[キルロイ部隊救出作戦から、一週間が経過した。
彼の扱いには議論が紛糾したが、
紋の除外や力の遮断が不可能な点、
調査の結果呪いの効果に嘘偽りがないことが判明した点、
現状彼の体調――性欲の増進以外に問題が生じていない点などから、
医療施設の充実した本部で預かることとなった]
[あれから目立った「魔」の動きはない。
事後処理等に人員が割かれたこともあり、直円の潜伏先の調査は遅れている。
キルロイが耐え抜きさえすれば勝手に死ぬ相手――そんな楽観的な見方も多かった]
[昼過ぎ、キルロイ救出時のメンバーが本部に集められ、キルロイを除いた者達で、現状の情報共有が行われた。
彼の現状の説明の途中で、医療班の一人がこんなことを言った]
「彼の症状は日に日に悪化し、薬でも抑制しづらくなっている。
人の手で解消させることが、呪いの抑制にも繋がるだろう」
[会議はつつがなく終了した。しかし――**]
(#0) 2016/06/07(Tue) 07時頃