― 廃病院・私室 ―
[>>*18ぞろりと這い寄る触手を厭うように目を細めるくせ、足元に近い位置――足首に開く「目」の上をそれが這えば、勝手に息が漏れてしまう。
それを払う意味も込めて距離を詰めれば、>>*19今度は後ろ首にぬるついたものが這った。
ぐっと前に押し出される感触。
そのまま唇が触れるも、キスが深まることはない。
焦らされているのだ、と考えなくても分かる。
どうすれば嫌がるのかを知っていて、周到にその手順を踏んでいるのだ。
彼を前に、ただでさえ無条件に粟立つ肌の上を、ゆっくりとした動作で触手が這い回る。
雑に着ただけのシャツを子供のように手を上げる格好で脱がされ、ここに来る為に着込んだばかりのズボンすら剥がれる。
碌に清めてもいない下肢には、未だに吐き出した精液とケヴィンの唾液とが混じるものが付着していた。]
ぅ、……ッ……
[いやだ、と言えば、貰ったものを奪われる。
彼の「遊び」に異を唱えなくなった言い訳など、それだけで十分だろう。]
(@51) 2018/02/22(Thu) 20時頃