───うわ、 ッつ、
[ぐるりと回転する視界と、背中で軋むスプリングに驚き。首元に走った痛みにびくっと身体が震え、反射的に眉根が寄る。
蒼佑の唇が吸いつく場所が、さっきまで僕が咬みついていたのと同じだと気づけば、頬が染まり。恥ずかしいやつ、と悪態を呟いて。
手を伸ばしたなら、目の前にある癖っ毛をくしゃりと撫でた。いつも、蒼佑が僕にしてくれるように。]
は……ぁ、 蒼佑、
……「恋人」になったら、何が違うんだ?
[それは恋人がいたことのない口から零れた、素朴な疑問。
だって、今までとしてることは同じだ。
なのに。覆い被さる重みとか、蒼佑の匂いとかが、やけに胸の奥をくすぐって。
ひどく、落ち着かない。
足首に絡まる下着とズボンを、蹴るように脱ぎ落とし。
肌に蒼佑が触れた印が刻まれていく度、身を震わせた。]
(-762) SUZU 2019/10/18(Fri) 03時頃