─ 地下室の話 ─
[あなたが目を覚ますその時、戻された終わりの刻の痛みは貴方の身を貫くだろうか。
それとも、誰かを身代わりとして痛みのない身体で現われるだろうか。
痛みに震える貴方は絨毯に横たえられ、その身体が敏感ならば、その下の石造りの部屋の冷たさを感じることができるかもしれない。
壁も天井も石で造られたその空間を見回せば、そこは蝋燭の明かりが灯り、中央のテーブルセットを囲む様に壁際に大きな鏡と対角線上に大きなうず模様の黒い扉がある不気味な部屋だと分かる。
隣の部屋をのぞけば何故かあるアイアンメイデンを模したそびえ立つ棺(inサイモン)が時折揺れるのも、目撃するかもしれない。
壁際にある大きな鏡は、地下室より上階の部屋の様子を、覗く者が見たい様に映し出してくれるだろう。]
(*0) 2014/07/15(Tue) 00時頃