25 仮面舞踏会
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
6日目
エピローグ
終了
/ 最新
1
2
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
全て表示
|
ベネデット――――…
[彼女はその透き通る腕で彼を背後から、その身体の線に合わせるようにして彼を抱きしめた。]
これで良かったのです。
[思い出すのは、朝方寝台から去っていく彼の背中に聞こえぬように囁いた言葉。]
叶わぬなら―――…叶わぬなら、貴方の手で。 貴方の手でいっそのこと殺してほしかった―――… 私は其れを望んでいたのですから。
[閉じられた彼女の目から涙が落ちた。]
(+0) 2011/02/10(Thu) 06時頃
|
|
[ そこから先の男の物語は、全て光無き闇の中 ]
[何故、此処に居るのか。 不自由な左手だけではなく。顔を失い。四肢が引き攣れるような苦痛だけを感じながら、この世界を彷徨い続けなくてはならないのか。 まだ、その声は響き続けている。]
『 踊 れ 』 『 呪われた死の舞踏を 』
『 もはや、刃を握る事が叶わず 』 『 四肢が動かず 』 『 顔を失い 』 『 魂を失っても 』
『 踊り続けろ 』
(+1) 2011/02/10(Thu) 06時半頃
|
|
──……ッ
[男は離宮の中で、誰かとすれ違う。 その者は、顔を滅多刺しにされた後で焼かれた顔から赤黒い汁を垂らし、冷たい月の光の様な長い銀糸の髪を振り乱しながら、刃を片手に夜の離宮を、男と同じように彷徨っているらしき。 ヒュウと空を舞う切っ先は、だが男に触れる事が無い。 かつては残忍な色をたたえ、冥王のごとく君臨した双眸は、かの者の手で抉られ、今はただの二つ孔。嫌みな程に長い手足は紙人形のようにペラペラと空虚。
仮面に呪われし者の末路を互いが直視する事が無く。 男は、蜜蝋の熱で爛れた皮膚を引き攣らせながら、誰かの名を呼んだ。]
『 』
[その名は、この仮面舞踏会の列席者リスト中に含まれていない。酒気含むその声音に籠る熱は、その者へは届かず、闇の中にかき消える。]
(+2) 2011/02/10(Thu) 06時半頃
|
|
[真夜中──呪いに突き動かされるまま、あの人物を手を掛けようとしたのは、その者が残した囁きが、胸に残っていた所為かもしれぬ。]
…く く 私は踊ったとも。
二つ目の嫉妬と、 焦燥を抱いて。
(+3) 2011/02/10(Thu) 06時半頃
|
|
[離宮を彷徨う男の傍ら。 何時の間にか、ぼうと白く浮かび上がる塊が ひとつ。 長い髪は色素が薄く月の光に果敢なく透ける。 風も無いのに、ふわりと揺れる白いドレス。首に細い縄を垂らしたまま。女の顔や剥き出しの手足を近くで覗き込むと、誰に殴られたのか、青緑に紫、どす黒く変色した痣が目立つ。 ペチコートで隠れて形の分からぬ腹部に添えられた手。少女のような笑みを浮かべ、虚ろな銀青色の瞳はただ宙を見詰めているばかり。
「 亡霊になりたいから、 白く冷たくあろうとしている>>2:380 」
死神のような帽子と、真白いのっぺりとした仮面に覆われた娘の声音。男が思い出したのは、生前の妻の声だった。]
(+4) 2011/02/10(Thu) 06時半頃
|
|
[幽閉された王女自身に罪が無いように。侯爵の地位を与えられた男に嫁がされた世間知らずの貴族の娘にも罪は無かっただろう。
「 片方の手がつめたくとも構いません…… ……きっと、そう。 もう片方の手があたたかいことが よく分かるはずです──もの…… 」
と、細い首を傾けたのは嫁いで来たばかりの妻。 弱々しいソプラノヴォイスが耳元で甦り、仮面の王女の問いの形をした声に、男はただ「ああ」と答えた。王女に感じた不思議な懐かしさは、常に傍らにある亡霊を見遣る時の耐え難い寂寥と後悔の念とは異なって居たのだが。
男の焼かれた顔は──今、白い王女ではなく。 傍らの亡霊へ向けられる。 亡霊同士、目を合わせる事も、触れ合う事も無いけれど。]
(+5) 2011/02/10(Thu) 06時半頃
|
|
