[「悲しみは必要ない。」という彼女は一体どの様な表情を浮かべていただろうか。>>52
カルヴィンが死んだというのに、デメテルは悲しみに打ち拉がれず幼馴染みの死を静かに受け止めているようで。二人の間を吹き抜ける風に銀色の髪が靡いて視界を邪魔をする。彼女の表情を見ることは叶わなかった。
思い返す、彼女の無邪気な笑顔。護りたい、そう一度は思った。友人をなくしたというデメテルを慰めるのも、そう。その気持ちに嘘はない。
ホグワーツを。生徒を、心優しい子供達を。
彼が愛したものを護りたい。
それが己の見つけた、
彼の信念こそが、自分の信念だからだ。]
しあわせ?
[アシモフは聞き逃すことなくデメテルの言葉を拾った。そのなかから、引っ掛かった単語をひとつ拾い上げる。]
彼の幸せは何だったのかな。
彼は、…友達と一緒に居る事を選んだ様だけど。
[きみの幸せは?
口にはせず、視線だけで問いかける。]
(@11) 2015/02/11(Wed) 11時頃