【独】 営利政府 IR-トレイル-2

[体が縮んで精神年齢も縮んだお子様は、
自然と流れる涙をハンカチに吸わせている。>>-652]

　ここ、いたい……。
　ぎゅってされたみたいに、

[問いかけには、自分の胸を手でとんとん、と叩く。
なんだか無性に焦ってしまうのに、
どうして焦るのかが分からないから、困っていた。
子供に抱きつかれた彼女の方が数倍困ってるだろうに。]

　このまま、ぎゅっとして、　て……

[瞼がだんだんと重く、重く、重く、
撫でられるごとに意識が遠のいていくのを感じる。

手放す意識の分だけ、肉体が元の年齢に戻っていき、
襟がずれて露出している肩に残る華のようなアザは
胸元のIR2の名札よりも雄弁な自己紹介をしていた。*]

(-719) 鯖 2020/09/27(Sun) 21時頃