人狼議事


86 忘却の海

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覆面嫉妬団 ミルフィは、メモを貼った。

2013/06/19(Wed) 00時半頃


【墓】 覆面嫉妬団 ミルフィ

―― 夜・蔵 ――

 とーうーさーん!

[村外れに、大声が木霊する。
ランタンの燈された蔵の中は、思っていたよりも明るくて見通しがいい。

父親は夕飯の準備が出来たと呼びに来たのだと勘違いしたらしく、それはもう良い笑顔を浮かべていたのだけれど
アタシのやる気に満ち溢れた作業着姿を見て、一瞬でそれが勘違いだったと覚ったらしい。]

 アタシも手伝うよ。
 もう子どもじゃないもん、いいよね?

[有無も言わせず、蔵の中へと一歩踏み出した**]

(+0) 2013/06/19(Wed) 00時半頃

覆面嫉妬団 ミルフィは、メモを貼った。

2013/06/19(Wed) 01時頃


【墓】 覆面嫉妬団 ミルフィ

―― 翌朝・村はずれの蔵 ――

 ん、いってらっしゃい。

 ――……はいはい、大丈夫よ、心配しないで。
 テディももう、そんなことしないわよ。

[翌朝、早めに父親とまたこの蔵に来た。
いつものように仕事に向かうと言い蔵を離れる前に、昔のことを思い出してだろう「セオドアは入れるんじゃないぞ」と妙な心配をしてきた。
たとえ彼がここに来たとしても、成長したセオドアの興味を引くようなものはきっとない。それに、悪意からしでかすようなことはしないと、幼馴染のことは理解しているつもりだ。]

 っふ、えほっ……やっぱまだ埃っぽいなぁ。
 さて、ちゃっちゃと探しますか。

[作業服の腕をまくり、髪を一つに結い上げる。
口元には布を巻いて、見かけだけはすっかり掃除モードだ。]

(+1) 2013/06/20(Thu) 00時頃

【墓】 覆面嫉妬団 ミルフィ

 
 よっ……とと。あーもー、まった蜘蛛の巣。
 前の人ちゃんと掃除してたわけ?

[もーもー牛のように唸りながら、箒片手に蔵の奥へ。
昨夜は遅く暗いからと、入り口だけ掃除して帰った。
故に、今日が実質の探索開始といったところだ。]

 んーっと、……家計図、は違う。
 ……なにこれ、落書きとかも保存してるんだ。
 やだな、アタシの下手な絵もあるのかなぁ。

[一つ一つ棚の埃を拭い、中身を確認しながら更に奥へ。
昼間とはいえ中はやはり暗い。電気ランタンのオレンジの光が、光と影をくっきりと形作る。]

 ここの棚かな。
 うっわ、ばあちゃんのアルバムとかあるんだ。お宝!

[近所に住む高齢の婦人が大切にしていたアルバムもまた、そこに収められている。
どれもこれも興味を引くものではあるが、今は探すものは一つ。]

(+2) 2013/06/20(Thu) 00時頃

【墓】 覆面嫉妬団 ミルフィ

 
 小説、画集……あ、これ……?

[大昔に流行った小説や、名も知らぬ画家の画集の横に視線を滑らすと
なにかが肌の表面を撫でていくような錯覚をする。
書架にきちんと納められた絵本は、記憶の中のそれと寸分たがわず、まるでアタシだけが時間を飛び越して成長してしまったような気さえしてしまう。]

 「えいゆうヘクトルのぼうけん」――か。
 こんなタイトルだったんだ。

[表紙を捲り、一枚の紙を手に取った。
表紙はもちろん、内容もすべて異国語で書かれているのだが
付属の翻訳が書かれた紙を頼りに、子どもたちはこの絵本を読んだのだ。
その紙に書かれたタイトルが、
「えいゆうヘクトルのぼうけん」。である。]

(+3) 2013/06/20(Thu) 00時半頃

【墓】 覆面嫉妬団 ミルフィ


 んー……
 似ては、ないね。

[更に一枚捲り、鮮やかに描かれた絵へと視線を向けた。
そこに出てくるヘクトルは長髪の偉丈夫で、短髪のヘクターとは180度違って見える。
しかし違って当たり前だ、これがあのヘクターをモデルにしたものならば、おじいちゃん説がいよいよもって現実となるのだ。そんなことはありえない。]

