―そして、祖父が"殺された"日―
[少年は、祖父に尋ねる。
この実験、研究結果はどうするのかと。]
『決まっておる。アンデッドを捉え、アンデッドから不老不死を奪い、ゾンビの治療を行う。
アンデッドウイルスの殲滅と、不老不死の排除が目的だ。』
[そっか、と静かに笑う。
そして、彼は気が付く、あぁ、祖父も結局愚かで馬鹿な生き物だったと…。
だから、祖父を眠らせ、縛り付け、穏やかな笑みを向ける。]
不老不死は人類の永遠の夢。僕は不老不死となり、そして、その薬を使って軍を作る。
一定期間毎に薬を摂取するタイプの不老不死の軍は、僕の命令に従うし、最強の兵隊になる。
その世界では、僕が唯一王となり、人類を統一、永遠の平和が続く世界を作るんだ。
すごいだろう?だから、アンデッドを捉えて殺すまではいいけど、完璧な不老不死の薬を作るために、そんな考えは邪魔なんだよ。
だから、僕の夢のために…死んで?
[その日、少年は研究所の全権力を握ることになった。]
(*53) 2011/12/06(Tue) 11時頃