【霊】―5月11日 正午頃―
>>*25
――――あんたさ…やっぱズルいよ…
「残る」にしたって、「消える」にしたって、結局あんたの望みどおりじゃないか…
…というかさ、あんたを消すのに、なんであたしがそんな労力つかわなきゃなんないの?
[謝罪と、その償いとして自分を「消す」ことを提案してきたクシャミに、ため息をつく。]
あんたがあの子を襲ったことは許さないよ。
…あたしの…大事なもんを壊したんだからね。
でも、別にあんたが消えることなんて望んじゃいないんだよ。
あたしは、あんたのことが嫌い。もう話をするのも、考えるのも嫌なんだ。
ましてや、あんたを消すために無駄な力使わせられるなんざ、まっぴらごめんだね。
[聞きようによっては、クシャミを許しているように聞こえるかもしれない。
しかし、これがパティの本心だ。彼女を許すつもりはないが、彼女を消すことで気が晴れるものでもない。
彼女のことに自分の労力を割かれることの方が、ずっと耐えがたいことだった。]
…あたしに悪いと思ってるなら、二度とあたしの前に現れんな。
(*26) malco 2013/08/11(Sun) 02時頃