89 アウトブレイク〜WerewolfSyndrome〜
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−回想 5/4 深夜、書店− [階下から物音がするような気がして、1階へ降りると、地下へ続く扉が開いていた。予備の鍵の在り処を知っている人間には心当たりがあるから、盗人等ではないはずだ。 中を覗き込む、地下室のさらに奥にある祖父から譲り受けた鍵では開かない扉、それまで開いていることに驚きを覚えるが、自分以上に彼女を気にかけていた祖父ならば、避難場所になるようにと、きちんと開く鍵を渡していたのだろう。 あの狸爺め、と思わないこともないがまあ過ぎたことは仕方あるまい。熱心に何かを読んでいる後ろ姿にそっと近寄り、無作法とは分かっているが手元を覗き込む。 そこに並ぶのは見慣れた字、祖父の、日記帳。彼女のページを捲る速度に合わせて文字を追う。自分から見れば頑固者だった祖父の、優しさ。それが彼女に対しては柔らかい慈愛ばかりが込められていることが少しばかり妬ましい、と思ってもご愛嬌だろう。]
ねえ、祖父さま、こういうことは直接言ってくれれば良かったんだよ。
(@0) 2013/07/28(Sun) 01時頃
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[彼女が日記帳とランプを持って地下室を出て行くのを目で追いながら、日記帳の最後の文字に込められたであろう願いを思う。 自分はそれを叶えてはやれなかったけれど、その代わりに祖父さまと同じことを祈った。]
"どうか、君は幸せになって(生き残って)"
(@1) 2013/07/28(Sun) 01時頃
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−5/5 夕刻、書店− [投票所でも、結果を見に行った広場でも、誰とも目が合うということなどなかった。やはり昨日のアレは気のせいだったのだろう。早朝見に行った結果が、覚えのある名ではなかったことに暗い安堵を覚えながら意識して作業机に伏せる。 暫く経った頃、ガラスの割れるような嫌な音が聞こえた。]
……え?
[がしゃん、また音がした。恐る恐る、カウンター奥から店舗側を覗き込む。長物を持った数人の若い男だった。砕けたガラスを踏み付けながら、窓枠を乗り越えて店内へと入ってくる。 本当にいいのか、だの、どうせ店主は死んでるだろうだの、あまり暗くなりすぎる前に引き上げないと危ない、だの好き勝手な言葉が聞こえた。 レジスターを壊そうとする手を制止しようとしても腕はすり抜けて何の意味も持たない。 予想はしていた。幸運にも今までそうならなかっただけだとも、思っていた。けれど頭の何処かでこのまま何事も起こらないのではないかと、甘いことを考えていたのも確かだ。 がしゃん、踏み込まれた奥で更に音がする。ここにきて初めて、自分が死人であることに絶望を覚えた。]
(@2) 2013/07/28(Sun) 22時頃
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[上階には食料品と、あとは雑多なものしかない。落胆した彼らが、苛立ち任せに店を壊し始めるのも、時間の問題だった。]
やめろやめろやめろやめろやめてくれやめておねがいだから!
[喉が張り裂けるのではないかと思うほどに声を張り上げる。殴り倒してやろうと腕を伸ばす。けれど、彼らにそれは届かない。 またひとつ嫌な音がして、棚が倒れた。いまカウンターから落とされ踏み付けられたのは、父が最後に買ってくれた本だ。 こわれていく、こわされていく、祖父から引き継いだ、小さな小さな城が、無残にこわされていく。 笑い声が耳の奥で反響するたびに目の前が溢れだした涙で滲んだ。]
獣だ、これは人の皮を被った獣だ、殺されろ、殺されてしまえ、危惧する通りに喰われてしまえばいい!
[もし感染者が死人の声を拾えると気付いていたのなら、どうか今すぐにでもこの獣たちを喰らってほしいと懇願していただろう。これほど深い憎悪が自分の中にあったとは、思ってもみなかった。]
(@3) 2013/07/28(Sun) 22時頃
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−5/5夜 広場前− [店だった場所、にいることが辛くて、今だけでもどこか遠くへと広場までやってきた。人気のない其処はひどく静まり返っている。 ふと顔を上げたところに見えた掲示板、"パルチザンを処刑する"旨が書かれている。その名前に、目を見開いた。]
ラルフ……?
[最後の日、少女と親しげに話していた掃除夫の青年と同じ名前だ。だが、見るからに大人しげだった彼とパルチザンという言葉が自分の中でうまく結びついてくれない。同じ名の他人だろうか。 ぼんやりと考える、その間だけは生まれたばかりの憎悪を忘れる事ができた。]
(@4) 2013/07/29(Mon) 00時頃
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