―翌日―
[夜が明けたのはいつ頃だっただろうか。
体感にして少し前、最期の瞬間が脳裏に浮かんでは消えない。
紳士の胸元を貫く銀色の槍。
がいやに目に付いた薄い唇から零れた赤い滴>>3:335
眼球に痺れるような痛さを持ってして、自身が目を見開いていたのだと気付いたのだっけ。
仲間より離れた場所にいたために、エルゴットが人形遊び>>@0をしていたり、その周りに使用人達がどんな話をしていたのかは分からないところではあるけれど、気配はまだ感じている。
そのことに安堵しながら、歩を動かすのは一つの理由があったから。]
――どっかにいるんだろ?
[思い出すのはサイモンの姿。
生身である使用人達とは異なり、霊体となって確かに彼は存在していた。
それにどんな意志が含まれているのかは今は分からない。
だが、もし自分の考えがあっているのならば彼はそこにいるだろうと。]
(@79) 2014/11/11(Tue) 16時頃