[名前を手に入れた悪魔は、後ほどまた詳しいことは通達される、と少女に告げれば少女を残してその場を発つ。
果実はやはり自身の住む辺りまで行かなければ手に入らないだろう。もうすぐ愉しい観劇の時間。それならば、と一度それを調達しに行くことを決めた。そうと決まれば足取りは軽い。街の端まで歩いていけば、静かに翅を広げて闇へと向かう。]
ただいまぁ…
[戻るのは暫くの時間を置いて後。
その手には籠一杯のお気に入りの果実を詰めて満足そうに王宮へと降り立てば、かの契約書に新たに手に入れた名前を書き加え、宴の主催者が用意してくれた部屋へと足を踏み入れる。元々夜の悪魔である。眠る、ということは無いのだが、そのふかふかとした布団の感触を楽しみながら、此れから始まる愉しい余興へと想いを馳せた。
王宮内が、侵入者で騒がしくなっていることなど知らず、世話係に多少の無茶振りをしながら何もない今日という日を弄ぶ。]
だってぇ、私ぃ、頑張ったもぉん。**
(@4) 2014/12/25(Thu) 08時半頃