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心は決まりました。
最初はとにかく、みんなのことが好きだ、ということだけは書こうと決めていました。
どんな結末になったとしても、未来にたいしてこの一文だけは残したいと考えていたのです。
そして、事件を納得のいく形で解釈するために、これまでのことを振り返ってみました。
僕にはずっと引っ掛かっていることがありました。
それは、幽霊は僕たちを恨んでいて、皆殺しにしようとしているかもしれないという点です。
僕たちがこの事件を終えたとき、生きている人にそのしこりが残り続けるのは嫌だなと思ったんです。
もう死んでしまった人たちとは話せません。その心中を推し量ることしかできません。
残された人たちがせめて前向きに生きていけるように、他の可能性を示しておきたかったんですね。
結果、思い付いたのがこの推理でした。
二日目の事故ありきの穴だらけの推理ですが、僕はこの解釈を半分は信じることで、幽霊のことも、生きている人たちのことも、いなくなってしまっひとたちのことも、なんのてらいもなく、好きだと言えるようになったのだと思っています。
(-512) borit 2013/02/14(Thu) 21時頃