[>>*2何でも、と口にした以上、藤之助に求められるものは何でも与えた。
情報でも、自分の能力でも、身体でも。
その度に力を貰い、しかし拒絶すれば奪われた。
シンプルで分かりやすく――故に面倒だ。
残る理性も思考力も放り捨てるための手段は与えられず、フランクの根本は揺らぐことがない。
なにせこの主は、それをこそ弄んで、楽しんでいる。
フランクが自ら崩壊を強請ることはないのだと分かった上で。]
ン、ぁ……ッ!
[吸い付く強さに、舐る舌に、その都度小さく声が漏れては下肢が濡れる。
ひたすらに熱が上がっていくばかりで、未だに出口は見えない。
過ぎた熱さに脳が揺れるような感覚を覚えて、涙の膜が張る視界がぼやける。
胸元に埋めた顔、そのつむじに視線を落とした。
ただの人間にしか見えない。自分が厭うものに似た男を抱き寄せ、愛撫を強請り――]
(@4) 2018/02/23(Fri) 01時半頃