屋に近付いては遠ざかる。]
(+4) 2011/11/02(Wed) 01時頃
|
|
[―――…夜の焔の色の瞳に小さな星が降る…。 それはもう、少年には見ること叶わぬ星の色。]
(+5) 2011/11/02(Wed) 01時頃
|
|
[真っ白な部屋の中、 ベッドの中で眠る少年の隣で 星を降らせる少女がいた。
眠る少年の瞳と同じ夜の焔の色の瞳から 大粒の星が降り続けている。 3年前に死んだ母と同じように長く伸ばした黒髪に たくさんの星を沁みこませて、 目元を真っ赤に染め少女は泣いていた。]
(+6) 2011/11/02(Wed) 01時頃
|
|
[部屋には少年と少女、2人きり。 他には誰の姿もなかった。 少年と少女の両親は3年前と1年前に他界していた。 他に身よりもなく、 少年達は教会の傍の家で2人で暮らしていた。
少女は泣き止まない。 少女は、後悔をしていた。 事故の日、少女は兄と喧嘩をしていた。 ほんの些細なことで互いに意固地になって、 少女は反抗の気持ちで兄と何時も一緒に乗る 隣町の学校への馬車をわざとひとつ遅らせた。
事故の連絡を聞いたのは遅らせた馬車の中でのこと。 病院に運ばれた包帯でぐるぐる巻きにされた 兄の姿を見て、それからずっと 泣いている。]
(+7) 2011/11/02(Wed) 01時半頃
|
|
[―――…夜の焔の色の瞳から小さな星が降る…。 少年はもう、それを見ること叶わない。]
[―――…けれど、]
(+8) 2011/11/02(Wed) 01時半頃
|
|
…ホリー…?
[暗闇の中から星の気配を感じて、 背を押されて帰された少年は 掠れた声でとてもよく似た姿の名を呼ぶ。
包帯に覆われた世界は何も見えなくて。 その瞳が光を失ったことを少年はまだ知らなくて。
けれども代わりに大事な忘れものをやっと思い出せた少年は、 鷲の停車場で見たような去っていく姿ではなく 駆け寄ってくる星の気配に口元緩ませて薄く微笑む。]
(+9) 2011/11/02(Wed) 01時半頃
|
|
朝は…ごめんね…?
[忘れもの。 いい忘れてしまったままだった言葉。 やっと伝えられると少年はほっと息をつく。 星も妹も暗闇の中見ること叶わないけれど、 少年の手に少女が降らす星が たくさん落ちていくのは感じることができて]
(+10) 2011/11/02(Wed) 01時半頃
|
|
僕… 遠くまで…行ったんだ…。
…次は… 車掌室が…見たいな…。
[列車が過ぎていく様子はたくさん見たから、 今度は列車が前へ前へと進んでいく姿が見たい。 先ほどまで居た場所に思いを馳せて、 光の失くなった生の世界へと戻った少年は 再び夢の続きを見るようにそっと意識を沈ませた。**]
(+11) 2011/11/02(Wed) 02時頃
|
|
[峠を越えたのだ。 お医者様はそうおっしゃっていた。 皆が奇跡的なのだと、そう驚いていた。
貴女も少しお休みなさい。 双子の兄の容態が落ち着いた後、 そう言われた少女は病院の中庭へと向かっていた。 声が、近付いては遠ざかる。人々の、噂。
あそこのお部屋の患者さんは、 有名な食器メーカーの社長さんだったんですって。
聴こえてきた噂の声に、 少女は兄と同じ夜の焔の色の瞳を瞬かせる。 兄はそういったことにあまり興味がなかったけれど 死んだ母と同じくそういったことが好きな少女は 家にある食器のことを、思い浮かべて。]
(+12) 2011/11/02(Wed) 21時半頃
|
|
[少女は中庭のベンチで腰を降ろす。 生死の境から此方に戻ってきた兄の姿を想い 少女はそっと薄暗くなりつつある空を仰いだ。
夜の焔の色の瞳に映るのは、 少女の瞳の色によく似た紅い星。]
