…………?
[白い肌に残る歯型>>@46には、薄らと赤が滲んでいた。
その上を粘膜が這う感触に、ぴりりと皮膚が引き攣れるように微かに痛んだ。
呻く声が耳に届けば、些か不思議そうな表情が浮かぶも、それは枕に沈んだままではリツに見えることもない。
己の目論見は一通り終了した。
あとは熱の余韻が醒めれば、適当にキスの一つでもして離れるつもりでいた。
一晩の気紛れ。もう一度味わってみたいと思っただけの、遊びのようなもの。それで済ませるつもりでいた、はずが。]
……っえ、ぇ、ッ?
[細い体を抱き寄せられたかと思えば、思いがけない体勢の変化に見舞われた。伸し掛かる重みはただの体温に変わって、内側の熱の感触が確かに伝わってくる。
囁きに、ふいに耳の淵が赤く染まるさまは隠しようが無い。]
…………見せるのは、難しい、ね。
(*21) nico 2016/06/21(Tue) 16時頃