 ええーと、むかしむかし……

[そんな雑念を払うべく、アタシは声に出して物語を読み始める。
並んだ異国の言葉はどうがんばったって読めない、だから翻訳された文字と絵とを見比べながら。]

(+4) 2013/06/20(Thu) 00時半頃

【墓】 覆面嫉妬団 ミルフィ

 
 英雄 ヘクトルの冒険

 
 昔々 とても小さく 目立たない国がありました。
 けれど その国は平和で 皆誇り高く 国を愛していました。

 ある日の、流星群が空に降り注ぐ真夜中のことです。
 星明かりの下 新しい命が芽吹きます。
 母親はたいそう苦しんで 玉のような男の子を生みました。

 泣き声は大きく 身体も立派で
 母親は涙し 家族はもとより 皆でその誕生を祝いました。

 降り注ぐ流星を背負い 誕生したその子は
 力強く逞しい子に育ってほしいと
 「ヘクトル」と名付けられたのです。

(+5) 2013/06/20(Thu) 01時半頃

【墓】 覆面嫉妬団 ミルフィ

 
 ヘクトルは それは健やかに幸せに育ちました。
 名前の通り 力も強く 逞しく 誰よりも優しく
 走れば彗星のごとく 学べば海よりも空よりも広く
 たくさんのことを吸収していきました。

 そんなヘクトルは友にも 師にも恵まれ
 綺羅 星のごとく 素晴らしい才を発揮しはじめます。
 人々は彼を 流星群がこの国に授けた宝物だと 口々にほめたたえ
 次第に知らぬ人はいない存在になっていきました。
 

(+6) 2013/06/20(Thu) 01時半頃

【墓】 覆面嫉妬団 ミルフィ

 
 ある日のこと 平和な国に不穏な一報が届きます。
 それは強大な敵国からの侵攻を受けている そんな悲しいものでした。

 敵国は海にたくさんの艦隊を組み
 小さな国に攻め込んできます。

 勇敢にも人々はその艦隊に立ち向かっていきましたが
 大砲や鏃 そして海に住まう化け物たちによって 命をおとしていきました。

 ひどく嘆き 悲しんだ王様は 敵国に投降しようと決意します。
 しかしそのとき 王様の前に跪くものが現れました。
 

(+7) 2013/06/20(Thu) 01時半頃

【墓】 覆面嫉妬団 ミルフィ

 
 そう あのヘクトルです。
 彼は大変立派な大人になって
 家族とともに働き 暮らしていました。
 しかし この国の悲しい事態にいてもたってもいられずに
 王様の元へ駆けつけたのでした。

 「王様 どうか私に 敵を討たせてください。
  もう 皆が苦しむのは 見たくありません」

 王様はヘクトルのことは耳にしていましたが
 この才も未来もある若者を
 戦いの最前線へ置くことを ためらっていたのです。
 けれど ヘクトルは譲りません。
 王様が許しを出すそのときまで 彼の目は一時も揺るぐことはありませんでした。
 

(+8) 2013/06/20(Thu) 01時半頃

【墓】 覆面嫉妬団 ミルフィ

 
 かくして ヘクトルは戦場に立ったのです。
 武器を使ったこともありませんし 敵国がどんな手法で攻撃をするのかも
 彼は一つとして知りません。
 ですが 剣を持てば鮮やかに振り下ろし
 槍を持てばなぎ払うこともためらいません。
 共に戦場に立つ人々は その姿に感動さえ覚えてしまうのです。

 船を出し戦艦へと近づいていけば 化け物が襲い掛かります。
 その度ヘクトルは 船員を守るように船首に立つと
 大斧を振るい 船が傷つかぬように斬り捨てていきます。
 腕が化け物の体液の色に染まっても 躊躇うことはありません。
 風を切り 走る甲板の上で 一度たりとも気を抜かず立ち続けました。

 度々敵の兵に船に乗り込まれては 戦い
 肌色がどんどん染め上げられます。
 ヘクトルの背中に守られた船員たちは 彼のために祈りました。
 この勇敢な人が 傷つくことなく 平和な国に戻れますように と。
 

(+9) 2013/06/20(Thu) 01時半頃

【墓】 覆面嫉妬団 ミルフィ

 
 そして ついに敵国の指揮を執る艦隊までたどり着いたのです。
 ヘクトルは よく通る透き通った低音で 敵の大将に叫びます。

 「どうか 争いをやめ
  平和な道を目指そうではないか」

 今までの彼の戦いぶりに恐れおののいた敵国の兵たちは
 大将にそうするべきだと進言します。
 しかし 大将は取り合いもしませんでした。
 そうして ヘクトルに向かって言うのです。

