[>>+10断られても、笑みはまったく変わらない。
絡める舌の動きは緩やかに甘い。熱を伝え合うだけの優しいキス。
勿論、真緒が電撃を使って自害する可能性も考えている。考えてはいるが、これもまた、なんとかなると思っていた。
ようは、使う気をなくさせれば良いのだ]
――……はぁっ、
[錆びた血の味と臭いだけを異質に残し、やがて唇を離す。
落ちる吐息は熱く、頬は既に上気している]
断るなんて言わずにさ。
俺のことそんなに嫌いだった?
[笑んだまま、ノースリーブの裾を引き上げ、裸の胸に丁寧に舌を這わせる。また鈴が鳴った。
左手は緩慢な動きで首筋を撫で、肩を通り、腰を巡って腹を探った。
触手は四肢の拘束のみに使い、彼を愛撫するのはすべて人の形の左手だ。
結果「魔」のセックスにしては、随分とのんびりとしたものになる。
平時なら即時咥え込んで勃たせ、すぐに後孔に飲み込むところを、褒めてほしいくらいに我慢している。堪えきれずに引き締まった大きな尻がもぞもぞと動くのは愛嬌だ。
触手ではなく、まず人の快楽を与えて甘やかす。
その方が彼にはふさわしいと思っていた*]
(@49) 2018/02/26(Mon) 20時半頃