― 数年前 ―
[ついぞ前線に立つ機会もなかったものだから、>>@34戦士の矜持というやつは理解の範疇にない。
しかし、ポルノビデオも真っ青の経験を経ていながら、未だに吠える気概があるのは尊敬に値すると同時に好奇心を駆り立てる。
拘束があればこそ寝台を揺らす程度の抵抗で済んでいるのだろうが、そうでなければ自分などは一撃のうちに粉砕されていただろう。
――どうやらこれだけの元気があれば、問題はなさそうだ。
腕の皮膚を薄く割いて植えつけた触手の芽は、宿主を文字通り食らって繁殖するタイプのものだ。
抵抗力のない並の人間であれば、一時間ともたずに異形の触手へと成り果てる。
しかしケヴィンは破魔の血の持ち主だ。加えて、訓練を受けた戦士でもある。
多少の変化こそ免れ得ないだろうが、食われてしまうこともまずあるまい。
なら、彼を堕とすのは身体からではなく。]
(@46) 2018/02/20(Tue) 19時半頃