80 あの日、僕らが見た空は
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[片割れは、空色の瞳を持っていた。 美しい、天蓋の瞳を、持っていた。 片割れは与えられた運命の通り、供物として死を迎えた。 だが、少年は、死ななかった]
[子供を二人とも死なせる事に耐えられなかった両親によって。少年は最下層へと送られた。殺められたものと偽られて、逃がされた。それから、少年は、ヴェスパタインという名の男に拾われ、新たに人生を送る事になった]
[最後に見た父と母の顔が、悲しそうなそれが、脳裏を過ぎった]
[空色の瞳が、思い出された]
(+0) 2013/04/25(Thu) 01時半頃
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[綺麗な、空色の瞳]
[記憶の奥底からも呼びかけてきた、瞳]
[長い髪の、その姿]
―― ヨーランダ、……
[長く忘れていた、その名を。 震える声で、呟いた。 視界はぼやけ切り、判然とせずに]
(+1) 2013/04/25(Thu) 02時頃
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[ああ。
死ぬのならば、僕だけなら、良かったのに。 僕がいなければ、ヨーランダは死ななかったのに。 僕がいたから。僕が、異端だったから。 僕が――]
[胸元に刻まれた逆十字が、異端の烙印が、痛んだ。 いっそ、この白い街で、本当に異端として裁かれたのならば。 今度こそ、殺められたのならば―― そんな、悪夢めいた考えが、切望が、脳裏に閃いたが]
(+2) 2013/04/25(Thu) 02時半頃
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……、
……
[あの、空色の瞳を。 あの空色の瞳と等しい、空を。 一たびでも、確かに見たいような気がして。確かに見なければならないような気がして。がり、と、指先を強く噛んだ。滲み溢れる血を舐めて呑み込み]
(+3) 2013/04/25(Thu) 02時半頃
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[少年は、ふらつく足取りで、白い街を再び歩き始めた。 更なる上層を、遠き空を、目指し――**]
(+4) 2013/04/25(Thu) 02時半頃
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[かつり。かつり。 白い街の果てで見つけた石造りの細い階段を、少年は昇っていた。ブーツの高い足音が周囲に反響する。途中、温い水を飲み下した以外には、余所見一つせず。足を止める事はなく、ひたすらに上を目指し]
……、
[幾つか横に見えた扉も通り過ぎて。 やがて、行く先の正面に扉が見えた。 少年はその取っ手に手を伸ばし――]
(+5) 2013/04/26(Fri) 03時頃
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[扉を開いた先には――]
[海が、あった]
[否。海のような、青い世界が広がっていた。 建物の内部のような、閉鎖的な空間。しかし何処か開放的でもあるような其処には、十メートルまではいかないだろう高い天井があり、やはり背が高く大きな水槽が無数に並んでいた。薄暗い中に、空とは違った青が、深い青の光が満ちていて]
…… 綺麗。
[呟きつつ、足を踏み出した]
(+6) 2013/04/26(Fri) 04時頃
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[よく磨かれた硝子にぺたりと掌を付け、顔を近付ける。 青の中を泳ぐ、何匹いるのかなど到底数え切れないような沢山の魚達。 色鮮やかな、見た事がないものばかりなそれらを、少年は真剣な眼差しで眺めていった。一つ一つ、水槽を*回っていき*]
(+7) 2013/04/26(Fri) 05時頃
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え?
[突然聞こえた――此方に向けられたものらしい声に、少年はびくりとして其方を見た。其処に立っていた不健康そうで身なりもよくない男――どちらについても、人の事は言えないが――を、不安げな瞳で見据え]
……すみません、此処…… 昇ってきたら、着いたので……その…… ……すみません……
[場や男について問いかけはしないまま、 ただ僅かに俯いて謝罪を零した]
(+8) 2013/04/26(Fri) 23時頃
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……密航者…… そう、なのかな。……そうなの、かも…… それでも、……うん……僕は、異端……だから……
[男の形容を聞き、かり、と爪を噛んでから呟くように返した。 密航者という不穏な単語にも、異端と見做され、また生来異端であった事を思い出した今となっては、少しの落ち着かなさを感じるに留まり。 エアシップ、との言葉には高い天井を一瞥し]
……水族館。 ……聞いた事はあるけど……初めて、見た。 綺麗だなって……思ってたんです。……
綺麗な……青色で……
(+9) 2013/04/26(Fri) 23時頃
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……皆……
[笑いを零す男の顔を見やり、またすぐに水槽へと視線を移す。傷の彩る細い指先を組み合わせ、ぐっと握り締めつつ]
……はい。どの魚も、見た事がないものばかりで……
深海…… ……深海は、深く……すごく深く…… 最下層よりも深くに、あるんですよね。
[深海のものだという魚らを見つめながら、それが光に照らされる様を、また果てない闇に沈む様を、思い浮かべた。泳ぐそれらはどれも過ぎる程の個性を持ち]
……空の反対側に…… 空みたいに、海も広いんだって……
(+10) 2013/04/26(Fri) 23時半頃
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……、居場所……
[居場所とは、何なのだろうか。己の居場所は、何処にあるのだろうか。少なくとも、生まれた地ではない筈だ。あそこは、あそこに住まう人々は、僕を異端としたのだから。片割れも、捧げられたのだから。 生まれ育った、あの最下層が、居場所なのだろうか。慣れ親しんだ、見知った人ばかりな、ヴェスパタインさんもいる、あそこが。 何処かに、まだ知らぬ居場所が、存在しているのだろうか]
……
[それが、空にあるのだろうか? ないならば、―― 僕は、居場所を探している、のだろうか? ――ああ、とにかく、僕は空が見たい、んだ。見てみたい、んだ]
(+11) 2013/04/27(Sat) 01時頃
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……有難う、御座います。
[回る思考に暮れながら、エアシップへの行き方を教えてくれた男に、礼を言った。 火を、と言われれば、ごそごそとコートのポケットを探り]
……これ。どうぞ。
[小さな花柄が付いた白色のライターを取り出し、差し出した。男がそれを受け取れば、彼が煙を吐き出す様を見つめ、それから再び水槽に向き直って。暫く水槽の間を歩き眺めていってから、少年は「順路」に歩を進めた。 見えたかは知れずも、改めて男に一礼をして*から*]
(+12) 2013/04/27(Sat) 01時半頃
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