『め、めんどくさ…… 何その回りくどいシステム。
そもそもなんでわざわざ罪人を集めたのって話じゃん。』
『「人柱」になった人が亡くなったり、その土地を出たりする毎に、少しずつ土地の呪いが薄まるんだってさ。
呪われた土地を、何代もかけて綺麗にするっていうのが罪人たちに与えられた罰なの。
この風習がね……現代でも続いてるってウワサ。
度重なる市町村合併で「定員村」の元々の名前は残ってないけれど、その地区に住んでる人の数は昔のままなんだって。』
『で、どこにあるのその地域。』
『さあ?』
『だと思ったわ……』
『でね、定員から溢れて土地の外に出た「人柱」は、もう呪いの一部ををその身に引き受けてるのね。
だからその人自身が「よくないモノ」として、周囲に害を及ぼすようになるの。
もし身近にいたら、って思うと……怖いよねー。』
(*7) 2015/06/02(Tue) 02時半頃