【秘】 公証人 セイルズ → 黒い取引先 アリババ

[適わない程に格好いいな。

彼が、言い直してくれる。
彼が欲しがってくれる。苦笑にも似た笑みはとても綺麗で嵌っている。言いたい事は幾つもあった。けど、それより感激が押し寄せて、息が上がった。呼ぶ声は一歩先を進む。

彼の可愛い場所を見つけて
そうして頼む声は、彼の声によって揺れる]


　…アリー…　、っ、
　うん…ずるいな、その言い方は

　　　いいから、いくらでも、…呼んで


[じっと見つめてそれから
ふっと赤い息を吐き出して、答えるのは彼に呼ばれる名が特別に思えたからこそ。頬に触れる掌の感触をもっと味わおうとして、その手が目を眼鏡ごと隠せば、驚いて少し下がりかけ。
戸惑うように手が彼の背を掴む。

皺にならないよう控えめなのは今更で]

(-541) sudati 2019/08/08(Thu) 23時頃