(知り合い、だったのかしら?)[自分にとってはただの死体でしかないソレは、彼にとって違うものだったのだろう。裏庭で噛み締めた唇が紡いだ言葉は、壁を殴る手と同じ痛々しさを伝えてくる。悔恨、だろうか。ふと視界の端で揺らめく影を見た気がして顔を上げれば、“舞台上”で無残な姿で発見された男――サイモンが同じように黙って彼を見つめていた。景色を透かす姿に、自分達とは違い実体が無い事が分かる。それが、彼の死が紛れも無い現実だと伝えて]
(@99) 2014/11/08(Sat) 22時頃