 「小国の一兵の分際で 生意気なことを言うな!」
 

(+10) 2013/06/20(Thu) 01時半頃

【墓】 覆面嫉妬団 ミルフィ

 
 ヘクトルは 激昂しました。
 長く豊かな髪は震え 大きな身体に力が入ります。

 「争いを止めぬとは愚者以外の何者でもない!
  よく聞け! 我の名はヘクトル
  この国を必ずや 守ってみせる!」

 そうして ヘクトルと敵の大将の一対一の戦いが始まりました。
 敵も 味方も 皆息を飲んでその戦いを見守ることしかできません。

 ヘクトルが船で出発したのは陽が高く昇っていた頃でしたが
 今はもう 辺りはすっかり暗くなっています。
 ヘクトルの強さはもちろんのことでしたが
 敵の大将も強く 逞しく 戦いはいつまででも続くように思えました。
 

(+11) 2013/06/20(Thu) 01時半頃

【墓】 覆面嫉妬団 ミルフィ

 
 しかし、そのとき。 

 「り……流星群だ!」

 それは 誰が先に見つけたのでしょう。
 空には沢山の星が流れていたのです。
 そう ヘクトルがこの世に生まれた そのときのように。

 流れ星は大量に降り注ぎ 辺りを昼間のように照らします。
 そしてだんだんと 人々の周りを白く 白く 染め上げて

 「ヘクトルさん!」

 船員が徐々に見えなくなるヘクトルの背に呼びかけましたが
 ただ 剣と剣のぶつかり合う音だけが 聞こえてくるだけでした。
 

(+12) 2013/06/20(Thu) 01時半頃

【墓】 覆面嫉妬団 ミルフィ

 
 辺りに色が戻ったときには
 ヘクトルと敵国の大将の姿はどこにもありませんでした。

 大将を見失い 悲しみに暮れて戦意をなくした両の国の皆は
 それぞれに帰っていきます。
 しかし ヘクトルが乗っていた船の船員たちだけは
 最後まで海を探し続けました。

 あの強く優しい人が 消えてしまうわけがないと
 また帰ってきてくれると信じて。
 

(+13) 2013/06/20(Thu) 02時頃

【墓】 覆面嫉妬団 ミルフィ

 
 ヘクトルは もう帰ることはありませんでした。
 しかし小さな国は守られ
 もう誰一人傷つくことはありませんでした。

 やがて 小さな国は中くらいに
 そして大きく発展していきましたが
 その影にはヘクトルという青年の活躍があったことを
 国の人々は決して忘れることはありません。

 英雄 ヘクトル

 国を愛し 皆を守ったその人の名前は
 いつまでもいつまでも語り継がれています。
 

(+14) 2013/06/20(Thu) 02時頃

【墓】 覆面嫉妬団 ミルフィ

 
 ……へー、こんな話しだったっけ。

[読み終えて、ぱたんと絵本を閉じた。
流星群でうやむやにした感は否めないが、実際彼はどうなったのだろう。]

 海に、落ちた……?

[リンクするのは、ヘクターのこと。
海辺に打ち上げられて、やってきた異国の人。]

 いや……いやいやいや
 これ、御伽噺だよね?

[翻訳文の紙に視線を向ける。
その最後に、小さく注釈が付け加えられていた。]

(+15) 2013/06/20(Thu) 02時頃

【墓】 覆面嫉妬団 ミルフィ

 
 ヘクトルという名は、今でも人気で
 一族の長を継ぐ長子の男子によくつけられて……いる?

[思わずその文を三度ほど読み込んだ。
もし、この絵本の異国語をヘクターが読めたとしたら。
この絵本が発行された場所が、彼の故郷だとしたら。]

 どこかの家の長男で、跡継ぎ……?
 一番偉くなる人ってことよね?

[その、可能性はないとは言えない。]

(+16) 2013/06/20(Thu) 02時頃

【墓】 覆面嫉妬団 ミルフィ

 
 それともまさか
 この流星群の光でいなくなっちゃった人が
 今になって現れたってこと?それがあの王子様!?

[蔵の中にその叫び声は篭って響いた。

どうもアタシは、
現実味が薄いシチュエーションのほうが好きみたいだ**]

(+17) 2013/06/20(Thu) 02時頃

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