[エリアスの思ったよりも強い力に驚いてしまう。そして、初めて会った中等部の頃、自分の方が身長が高かったことを思い出した。今では追い越されて、その歴史すら忘れていた。エリアスは自分にとって異性なんだと、改めて思う。]
わ、
[忘れないよ。と言おうとして、恋人同士のようなセリフだと思い、飲み込む。そういう意図で言ったんじゃないのもわかっているのに。心臓が早鐘を打っている。どうか、エリアスには聞こえないでほしいと願う。]
ごめん…… いつもつまらないこと言っちゃうね。
なにも、ないよ……きっと。 エリアスにも、私にも、なにもないよ。
これは、そういう、『おまじない』だって思おう?
[手を伸ばして、銀色の髪をなんとか撫でる。それでも、指先はぎこちなく。]
く、苦しいよ、エリアス……
[本当はしばらくこのままでいたいと思ったが、ひと目も気になるし、離してくれるように頼んだ。]
(-128) 2013/02/06(Wed) 22時半頃