人狼議事


251 洋墨と躍れ、心の随に

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【人】 消防隊長 トルドヴィン


[放たれた金枝は、纏う篝火は、
 向けられいた眼の片割れを抉り、焚いた。
 真摯たる望み、
 
 蒼く燃ゆる高温に、
 あるいは凍える傷を成す低温に、
 似た強かな、揺らぎなきものの為に]


[洋墨ならざる、血液が、
 零れ落ちる様を、それは見据えて]

(27) 2018/10/20(Sat) 23時半頃

【人】 消防隊長 トルドヴィン


……ネミの祭司は殺された。
祭司は祭司により殺された。
折り取られた金枝によって。

それが何故か。
金枝とは何か。

私は、識っている。
私を読む者もまた、識るだろう。
私は、……

[ふ、と、表情を凪いだものに変えて。
 凪いだ声色にて、それは呟いた]

……

  答えに最も近いものは、問いである。
  終わりに最も近いものは、始まりである。
 

(29) 2018/10/21(Sun) 00時頃

【人】 消防隊長 トルドヴィン


[語りながら、一歩、一歩、
 距離を詰める。
 己が洋墨を踏み締め、歩み寄る]

――見るがいい。
その目を「開き」、見るがいい。
求むるものを見、 求むるがいい。

[手を伸ばした指先が、辛うじて触れ得ない程度の距離まで、詰め寄っては。それは、その指先を伸ばし、彼女の目を――失われた方の目を、指し示した。
 直後、彼女は、「瞼の裏に」見ただろう。かの、 一人の姿を。 追い求めるその、今の姿が。そして、遠からぬ処にあるという感覚が、その処の推定が、明確に、識れた事だろう]

(30) 2018/10/21(Sun) 00時半頃

【人】 消防隊長 トルドヴィン


 そして、
 足を止めず、
 進もうとするのならば。

 足を止めるものを、
 廃するがいい。

 何故ならば、それは、契約の昔に、契約を。
 金枝の切っ先たる役割を、
 何にもおいて、認めたものであるからだ。

[低く、厳かに、それは告げる。
 それの指先に、熱が高まる。
 炎の兆しを浮かばせて、
 それは、類型の定まりらしく迫るのだ。

 言外にも、 「己を殺せるものか」 と]

(31) 2018/10/21(Sun) 00時半頃

消防隊長 トルドヴィンは、メモを貼った。

2018/10/21(Sun) 00時半頃


【赤】 消防隊長 トルドヴィン


……私は、識っている。
私は、知っている。
私は既に。
私はいつしか。

私は、 しっている、
 

(*1) 2018/10/21(Sun) 02時頃

【赤】 消防隊長 トルドヴィン


私が、したいと、欲する事は、

語る事である。
蒐める事である。
蒐めて語る、それが、

金枝篇
 私という書物の、存在理由にして、
 望みである。
 

(*2) 2018/10/21(Sun) 02時頃

【赤】 消防隊長 トルドヴィン


[認める、それに、
 認めるを促した、声は、
 最早聞こえない、一つであって]
 

(*3) 2018/10/21(Sun) 02時頃

【赤】 消防隊長 トルドヴィン



…… 己の、中の、字が、
あるいは頁が、
欠けたように感じる。

一頁、 二頁、 三頁、

…… これが、
 ……
    寂しい と

 いう、 情感 なのだろうか、
 

(*4) 2018/10/21(Sun) 02時頃

【赤】 消防隊長 トルドヴィン


[――認めるのだ、
 認めた、
 自覚をした、

 その書物は、
 己が、
 書物に相応しからぬ、
 非合理を、 情感なるものを、

 得てしまったという事を。

 得てしまった。
 あの、エメラルド色の、輝きによって、
 …… あまりに眩いその終わりによって]
 

(*5) 2018/10/21(Sun) 02時頃

【赤】 消防隊長 トルドヴィン


[あるいは、 感染させられた、のだ。
 感染呪術の、そのように、]

