[八千代ちゃんが再び何処かへ飛んでいって。
僕は、出来るなら誰もいなくなってからがよかったんだけど、
ミッションがクリアされた今、ぼーなすたいむはもう暫しもないから
まだひとが残っていたとしても、そろそろ地上へ降りるだろう。
幾何ちゃんは、包丁をもったひとはまだいたかな。
幾何ちゃんがいたなら、「疲れたでしょ」とか、
「もうすぐ始まるだろうから少し休んでなよ」とか、
そんなありきたりのことを言って見送ろう。
包丁をもったひと、ねるのほんと答えた君がいたのなら、
「今のうちに洗ってきたら」
「血がついたままだとすぐ錆びて、使い物にならなくなるらしいよ」
って、これまた何の感情も含めず、淡々と、
初めて会った時と同じ声色で告げるだろう。
どちらにせよ、ここから僕以外いなくなるまで。
血溜まりの海と、そこに沈む亡骸から君たちへは視線を一切向けず、
何時も通り無表情の僕が、其処にいただろう。
その頃どちらもいなくなっているなら、それが一番だけれど*]
(@85) 2016/06/13(Mon) 02時半頃