[>>125彼が何を夢想して今の城を築き上げたのかは知れない。フランクから問うこともなかった。フランクにとって重要だったのは復讐の手段を得ることであり、彼自身ではなかった。それが、一体いつから逆転していたのだろう。気付けば手段は言い訳になり、目的は変わっていた。それを認めたくなくて、目を逸らしていた。癇癪と逃避で自分の心を守り、知らぬふりを決め込んでいた。子に向けられる、愛の言葉。そこに何らの特別な感情があるかどうかは知れない。ただ――>>127制止の言葉には、僅かに目を見開いた。それから大きく息を吐き、尻をぶつけた衝撃でずれた眼鏡を、今更のように直す。それから足を滑らせないように、>>128部屋の隅へと近づいていく。]
(@35) nico 2018/03/07(Wed) 00時半頃