――廃病院――
やっぱりこっちも似合ってるぞ?
[鈴に合わせて尾がしなるのを見て、満足げに笑う。
落ちた否定の言葉を遮るように指は内側に潜む。
燻る熱を思い出させるように肉壁を抉り、その感触を確かめ。
やがて引き抜いて、頷いた]
うん。決めた。
今度はちゃんとしよう。
[去るふりをしたことはどこ吹く風、笑って次を示す。
右腕から細い触手が伸び、彼の身体をくるりとひっくり返して、うつ伏せにシーツに押し付ける。四肢は拘束せず、抗うならいちいち手と体格で抑えつける。
後孔にふたたび、熱源が突きつけられる。
堕とす、からと言って、似合わない小細工を考えるのはやめることにした。ただ普通に友人との再会を楽しみ、自分が知った幸せを共有しようと。
その結果、彼の精神が高潔なままならば、それもまたひとつの形だと藤之助に押し付けよう。
――ただ、是が非でも身体だけは突き落としてやろう]
(@20) 2018/03/01(Thu) 22時頃