【霊】―5月11日正午頃、町役場前広場―
>>*12 >>*13
[大切な人の傍にいたいと言うクシャミに、やっぱり猫ちゃんみたいだな、と温かい気持ちになる。そうやって大切な人のために一生懸命になれるクーを見て、自分が最後にした選択は間違いではなかったと心から思えた。]
うん、大事な人がいて、生きているなら、それも良いと思う。
クーらしいわ。
[そう言って満足そうに笑っていると向けられた人物(>>*12)。自分は彼女の姿を見れて嬉しかったが、彼女はどうだろう?先程の“彼女が話したくないかも”というのも自分に対する誤魔化し。本当は自分が嫌われてしまっているのを確認するのが怖い。もし嫌われていたらと思うと、恐る恐る口を開いた。]
…パティちゃん、ごめんなさい。
生かしてくれたのに、自分から死んでしまったわ。
[最後に言葉を交わした時、感染者ではあったがまだ自分は生きていた。それから話すことはなく、今こうして彼女を目の前にする。生きようとしなかった自分は彼女にとっては腹立たしいことだろう。悩んだが、謝ることしか思いつかなかった。]
(*19) sizuku 2013/08/10(Sat) 05時頃