ーif:潤とエリアスの場合ー
[ひとりぼっちの部屋で泣きはらして、泣き疲れても眠気は訪れてくれなくて。足が向いたのは、友人の部屋。
こんな夜中に、メールもせずに訪ねて来たことを、彼女はどう思うだろう。そんなことを気にする余裕も、今はないのだけれど。]
…エリぃ…っ
[ぐすん、と鼻を鳴らして、出迎えてくれたエリアスに抱きつく。
何があったかは言わない。言いたくない。けれど、察しはついてしまうかもしれない。周りによく気を使う、勘のいい子だから。]
ひっく……エリー、ごめん。ごめんね?
…一緒に、いて
お願い、ひとりにしないで…っ
[細い体を遠慮がちに抱き締めて、お願いを口にする。
こんな言い方をしたら、彼女が断れないのはわかっている。その上で我儘を言うなんて、なんて私は狡いんだろう…あの人に選んでもらえないのも、当たり前だ。
自分の首を締めるような思考に囚われて、涙をぽろぽろ零し続ける。]
(-530) bobonon 2014/04/23(Wed) 21時頃