嗚呼。 ベネデット――…貴方の事を其の名前で、一度でも呼んでみたかった。
[彼の項の部分に顔を寄せるようにして愛おしい男の名前を囁く。]
ありがとう。 こうして貴方の血肉となれば―――…
[慈しむように彼の頬を撫でる。]
この先、貴方がいつか妻を娶ろうとも―――…私が貴方に一番近しい存在になれるのかしら。 だって、私は貴方の中に居るのだもの。
(+6) 2011/02/10(Thu) 06時半頃
|
|
[妻を迎えたあの時は、まだ男自身の持ち物は、左手首から先しか失っていなかった──少なくとも、目に見えるモノは。
……公爵の死が。 最愛の弟の死が、落とす影。
少しずつ狂って行った歯車。 戸惑いがちな気遣い、世間知らず故の的外れな、ふわりふわりとした言葉は、嗜虐心に火を注ぐ。年下の妻が男に怯え、ただ上目に伺うようになったのは何時頃からか。
男は犬や馬を調教するのと同様、獲物を追い詰めるのは得意だった。 だから、山駆けをする友を得る事も出来たし、王族達の狩猟の共には欠かせぬ存在になっていたのだが。 ──ある日、気付けば。妻は、細く編まれた銀色の飾り縄を首に巻き付け、庭にあるブランコで揺れる、白い影と成り果てていた。
顔を失った男は妻を見ない。 白い女の亡霊は、触れ得ぬ指先を、男の首に絡まった細いベルトをそろりと解く。生々しく残るベルトの痕跡の中に、白いドレスの女は異なる死の痕跡を見付けて、ただ首を横に振った*。]
(+7) 2011/02/10(Thu) 06時半頃
|
|
[すぅ、と彼女は男の身体を通り抜け男の正面に立つと、其の両手で男の頬に触れた。]
これでずっと一緒ね? 私と貴方は一つになれたのだもの。 もう私は、独りではないわ―――…
[彼女は其の紫の目で彼を見詰めるが、その目があう事は叶わない。]
嗚呼、優しい貴方―――…優しいベネデット…。 貴方が王になったとしたら、その優しさから貴方が潰れてしまわないか、其れだけが心配だわ。
けれど―――
[男の髪を撫で、彼が彼女に囁いた言葉を思い出す様に。]
貴方ならきっとこの国をよい国に―――…
[そう言って彼に優しい微笑みを浮かべると、彼の首に手を廻し、彼の耳元でそっと囁いた。]
(+8) 2011/02/10(Thu) 07時頃
|
|
おやすみ、ベネデット。 愛おしい貴方――――――**
(+9) 2011/02/10(Thu) 07時頃
|
|
お兄様―――…
[女の身体は窓を通過し、バルコニーへと。 そして彼女は天を眺めた。]
そちらに行くのは、もう少し後で―――… この人を見守って後にそちらに参ります、お兄様。
[彼女はくすり、と小さな笑みを浮かべた。]
私がヴェスパタインに毒を盛ったところは見ておりましたでしょうか? きっと馬鹿な奴だなと呆れ顔で、其れでも私の頭を撫でて下さるのでしょうね。 あの男を叩いた時は、きっとよくやったと声をあげて笑ったでしょうね。
愛しいお兄様―――…この悲劇が終わったら――― 私の手を引きに来てくださいね。 昔のように。
(+10) 2011/02/10(Thu) 07時頃
|
|
[彼女はひとつ溜息をついて白の皇女の前に立つと、腰に手をあてて首を傾いで言った。]
目なんてえぐり出して、どうするつもりなのかしら?
えぐられてもいいけど、代わりに何か入れてくれないと眼窩が窪んじゃってみっともないわ。
(+11) 2011/02/10(Thu) 21時頃
|
|
[――「その」瞬間を、娘は詳しく覚えていない。 ただはっきりしているのは、背中の灼きつくような痛みと――白い膚を、波打つ髪を巻き上げる紅蓮の炎]
ああ――あつ、い。
[炎に焦がされる最中、果たして己は生きていたのか、 それとも既に事切れていたのか、それすらも曖昧で。 ただ長い髪が赤く散っていく様を、他人事のように見ていたのを覚えている]
(+12) 2011/02/10(Thu) 21時頃
|
|
――やっと、気がついたのに。
[炎に揺られた最中、脳裏にちらつくそれは誰の人影だったのか。 わからない。わからない。]
もう一度、探したかった。 恋とは一体何なのか。 愛とは一体何なのか。
[紅蓮の光に照らされて、ちらつく影が消えてゆく。 意識が、遠くなる]
……ああ、あなたは、誰――?
