[アイリスは、理科室へと向かっていた。
クリスさんの噂を思い出して、もしかしたらそこへケイ兄が居るかもしれないと考えて。]
ケイ兄ケイ兄ケイ兄…!
[などと小さく呟きつつ小走りに移動する様は、少し恐く見えるかもしれない。
単純に心配なだけで、病んでいるわけではないけれど。]
―― 理科室 ――
失礼します。
[急いでいたので、アイリスはノックもせずに理科室の扉を開けて一歩足を踏み入れた。中には見知らぬ女性が――と思いきや、クリスティア・マクスウェルさんがいた。
一瞬、アイリスにはその人がクリスさんと分からなかったけれど。
遠目に見た時とは印象がガラリと変わったように見えたからだろう。
包帯や眼帯が取れていたので、もしかすると何かの怪我が治ったのかもしれない――、とアイリスは思った。
この人が今、理科室で何をしようとしているのか。アイリスには分からなかったけれど――。それを邪魔してはならない気がして、入口で立ったまま話し掛けた。]
(@8) 2015/03/08(Sun) 21時半頃