……、…………
 

(*6) 2018/10/21(Sun) 02時頃

【人】 消防隊長 トルドヴィン


 序文への、命題への、
 返答が、結論が、導き出されたものならば。

  残されるは、ただ、結びの言葉ばかりだ。

   それは、
       結論
       結末
       後書き
          なりて、

ただ、
   私は、
 私の結びを語るならば、

    註
あるいは
    索引
      と しておこうか。

(38) 2018/10/21(Sun) 03時頃

【人】 消防隊長 トルドヴィン


 まさしくそれは、私の名也。
 まさしくそれは、私の始まり也。
 私の序文、
 祭司の死より先んずるもの也。
 

(39) 2018/10/21(Sun) 03時頃

【人】 消防隊長 トルドヴィン


[《その名》を告げる声に、
 それは、微かな笑みを同じく作り返し]

―― ふ、

 はは。
まさに皮肉めく、風刺めく、
戯れの運命の、必至というべきところだろう。

[所感には、
 肩を竦めて、より笑ってみせた。
 それこそ、
      人間のような有様で]
 

(40) 2018/10/21(Sun) 03時半頃

【人】 消防隊長 トルドヴィン


[だがそれは人間ではなく]

[人型の書物に過ぎない]

[人型の
    情感という「劣化」を孕んだ
 書物に]
 

(41) 2018/10/21(Sun) 03時半頃

【人】 消防隊長 トルドヴィン



  …………――

 

(42) 2018/10/21(Sun) 03時半頃

【人】 消防隊長 トルドヴィン


[引き金が引かれれば、
 「心臓」を撃ち抜かれれば、
 それは、一たび目を見開き、

 にわかに、炎をあげる。

 着弾にて発火したように。
 胸元から、発し、広がりゆく炎、
 己が篝火たるものに、

 その書物は、焚かれていく]
 

(43) 2018/10/21(Sun) 03時半頃

【人】 消防隊長 トルドヴィン




 …… 嗚呼、

(44) 2018/10/21(Sun) 03時半頃

【人】 消防隊長 トルドヴィン


 ネミに別れを告げようと、これを最後にあたりを見渡せば、目に入るものは湖を抱いた風景――かつてディアナとウィルビウスが、聖なる木立で人々から崇められていた時代と、さほど異なってはいない風景であろう。なるほどディアナの神殿は失われ、「森の王」ももはや「金枝」を見張って歩哨に立つことはない。だがネミの森はいまだに緑を湛え、夕暮れ時にはアルバノ湖の教会の鐘の音を耳にすることだろう。そしてあたりが静まりかえっていれば、あるいはローマからでさえ、アンジェラスの鐘の音が聞こえるかもしれない。優しくそして厳かに、遠い町から鐘の音は響き渡り、やがては広大なローマ平原の沼沢地の向こうに、名残惜しげに消え去ってゆく。
 

(45) 2018/10/21(Sun) 03時半頃

【人】 消防隊長 トルドヴィン



  Le roi est mort, vive le roi!
  〔王は死んだ。王に栄えあれ!〕

 

(46) 2018/10/21(Sun) 03時半頃

【赤】 消防隊長 トルドヴィン


 栄えあれ。
 それが王ではあらずとも。

 栄えあれ。
 喪われた書物を、失われた書物を、
 糧として。

 栄えあれ。
 「書記官」たるもの。
 もしも叶わないものならば、
 せめてもの、安寧を。
 

(*7) 2018/10/21(Sun) 03時半頃

【人】 消防隊長 トルドヴィン


[その、本文の、終わりを最後に、
 高らかに語り 読み上げて、]


[紙らしく瞬く間に燃え灰と化す、
 消えゆく人型のあとに、

 残されたのは陽光の黄金色の洋墨と、
 その奪っていたエメラルドの洋墨、
 輝く 「血液」ばかり*だった*]
 

(47) 2018/10/21(Sun) 03時半頃

消防隊長 トルドヴィンは、メモを貼った。

2018/10/21(Sun) 04時頃


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