[抱き寄せられ、美しい顔が近づくと、その瞳に見詰められているだけで心のなかに歓喜の情が湧き上がるのを感じ、蜂蜜色を喜びに潤ませた。
重なる唇は、この世のものとは思えぬほど甘く馨しい。
絡まる舌に、全て捧げるように、力を抜いた。]
条件……?
[既に心も体も目の前で妖しく微笑む女主に絡め取られている。
「条件」と聞いただけで、身体は期待に震えた。
首を傾げて見下ろす大きな瞳に魂が吸い込まれそう。
囁かれた『条件』に───]
ぁ……っ、はい……、
嬉しい、グロリア様…………あ───ッ。
[口にした瞬間、全ての価値観が書き換えられてゆくのを感じた。
今まで自分を縛っていた常識や倫理が、音を立てて崩れ去る。
同時に、触れられた肌から注ぎ込まれる快楽が何倍にも増して女に押し寄せ、抱き寄せるグロリアの腕の中、ビクンと震えて軽い絶頂に達した。]
(*17) hana 2012/12/17(Mon) 02時半頃