あら、あの憎きヴェスパタイン王子と同じ血でしたら、
奥様もお喜びになるかも知れませんもの?
[復讐心だけに衝き動かされてきた侍女は、政治的な野心や思惑には無縁だった。王子も皇女も貴族も生い立ちも、誰かすら問わない無差別殺人への欲求。戦場など経験したことのない女が、初めての人殺しで得た快楽。全身が震え上がりそうな昂揚感……戦闘中毒(コンバット・ハイ)。憎き相手、それも自身からは雲の上の存在、高貴な血に連なる者の命を、下賎の身で踏み躙る。これ以上の倒錯した愉楽があろうか?]
国には王が必要ですか?
王など誰でも良いのではありませんか?
皆がヴェスパタイン王子のような、暴君にならぬとも限らないでしょう?
まあ、侍女のあたしに、政治の話は難しいです。
貴方様がどなたかを重用するのであれば、その意志は尊重致しましょう。
……パートナーですもの?
(*44) 2011/02/07(Mon) 15時半頃