[思えば、これまでは呼ばれたら出向く(或いは先方がやって来る)のが100%で、常に事前の準備も整えて及ぶことがほとんどだった。
抵抗も葛藤も形ばかり。
心から臨んで運ばれる寝台は完全に彼のテリトリーで、今までの経験則や勝手が及ばないことに今更ながらの心細さが滲む。
先にシャワーを、と請う前に剥がれるシャツ。
指腹で撫でつけるだけの抑制で、嘘みたいに縫い留められた。
其処までたるんではいないと自負しても、彼と比べれば圧倒的に張りも潤いも落ちる。縦筋が浮かぶ程度の腹には、薄く摘まめる余白もあろう。部屋が暗くて良かった。]
……奇遇だな。私も明日まで暇を貰っている
しかし君に責任を取ってもらうつもりも、…ない、
[そう、彼に求めることがあるとすれば、もっと別の。]
(-471) mumriken 2019/08/08(Thu) 20時半頃