(+13) 2011/02/10(Thu) 21時半頃
|
|
ベネデット―――…
[寝台に腰掛け彼の頬を撫でた。]
(+14) 2011/02/10(Thu) 22時半頃
|
|
[――気がついた時、娘は自身の死体が運ばれていく様を見ていた。 無惨な顔は今は見えないけれど、運び手の暗い表情ははっきりと見ることができる]
…。
[立ち尽くす娘は、運ばれゆく「それ」とは違い生前と変わらぬ姿。
自分と同じドレスを着て、煤にまみれた「それ」がやけに可笑しく見えた]
…あは。酷い姿……。
(+15) 2011/02/10(Thu) 22時半頃
|
|
なんて無様なのかしら。
[笑い声さえ混じる言葉。それに反応する者はない]
嗚呼――似合っているわよ、ローズマリー。 貴女のような浅ましい女には相応しい最期。
[だらしなく揺れる体を見て、幾度となく溢れる自嘲の言葉。 時には至近距離から。時には先回りした曲がり角から。 運ばれる躯を舐めまわすように観察する]
(+16) 2011/02/10(Thu) 22時半頃
|
|
―――…それでいいのよ、ベネデット。
[彼の背中をそっと撫でた。]
(+17) 2011/02/10(Thu) 22時半頃
|
|
本当に――馬鹿な女。
[程なく死体は、どこかの部屋へとたどり着くだろう。 嘲う女は中へは入らない。ただ、その扉の前に立ち尽くし、哀しげな表情を浮かべるばかり]
(+18) 2011/02/10(Thu) 22時半頃
|
|
嗚呼、私のせいでこんなにも苦しませてしまって―――…
[彼女は心配そうに見守っている。]
(+19) 2011/02/10(Thu) 23時半頃
|
コリーンは、息を呑んで様子を見守っている。
2011/02/10(Thu) 23時半頃
|
――――…せめて、私の命が無駄にならないように、どうか…
[彼女は、ベネデットの斜め後ろに。 そっと彼の肩に手を置いた。 その場にいる面々がベネデットの話を信じてくれるように、願った。]
(+20) 2011/02/11(Fri) 00時頃
|
|
元から、ここには死ぬ覚悟で来ましたもの―――…。
[小さく、呟いた。]
(+21) 2011/02/11(Fri) 00時半頃
|
|
[顔を失った男は、昼夜を知る事がなくなり──亡霊として離宮を彷徨う。 否、死者がこの離宮にとどまり続けていると言う事それ自体、仮面に魅入られていなくとも関係が無いのかもしれないが。
階段を昇っているのか、降りているのかも分からず、足が棒切れのようになっても、ただ呪われた意思を、殺意を持って歩き続け。 男は、金の髪持つ貴族の骸の傍を通り過ぎた。 鼻孔に滑り込む薫りは、紅い紅い葡萄酒のそれと、血臭と、何処かで嗅いだ仄かな甘く色めいて感じられる香とが混じり合ったもの。]
──……
[過去の亡霊のような闇色の女が、金糸の髪の男にしでかした行為に、呪われし仮面は?]
