[向き直ってくれたクリスさんと、じっと目を合わせて。
アイリスはクリスさんの本音を、じっと聞いた。
教えてくれなかった――どうして?クリスさんにさえ?とアイリスもクリスさんの疑問に共感して頷きつつ。
ケイ兄は、どうして言わなかったのだろう。
ケイ兄は、どうして言えなかったのだろう。
アイリスなりに考えるけれど――分からなかった。そうして、本音を語るクリスさんの姿は本当にケイ兄へ想いを寄せている人に見えた。
嫌われたくないから――、というのは。
好きだからこそ出る、言葉だと思った。
だからこそ、アイリスはこの人こそ、ケイ兄と――と思った。
何時の間にかに、アイリスはクリスさんに惹かれていたのかもしれない。]
クリスさん。もう一度、だけ・・・。
出来れば、もう一度だけ。
ちゃんと、ケイ兄と話をしてみて欲しいです。
[ぺこりと、アイリスは頭を下げた。]
(@16) 2015/03/08(Sun) 23時半頃