(+13) 2011/11/02(Wed) 22時頃
|
|
[夜の焔の色の瞳を包帯で覆った少年は 再び夢を見る。先ほどと同じで、違う夢。
少年は列車の中を歩いていた。 作ったばかりの絵の具でネルは絵を描きはじめただろうか。 最初に見せる人は他の人だったようだから、 邪魔をしてはいけないと少年は前の車両へと向かう。 3番目の車両を抜けて、食堂車。 少年が気にかけているのはその先にある場所。 車掌室に一番近い窓に子供の小さな手が添えられる。 覗く景色、列車はぐんぐん前へと進んでいる。 進むその先は行ったことのない場所。 その先には多くの出会いと別れがあり、 それを繰り返す人々の数だけ、旅があるのだ。]
(+14) 2011/11/02(Wed) 22時頃
|
|
[ふわり、少年の想いは幻影となって列車に現れてしまったか。 夢の中で続く旅、少年は出てきた車掌の姿を見上げる。 一度、撫ぜてくれた手。その手は好きだと、そう思って。
車掌さんは、 出会いと別れの繰り返しの旅を続けていて、 淋しくは…誰かをこいしくはなりませんか?
訊かぬままに終わった問い。 先を行きたいか。 幻影は少し悩むように前を見て。 誰かをこいしがるように夜の焔の瞳を細めた後、 白衣の車掌の言葉に緩く首を振りふわりとその姿を消した。]
(+15) 2011/11/02(Wed) 22時半頃
|
|
[閉ざされた夜の焔の色の瞳は束の間色のある夢を見る。 もうひとつ、星を見つめる同じ色の瞳。 泣きはらした少女の目元はまだ兎のように赤くて。]
…つらかったの。
[ぽつりと。]
この一年は、 本当につらくて、大変だったの。
[星に向けて、そっとそう打ち明ける。]
(+18) 2011/11/02(Wed) 23時半頃
|
|
[一年前に父が死んでしまって、 心の整理もつかぬまま少年と少女は 大人に護られる子供の世界から 大人の世界へと身を置くこととなった。 優しい大人もいたけれど、そうではない大人もいて。 何かそそっかしいことをして怒られてしまわないように いつもめいっぱい気を張って。口調も正した。]
私達だけじゃないってのも わかってたけれども、でも。
[優しかった日々が、こいしくて。淋しくて。 些細なことで直ぐ喧嘩をしてしまうくらいに 少年と少女は疲れきってしまっていた。]
(+19) 2011/11/02(Wed) 23時半頃
|
|
[少女は、眠っている少年のことを想う。 夜の焔の色、同じ色の少年の瞳は もう光を見ることができないのだという。]
きっとこの先、 今まで以上に大変で、 つらいことがいっぱいあるわ。
[少年にとってのさいわいはどちらだっただろう。 父や母のもとに行く方がしあわせだったかもしれない。 そこまで考えて、少女は緩く首を横に振って。]
(+20) 2011/11/02(Wed) 23時半頃
|
|
お星様。 私、お星様に感謝します。
だって、 オスカーは、帰ってきたから。
[そう言って、 少女は紅い星を見上げて両手を組む。
少年のさいわいは何であったか。 それは少女にはわからなかったけれど、 少女にとっての一番のさいわいは 今、ここにあって。
普通ならその感謝の祈りは神へと捧げるのだろう。 けれども今は空に浮かぶ紅い星へと捧げるのが きっと正しいのだと、そんな気がして。]
(+21) 2011/11/03(Thu) 00時頃
|
|
お星様…ありがとう。
[そう言って、 少女は少年と同じ色の瞳をそっと閉ざした。*]
(+22) 2011/11/03(Thu) 00時頃
|
1
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トップページに戻る