(+22) 2011/02/11(Fri) 17時頃
|
|
[響き続ける声は仮面のもの。男が名を呼んだ招待客リストには無い、かの者の耳に届いているであろう声と同じ。]
『 殺 せ 』
『 踊 れ 』
『 踊 れ 』
『 踊 れ 』
[仮面に魅入られた者達は、人形のごとく踊り続ける。 死ぬまで。或いは男と同様、亡霊に成り変わられてしまうまで。]
(+23) 2011/02/11(Fri) 17時頃
|
|
[嗚呼、果たして──男は、ベネデット王子が口にしたように「強かった」>>3:171のだろうか。
ゆらり──男の傍らにまた浮かぶ影が増える。 ふたつめの其れは──仰け反らせた喉元を矢で貫かれ、双眸を見開き、赤黒い血を口元から零し続ける少年の面差し残す青年の姿。沸き上がる泉のように滾々とあふれる鉄錆色は、その矢に毒が塗られていた事を示す。
馬のいななきか。 断末魔の叫びか。 それとも、おのれの声か。
年の離れた愛しくも愚かだった弟の気配を感じる時、常に男の耳元で響くのは、硬い物が折れるおぞましい音だった。 気が付けば、落馬によって首の螺子曲がった屍が傍に居る。今の男は盲目であれ、毒を含んだ血液は、腐った落ち葉の香りと混じりあい。それだけで溺愛していた弟の亡霊が傍にある事を理解出来るのだ。]
(+24) 2011/02/11(Fri) 17時頃
|
|
[失った腕の痛みから、 亡霊から逃れるために酒を飲む。 喪失を認める事が出来ない。 酒を飲み続けるから幻聴や幻覚が訪れるのか。オルゴールの人形の追いかけっこのよう、螺子を巻き続ける限りそれは際限なく続く。男自身止める事が出来ない。アルコールを口にせぬ日は無い。
第四王子を影ながら慈しみ続けたのは。 戦功と引き換え、おのれの主と左手を失った事への代償。溺愛しながらも守れなかった、真っ直ぐで愚かな弟への罪滅ぼしであったのかもしれず。尽きせぬ野心を持ち続ける事が出来ると信じなければ、立つ事も侭成らなかったからかもしれず。
「花持つ手に力をくれた>>3:366」
王子のその言葉が届いていたならば、ひび割れた唇で歪む笑みを、男はまともなものに変えようと努めたかもしれない。]
(+25) 2011/02/11(Fri) 17時頃
|
|
[首を横に振る。]
──……ッ ベネデット様。
[もはや少年ではないベネデット王子は、男の居らぬ場所で、何処へ向かう道を歩みつつあるのか。彼は果たして、王座へ辿り着く事が出来る?
──男は花持つ手を持っては居なかった。 男が持つのは、もはやかつてのような決闘も侭成らぬ金属の冷たい手と。温かくとも、世間知らずの妻に自ら首に縄掛けさせるほどに追い詰めた手だけ。
馬や犬を上手く調教する事が出来たとしても。 王族の狩りの共や、友人と山駆けは出来たとしても。 故に、最期に封蝋の熱と共に顔に貼付けられた獣を思わせるあの仮面は、実に男に相応しいものだったと言える。
男は王子に質問された古い友人のようには答える事は出来なかっただろう。男が生きていたとして、主のかわり、弟のかわり、慈しんで来たベネデットが、血の繋がった女を殺める事を止める事は出来なかっただろう。]
(+26) 2011/02/11(Fri) 17時頃
|
|
[コーネリアの死に、男が気付く事があったとして。 おのれの手で先に始末するだけの明が無かった事への後悔だけだろう。
男の弱さ。無力さ。惨めさ、そして哀れを──嗤う声は誰のものか。 第二王子ヴェスパタインか、それとも男自身の。]
(+27) 2011/02/11(Fri) 17時頃
|
|
[込み上げる嗤いを耐える事が出来ない。 どれ程の時間を身体を引き攣らせ続けたのか。 ふと、ベネデットではない者の名前を呼んだ。]
『 』
[案じるのか、その者が殺した数に比例して救われぬ事に呆れるか、狂気が深化していく事への焦燥、怒り、それとも──仮面を踊らせる、その者のダンスを賞賛するためか。]
お前はまだ立っているか?
──否、嗚呼、昨夜も踊ったの か。 かつてそうしたよう、 練習曲をなぞるように。 そのふくよかな背の女と……。
[声は届かないもの。]
(+28) 2011/02/11(Fri) 17時頃
|
|
[おのれと入れ替わった者へ、顔が爛れるよりも激しい嫉妬と、理不尽な憎しみが男の中にある。その者へは、理性的であるな、獣のようになってしまえ──と囁き呪いを送り続ける。お前とて、仮面に選ばれたのだから、取り澄ました顔を保っていたとして、その素質はあるのだと。]
『 踊 れ 』
『 殺 せ 』
『 踊 れ 』
『 熱く燃え盛る炎のごとく 』
『 暗い森に潜む 獣よりも残虐に 』
『 ──踊り続けろ 』
(+29) 2011/02/11(Fri) 17時頃
|
1
2
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
6日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トップページに戻る